究極のタフネスを実現した自動巻き!
ボール ウォッチ/エンジニアⅡ マーベライト
ビギナーのみならず、時計の耐久性や丈夫さはユーザーにとって重要な要素といえる。いくら高精度で機能的な時計でも、簡単に壊れてしまっては使いものにならない。
機械式時計は冒頭で述べた通り電装部品がないため、修理して長期間使うことができるが、反面、精度を一定に保つため「脱進機」と呼ばれる高速で往復回転運動をする繊細な部位があり、衝撃や外部の電子機器が発する磁力などの影響を受けやすい。もちろん通常の使用ではほぼ問題とならないが、一定以上のレベルにおいて脱進機は、恒久性という機械式時計の長所を担うと同時に、ある種の脆弱性をはらんだ、ウィークポイントでもあるのだ。
この問題に真っ向から挑み、リスクを回避したブランドが、ボール ウォッチだ。1891年に米国で創業した同社は国内の鉄道時計サプライヤーとして発展し、のちに拠点を時計産業の世界的な中心地であるスイスに移動。正確で丈夫であることが求められる業務用時計の開発で培ったノウハウを生かしてより広範なプロ用冒険モデルを次々に発表し、タフネスウオッチの代名詞的存在となった。
その基盤ともいえる技術が、5000Gsもの衝撃に耐える「耐衝撃性」と80000A/mの「耐磁性能」。加えて長期にわたり、あらゆる状況で高度な視認性を担保する常時発光の夜光システム「マイクロ・ガスライト」である。同社の代表モデルにはこれらの特殊スペックが一律で採用され、さらにダイバーズや航空用など、ジャンルに沿った個別の機能が加えられる、という図式だ。
「エンジニアⅡ マーベライト」は使途を絞り込んだコストのかかる付加機能を一掃し、前述の、同社の看板技術に特化したベーシックモデル。一見したところシンプルな3針フェイスで、屈強な凄みのようなものは感じられないかもしれないが、過酷な冒険やフィールドワークで威力を発揮するハイスペックを網羅しており、それは、一般の日常生活においても頼もしいことこのうえない。
こと、時計ビギナーならその恩恵はなおさらだ。
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