「受けるプロ」のユーザックと「送るプロ」のコクヨと電帳法対応セミナーを開催

文●大谷イビサ 編集●ASCII

提供: ユーザックシステム

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相手にあわせて帳票を配信できるコクヨの@Tovas

 続いては送る方の話として、コクヨ イノベーションセンター ビジネスクラウド事業部の川崎伸子氏が帳票Web配信クラウドサービス「@Tovas」について説明した。

 @Tovasは「書類をあっという間に飛ばす」という意味の配信サービス。請求書や見積書、納品書、支払い通知書、注文書などさまざまな書類データを@Tovasにアップロードすると、登録された取引先に送付できる。「郵送、FAX、メールなどの帳票配信は繰り返し発生する業務です。でも、繰り返されると言うことは定型化しやすいということ。機械による自動化やアウトソーシングの余地があるということ」と川崎氏は語る。

 その点、@Tovasは書類をファイルとして送るだけではなく、FAX送信や、紙として郵送することもできる。このマルチ配信の機能により、デジタル化に踏み切れない理由である「先方が紙を指定」「取引先によって送り方が違う」という課題を解消できるという。また、誰が、いつ、なにを配信し、ダウンロードしたかといった操作履歴を追う「トレーサビリティ」も標準搭載。@Tovasで送ったデータを検索可能な形で長期保存する「@Tovasアーカイブ」、PDFファイルへの「タイムスタンプ付与」などオプション機能も充実している。

マルチ配信のみならず、トレーサビリティも標準搭載

 さらに取引先ごとにPDFができている、などの前提条件を満たせば、最短1週間でのスモールスタートが可能。川崎氏は、「期間も短く、予算も小さく、スモールスタートできる。安心して繰り返し業務を手放して欲しい」とアピールする。

アンケートをとってみたら、実はデジタル化に前向きという取引先も

 1番目の事例ユーザー企業では、担当者が請求書を作成し、相手先に合わせて紙とメールで送付していたという。紙の場合は複合機で印刷して、郵送し、電子の場合はPDF化して、メールで送付。150通の請求書発行の発送に、3日かけていたという。経理担当者は一人。請求書は発送する期日が決まっているので、経理担当者も休めなかったという。

 しかし、@Tovasを導入したことで、紙もメールも同時に請求書の発行業務が完了するようになった。しかも、クラウドサービスなので、完全テレワークでどこでも請求書を発送できるように。東京在住だった経理担当者が福岡に移住しても、経理業務を続けることができているという。

 また、2番目の事例ユーザーの企業では2000枚におよぶ書類をFAXで送信していた。2000枚ともなると、送信時間はさすがに10時間におよび、受け取ったかどうかの電話確認に手間もかかっていた。しかし、@Tovasの導入後は送信時間が30分となった。FAXだけでなくメールの同時配信もできるため送り間違いもなく、到着確認の手間が激減したという。

 @Tovasによる紙からデジタル化への移行は取引先もハッピーにする。3番目の事例ユーザー企業は取引先に配慮して、長らく書類を紙で送っていたが、アンケートをとってみたところ、デジタル化に対して好意的な反応だったという。さらにヒアリングしてみると、郵送でのタイムラグで書類到着後の後工程に遅れが生じていた。そこでさっそく@Tovasでデジタル化したところ、紙の保管スペースは必要なくなり、検索も可能になった。そもそも到着が速いので、後工程もスムーズになったという。

紙からデジタルへの移行は、取引先もハッピーにする

 川崎氏が紹介した3つの事例だが、1番目の事例は10名、2番目の事例は19拠点7000名規模、そして3番目の事例は600名の会社で、実は事業規模がかなり違う。川崎氏は、「規模は問わず、一定の効果あり」とアピール。今回の電帳法対応に関しても、「法律だから対応しなければいけないと考えると、気持ち的にも前向きにならないし、楽しくない。逆転の発想で、法対応が必要と言うことは予算獲りやすいわけなので、電子化のチャンスにしてほしい」と語る。

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