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さわってわかったLINE WORKS 第82回

社員の出張手配にてんてこまい? それならLINE WORKSでトラベルjp for Businessにまかせてしまおう

2022年06月06日 09時00分更新

文● 柳谷智宣 編集●MOVIEW 清水

提供: ワークスモバイルジャパン

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 仕事で使えるビジネス版LINEである「LINE WORKS」(ワークスモバイルジャパン)の連載では、アカウント作成の基本からビジネスシーンでの活用術、便利なTipsなどを紹介していく予定。第82回は、LINE WORKSのアプリ連携サービス「アプリディレクトリ」から追加可能な『トラベルjp for Business』で出張手配の労力を軽減する方法について解説する。

 あなたの会社では、出張の手配は誰がどのように行なっているだろうか。出張はアポイントに合わせて、交通手段や宿泊施設を検索して予約しなければならない。当然、社内規定による予算上限もあるだろうし、どのホテルが条件にマッチしているのか調べるのも手間がかかる。

 本人が手配を行なう場合は、慣れない作業で時間がかかるとか、必要以上に高いホテルや交通を利用してしまう可能性がある。よく使っている旅行会社に依頼する場合は、出張者の満足度を優先して割高な提案をしてくるケースもある。とは言え、総務などのバックオフィスが手配するのも負担が大きい。毎日何件も依頼があったら、それだけで手一杯になってしまう。

 そんな企業向けにBTM(ビジネストラベルマネジメント)というサービスがある。出張時の航空機や鉄道、ホテル、レンタカー、ビザなどの手配を行なってくれるのが特徴だ。アメリカでは1990年代から活用されているが、日本の中小企業ではまだまだ導入しているところは少ない。100名以下規模の企業では固定費が負担になるのが原因だ。

 そこでチェックしてほしいのが、「トラベルjp for Business」。「LINE WORKS」から手軽にBTMを利用できるサービスだ。2021年2月からクローズドβとして提供しており、昨年2021年5月18日から正式提供が始まった。

 LINE WORKS有償プランをお使いのお客様は、初期費用や月額の固定費は不要。予約を確定するまでの見積り作成機能も無料で利用できる。コストは国内出張であれば1件1000円(税抜き)、海外出張であれば1件3000円(税抜き)のみ。シンプルな金額設定で安い上、出張がなければコストが発生しないのも今時ありがたい。

 「トラベルjp for Business」は日程や基本条件はシステムの指示に従って入力するが、特記事項に希望を入力することで、いろいろな条件に従って候補を提示してくれるのが魅力。わがままを言っても、可能な限り対応してくれるのだ。果たしてその実力はいかに。

 早速、実際に試してみよう。管理者画面の「アプリディレクトリ」を開き、「トラベルjp for Business」の詳細画面で「LINE WORKSに追加」をクリックする。アクセス権限の画面で利用するメンバーを選択し、「同意」をクリックすれば、利用できるようになる。

管理者画面の「アプリディレクトリ」から「トラベルjp for Business」を追加する

 LINE WORKSで「トラベルjp for Business」のBotを追加したトークルームを作り、まずは「マイページ」から「プロフィール」を開く。氏名や生年月日、電話番号などの個人情報をはじめ、マイレージやパスポートの情報を登録しておくと、まとめて処理してくれるので便利。新幹線や航空券を予約する際に、希望する席を指定しておくことも可能だ。

「トラベルjp for Business」のBotを追加したら「マイページ」を開き、プロフィールを編集する

氏名や生年月日などのプロフィールを入力する

席の好みやマイレージ情報、パスポート情報なども設定しておくと便利

 「新しい出張を依頼する」をタップし、予約する項目をオンにする。航空券、宿泊施設、鉄道チケット、旅行保険、モバイルWi-Fi、レンタカー、ビザ(査証)などを利用できる。コロナ禍の現在、「レストラン」に関しては予約を受付けていない。

 同じLINE WORKSユーザーで「トラベルjp for Business」のBotを追加しているユーザーであれば、本人以外のユーザーの予約を依頼できる。例えば、秘書が社長のアテンドをしたり、総務が社員の出張を手続きしたりできる。

予約する項目や出張者を指定する

本人以外も選択できる

 出張する地域や希望する出発・到着時刻を指定。宿泊する際は、施設情報の希望なども指定できる。まずは、往復の出発したい時間とホテルの立地を指定。飛行機はランクの良い席を希望するが、普通席と価格差が大きい場合はあきらめると、わがまま指定してみる。

続けて、出発地と到着地、出発時間の希望などを入力する

特記事項に希望を入力する

 まずは、すぐに受付けた旨の返事があり、しばらくしてからフライトとホテルの選択肢が来る。指定時間の周辺でフライトを教えてくれるが、時間は外れるものの良い席と普通席の価格差が小さいフライトも候補に入れてくれているのが流石だった。

 ホテルも条件にぴったりの候補を挙げてくれた。翌日、仕事がある場所を記載したところ、その場所まで徒歩何分かまで書いてある。至れり尽くせりだ。

少し待つと、フライトの情報が送られてきた

ホテルの情報には価格や金額、禁煙/喫煙のほか目的地までの所要時間まで記載されていた

 次は九州と関西をまとめて飛び回る出張の手配をしてもらった。特記事項には以下のように入力。わがままこの上ない。

14日に東京を出発して博多にJALで向かいます。

14日午前熊本駅へ新幹線で向かいます。

15日午前鹿児島駅へ新幹線で向かいます。

16日午前大阪へ飛行機で向かいます。

17日15時前後で伊丹空港から羽田に帰ってきます。

ホテルの予算は7000円。繁華街&駅近くが希望です。

熊本、鹿児島でひとりで行ける美味しい名物を出すお店の予約もお願いしたいです。予算は8000円。

 本当は13日に東京を出発するのに、誤入力したところ、すぐに確認のメッセージが来た。これは本当に秘書みたいだ。

PCからでも予約できる。今回は九州周遊のわがままプランをお願いしてみる

内容に齟齬があれば、確認してくれるのがありがたい

 しばらくしたら、交通と宿泊施設の候補が送られて来た。それぞれ複数の候補が列挙されており、判断のための情報もバッチリ。ユーザーは選択肢から何番を選ぶか返信するだけでいい。

 すべての項目を選んだら、見積りを作成してくれる。見積りが完成したら、通知が来るので詳細を確認する。利用規約とキャンセルポリシーに同意し、出張の承認を取得していることを確認したら、「この内容で予約を確定する」をクリックすると予約してくれる。

提示してもらった候補から希望を伝える

見積りが完成すると通知が来る

見積りを確認したら、「この内容で予約を確定する」をタップする

 「トラベルjp for Business」は国内だけでなく、海外出張も手配できる。九州周遊を軽々クリアされたので、海外旅行の予約もお願いしてみることにする。

 飛行機と鉄道、ホテルの予約をお願いし、特記事項に以下を入力してみた。

IFA 2022 - 国際コンシューマ・エレクトロニクス展に行きます。9月1日遅くない時間に到着したいです。Messe Berlinに毎日通うので、その近くもしくは交通の便がよいところにホテルを取りたいです。ホテルにはWi-Fiが必須です。予算は1泊2万円まで。でもラグジュアリーっぽいなら少々オーバーもありです。

7日午後に出発し、ミュンヘンまで列車で移動します。ミュンヘン中央駅近くのホテルでお願いします。予算は2万円。少し安く抑えられればベストです。

10日午後に出発し、パリにTGVで向かいます。席にグレードがあるならいい席に乗りたいです。可能であれば2階席。ホテルは繁華街近くで2~2.5万円が希望。グレードが低くなりすぎるなら、3万円もありです。

ただ、最初の日(10日)もしくは最後の日(14日)のみ、ル ムーリスかホテル バンク オペラ、次点でホテル ナポレオンに泊まりたいです。こちらの予算は15万円です。

15日成田へ出発します。帰国が翌日になるのは大丈夫です。

 すでにタイミング的に出遅れているので、ホテルが満室&高騰していたのだが、それでも代替案をきちんと調べてくれたのがすごい。徒歩17分であれば、問題なしだ。TGVに乗りたいからわがままを言ったが、今は午後にそんな便がないようで、午前中の便と代替案の便を提示してくれた。

海外出張でもわがままを依頼してみた

海外の手配でも細かく対応してくれた

 海外出張のフライトは自分のステータスで検索してみるともっと安いチケットが見つかったが、その他は概ね満足。短い時間でよくここまで調べ上げられるものだと驚いた。対応も丁寧だし、こちらのミスも指摘してくれる。

 ここまで手配が充実しているなら、出張者もしくは総務の手間が大幅に軽減されることは間違いない。ウィズコロナ時代、コロナ感染などで急な出張キャンセルが起きることもある。そんな時に10万円までの費用が返ってくるキャンセル保険がすべての予約に適用されているというのもありがたい。社員の経費精算の手間もなくなるし、CSVで出張管理できるので総務の作業も楽になるなど、会社にとってはいいことづくめ。見積もり作成までは無料で対応してくれるので、興味あり、という場合はまずは試してみることをお勧めする。

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