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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第34回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 5月28日~6月3日分

コロナで「触りたい欲」はどう変化? ハイブリッドワークで幸福感アップ、急成長するCIAM市場、ほか

2022年06月06日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えしています。

 今回(2022年5月28日~6月3日分)は、コロナ禍を通じて「触りたい欲求」に生じた変化、情報セキュリティ製品市場の成長率、ハイブリッドワークのメリットと課題、急成長する国内CIAM市場についてのデータを紹介します。



■[生活]コロナにより人々の「触りたい」「触りたくない」に変化(NTT、5月27日)
・人や動物など生き物の温もりを求める“スキンハンガー”が慢性化
・物に対しては接触を避けたい要求が強く
・非生物への接触を避ける要求と生物への触りたさの変化には時間差

 新型コロナの感染拡大で、何か(他者、動物、物など)に触りたい/触りたくないという欲求に変化は生じたのか。Twitter上の「○○に触りたい」「○○に触りたくない」というフレーズを含むテキストデータを解析した。ソーシャルディスタンスや外出制限により人や物に接触する機会が減ったが、身体的コミュニケーションへの強い要求(スキンハンガー)は慢性化、その反対に、非生物に対しては接触を避けたいという要求が強くなった可能性があると報告している。

 ただしそうした変化が生じた時期を見ると、非生物への接触を避けたいという欲求は「感染拡大直後」、生物に対する接触欲求は「初回の緊急事態宣言の頃」と異なる。これについては「リスク回避を優先するという人間の性質と関係があるかもしれない」と説明している。NTTでは、「触りたさ」に関する発見が幅広い実世界の問題に応用できる見込みがあるとしている。

生物に対する「触りたさ」の指標はコロナ前より強くなっている(出典:NTT)

一方で非生物については「接触を避けたい」という欲求が高まっている(出典:NTT)



■[セキュリティ]国内情報セキュリティ製品市場は前年比16%増の予測(IDC Japan、5月26日)
・2021年の情報セキュリティ製品市場は4360億円、前年比16%増(推定)
・このうち、セキュリティソフトウェア市場は前年比17.2%増(推定)
・セキュリティアプライアンス市場は前年比9.5%(推定)

 情報セキュリティ製品市場(セキュリティソフトウェアとセキュリティアプライアンス)とセキュリティサービス市場で構成される国内情報セキュリティ市場の動向調査。セキュリティソフトウェア市場は前年比17.2%増、セキュリティアプライアンス市場は同9.5%増、セキュリティサービス市場は同6.9%増(すべて推定値)。コロナによるリモートワークの増加、オリンピックなどの大規模イベント開催、ロシア・ウクライナ情勢などに起因する警戒感が企業と消費者の双方で高まっており、エンドポイントセキュリティ、アイデンティティ/デジタルトラスト、ネットワークセキュリティへのニーズが高まっているという。

国内情報セキュリティ製品市場の2020年~26年の予測(出典:IDC Japan)



■[働き方]ハイブリッドワークは業績、経済など多面的なメリット、課題は体制と信頼(シスコシステムズ、5月27日)
・ハイブリッドワークにより生産性は向上――世界は約60%、日本は約39%
・76%が在宅勤務で出費削減、年平均節約額は7696ドル
・「ハイブリッド/リモートワークでマイクロマネジメントが増加」は55%

 27カ国2万8000人の会社員を対象にした「ハイブリッドワークに関するグローバル調査」より。調査期間は2022年1月~3月。ハイブリッドワークはパフォーマンス(「生産性向上」が39%など)、経済的(平均して年間7696ドルの節約など)、身体的(「健康的な食事を摂るようになった」が54.9%など)などの面で良い影響を与えていることがわかった。「全体的な幸福感が高まった」という人は71.4%にも及ぶ。70.8%がハイブリッドな働き方を支持する一方で、「勤務先の準備が整っていない」という人も11.3%いた。

ハイブリッドワークにより、仕事の質、生産性などパフォーマンスが上がったとみる人の割合(出典:シスコシステムズ

ハイブリッドワークの準備が整っていないという人は11.3%。リモートワークについて社内の信頼感は40%台にとどまっている(出典:シスコシステムズ



■[セキュリティ]オンラインサービス利用増により、顧客ID&アクセス管理(CIAM)市場も活況(アイ・ティ・アール、5月31日)
・2020年度の国内CIAM市場の売上金額は51億円、前年度比24.7%増
・2021年度は売上金額60億円、前年度比18%増を予測
・オンラインサービス利用拡大により、2020~25年はCAGR 10.5%で成長を見込む

 国内のCIAM(Customer Identity and Access Management)市場規模推移および予測。各種サービスの顧客IDを統合してSSO(シングルサインオン)を実現したり、顧客データの一元管理を行うのがCIAM。コロナ禍を受けてオンラインショッピングやサービスの利用が増加しているが、消費者側は相変わらず同一パスワード使い回しなどの傾向が続いており、CIAMのニーズが安定して拡大すると予想している。

国内のCIAM市場の推移と予測(出典:アイ・ティ・アール)

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