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業界人の《ことば》から 第488回

営利1兆円企業に成長したソニー、その2/3は感動を呼ぶゲーム・音楽・映画だ

2022年06月06日 09時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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感動体験や関心を共有するComunity of Interest

 吉田会長兼社長 CEOは、将来、10億人と直接つながることを目指すという意欲的な目標を掲げながら、「私は、感動体験や関心を共有する人たちのコミュニティを、『Community of Interest』と呼んでいる。ユーザーの動機に近づき、ユーザーから学ぶため、DTC(Direct to Consumer)サービスを強化し、アニメでは、コンテンツを直接届けることにも注力している。そして、ソニーのブランドを、世界中のクリエイターから最も愛されるものにしたいと考えている。感動を作るのはクリエイターである。その感動をユーザーに届けるパートナーとの関係も重視していく」と語る。

 話題を集めるメタバースについても、ソニーグループが提供する「感動空間」のひとつと位置づけ、「人同士のコミュニケーションをベースにしたメタバースや、NFTなどの経済圏を中心にしたメタバース、デジタルツインなどのインダストリーメタバースなど、様々な形態があるが、ソニーグループでは、エンタテインメントの観点からメタバースを考えたい。ゲーム、スポーツなどが切り口になるだろう。すでにゲームの切り口ではビシネスモデルができつつあり、ライブサービスも展開できる」などとした。

 先ごろ買収を発表したバンジー(BUNGiE)を通じてライブサービスの展開を加速するほか、2025年度までに、PlayStation Studiosから、10タイトル以上のライブサービスゲームを展開する計画を発表。ソニーミュージックのアーティストがゲーム空間のなかでライブパフォーマンスを行ったり、映画や音楽、アニメといった多様なエンタテインメント事業と、長年取り組んできたゲーム技術によって、「クリエイターとユーザーがつながるライブネットワーク空間を実現し、新たな感動体験を創出したい」と述べた。

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