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G-Master Velox Intel Editionをレビュー

BTOで絶対失敗したくない人にオススメの鉄板ゲーミングPC、その驚くべきコスパに迫る

2022年06月29日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集●ジサトライッペイ

提供: サイコム

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パーツを厳選しているのでカスタマイズしやすい

 本機はBTOで選べるパーツを厳選し、似たスペックのメーカ違いの製品といった要素を排除。つまり、PC初心者のノイズになりがちな複雑な選択肢はなくし、シンプルに選べるように工夫している。

例えば、SSDメニューは同メーカー同製品の容量違い3モデルのみ

 上記ではSSDを例に挙げているが、これだけ絞れば悩みは容量だけでよくなるので、実にわかりやすい。また、SSDに限らず、候補にあるパーツは価格性能比に優れたものばかり。高性能だけれど極端に高価だったり、安いけれど極端に性能が低いといったものを除外し、どんな構成にカスタマイズしても、コスパが高いPCになる。まさに、あまり詳しくない人でも安心して選べるゲーミングPCというわけだ。

 なお、選べるパーツが絞られていると言っても、CPUならCore i5からCore i9、ビデオカードはGeForce RTX 3060~GeForce RTX 3080 Tiまで選べる。つまり、ゲーミング性能に直結するパーツに関してはカスタマイズ範囲が広い。また、CPUクーラーは水冷モデルを選べるといったあたりも、性能を重視したい人にはうれしいポイントだろう。

CPUクーラーは水冷モデル、マザーボードなら高機能なインテルZ690チップセット搭載モデルも選べるなど、性能にこだわりたい人でも満足できる選択肢を用意

 正直、BTOメニューの幅を狭めるだけなら、そこまで難しいことはない。しかし、初心者が迷いやすいパーツはオススメのものに厳選して煩雑さを回避しつつ、中・上級者ならこだわりたい部分の選択肢は残す、という線引きはかなり難しい。しかし、G-Master Velox Intel Editionは高次元でそれを両立し、そのバランスの良さが最大の魅力と言ってもいい。

 また、日頃本稿のようなレビュー記事を読み込んでいるPCに詳しいユーザーは、まわりの人に購入相談を持ち掛けられることも多いはず。パーツのトレンドは日々変わるため、毎度調べるのもひと苦労だろう。そんな時に、「ゲーミングPCならコレ」と丸投げできるモデルと言ってもいい。

コストパフォーマンス重視でも手抜きなし!
絶妙なラインを突いた実直なパーツ選び

 「コストパフォーマンスが高い」と聞くと、「単に価格が安い」と混同しがち。しかし、本当の意味は費用対効果が高いということだ。言い換えれば、支払った金額に対して、満足度が高いとも言える。

 G-Master Velox Intel Editionは標準構成で18万5830円と、普通のデスクトップPCと比べれば安くはない。しかし、CPUは第12世代Coreプロセッサーの人気モデル「Core i5-12400F」、8GB×2で合計16GBのメモリー、GeForce RTX 3060搭載ビデオカードを採用している。つまり、ゲーミングPCとして必要十分な性能を満たしており、そうした視点で見れば、決して高いわけではない。

 とはいえ、同スペックのBTOパソコンを探してみると、これよりも安いモデルがいくつか見つかるだろう。にもかかわらず、「コストパフォーマンスが高い」と言い切れる理由は、しっかりとしたそのパーツ選定にある。

 まずはPCケース。外装だけではなく、内部まで美しいNZXTの「H510i」のホワイトモデルを使用。強化ガラスのサイドパネルで内部を魅せる構造は、イマドキのゲーミングPCの強いトレンドだが、スペックだけゲーミングPCに寄せた「コスパだけのモデル」ではここがおろそかになりがち。PC自作市場の流行にも聡いサイコムならではチョイスと言えよう。

ホワイトの外観でブラックの内装という、コントラストが美しいPCケース。縦に一筋、ケーブル隠しにも便利なホワイトのプレートがある点もオシャレだ

 また、内部を見て気づいた人もいると思うが、CPUクーラーはリテール品ではなく、Noctuaの「NH-U12S redux」を採用している。

グレー系の色がホワイトとブラックのツートンカラーPCケースに映える

 このCPUクーラーはヒートパイプの数は少ないものの、上位モデル譲りの冷却性能を備え、高性能CPUをしっかり冷却できるだけの実力がある。もちろん、静音性に定評があるNoctua製品だけに、リテールのCPUクーラーとは比べものにならないほど静かだ。

 SSDには高速なPCIe 4.0×4接続のCrucial製M.2 SSD「P5 Plus」の500GBモデルを採用。速度はシーケンシャルリードで6600MB/s、同ライトで4000MB/sのSSDで、価格を抑えながらもPCゲームのロードを十二分に高速化できる。

ストレージの情報を確認できるツール「CrystalDiskInfo」でSSDをチェック。しっかりとPCIe 4.0で接続していることが確認できた

 用途によるが、SSDは「ある程度の速度」を超えてしまうと体感の差は少ない。正直なところ、ゲームの起動時間やシーンのロード時間は、PCIe 4.0接続の製品間での差はまず感じないだろう。もちろん、大きなファイルのコピーを伴う作業、動画や写真の編集などはシーケンシャル速度がモノを言う。

 しかし、本機は「ゲーミングPC」だ。というわけで、ゲームのロード時間における「ある程度の速度」に遠く届かないSATA接続製品は除外。さらに、プレイ動画などのデータコピー用途になると若干物足りなくなるPCIe 3.0接続製品も外す。そして、GB単価がおいしいPCIe 4.0接続製品のミドルハイモデルを選び、適切なコストパフォーマンスを実現しているわけだ。

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