今回のひとこと
「日本NCRは、日本に初めてレジスターを持ってきただけでなく、スーパーマーケットというビジネスモデルを持ってきた企業。店舗を持つお客様の強みを生かし、デジタルを活用して成長を支援するのが役割である」
![](/img/2022/03/29/3342021/l/3093949662597fe1.png)
(日本NCRの小原琢哉社長)
日本NCRは、102年前となる1920年2月に、日本金銭登録機という社名で創業した企業だ。1884年に米国オハイオで誕生したナショナル・キャッシュ・レジスター(NCR)の日本法人であり、日本で初めてレジスター(金銭登録機)を輸入。さらに、日本初のセルフレジの導入、日本初の金融機関向け税公金セルフ収納機ソリューションの展開などを行ってきた。
日本NCRの小原琢哉社長は、「日本NCRは、約70年前となる1953年に、紀ノ国屋が日本初となるセルフサービスのスーパーマーケットを開店することを支援した。日本NCRは、日本にレジスターを持ってきただけでなく、スーパーマーケットというビジネスモデルを持ってきた。店舗オペレーションを変え、日本の生活者のライフスタイルまで大きく変えた企業である」と語る。
そのほかにも同社は、日本で初めてのセールスマン教育を実施したり、日本で最初に給与振込制度を実施したりといった経緯も持つ。
グローバルでは、世界初の磁気ファイル搭載コンピュータ「ナショナル・エリオット405」を1954年に発表。その後、1957年には世界初のオールトランジスタのコンピュータ「NCR 304」、1970年には世界初のPOSターミナル「NCR 280」、1971年には世界初のオンライン現金自動支払い機「NCR 415」および世界初の電子レジスター「NCR 230」を発表。1983年には、世界初のビジネスUNIXコンピュータ「NCR TOWER1632」を発売している。このほかにも、世界初と位置づけられるハードウェアを相次いで発表してきた。
「102年間、同じ場所に留まっていたのでは価値がなくなる。革新を続けていくことが大切である。その姿勢はいまも続いており、自らの革新、お客様の革新、生活の革新とともに、社員同士の信頼、お客様からの信頼、社会からの信頼を得ることを重視している。今後100年も、革新と信頼をベースに新たなビジネスに取り組んでいく」とする。
![](/img/blank.gif)
この連載の記事
-
第600回
ビジネス
個人主義/利益偏重の時代だから問う「正直者の人生」、日立創業者・小平浪平氏のことば -
第599回
ビジネス
リコーと東芝テックによる合弁会社“エトリア”始動、複合機市場の将来は? -
第598回
ビジネス
GPT-4超え性能を実現した国内スタートアップELYZA、投資額の多寡ではなくチャレンジする姿勢こそ大事 -
第597回
ビジネス
危機感のなさを嘆くパナソニック楠見グループCEO、典型的な大企業病なのか? -
第596回
ビジネス
孫正義が“超AI”に言及、NVIDIAやOpen AIは逃した魚、しかし「準備運動は整った」 -
第595回
ビジネス
DX銘柄2024発表、進行する日本のDX、しかし米国よりもここが足りない!! -
第594回
ビジネス
自動車工業会は、今年もJapan Mobility Showを開催、前身は東京モーターショー -
第593回
ビジネス
赤字が続くJDI、頼みの綱は次世代有機EL「eLEAP」、ついに量産へ -
第592回
ビジネス
まずは現場を知ること、人事部門出身の社長が続くダイキン -
第591回
ビジネス
シャープが堺のディスプレーパネル生産を停止、2期連続の赤字受け -
第590回
ビジネス
生成AIに3000億円投資の日立、成長機会なのか? - この連載の一覧へ