「翔蟲」などの新要素で軽快さがアップ、スピード感ある爽快アクションに
先に述べた通り『モンスターハンターライズ』の基本的なゲーム内容は家庭用版と変わらないが、PC版ではこれまでに配信済みのイベントクエストや追加モンスターの多くが最初から用意されているほか、追加コンテンツから支給されているアイテムなどを受け取れるため、スムーズにゲームを進行しやすくなっている。Switch版では追加コンテンツ扱いだったストーリーの終盤も一気に楽しめるので、コンテンツボリュームはかなり多いと言っていい。
ちなみに追加コンテンツから受け取れるアイテムには、下位クエスト攻略に十分な防御力を備えている「ギルドクロス」装備一式が含まれている。「郵便屋のセンリ」に話しかけることでゲーム開始直後からダウンロード可能なので、序盤をサクサク攻略したい場合は活用したいところ。
フィールド探索やモンスターとの戦闘に関しては、こちらもSwitch版と同じ。「翔蟲(かけりむし)」などの新要素を取り入れたことにより、きわめて軽快かつスピード感のあるハンティングが楽しめるのが本作の最大の魅力と言っていいだろう。
フィールドに配置された環境生物を利用するといった要素は前作『モンスターハンター:ワールド』を踏襲しているが、「翔蟲」を使った空中でのジャンプからの壁走りや空中滞在、武器ごとでバリエーション豊かな攻撃が用意されている「鉄蟲糸技」により、過去に類を見ないほど思い通りにフィールドを駆け回るハンターを操作できるのは本当に楽しい。
PCのスペックが十分であれば処理落ちもしないため、特にタイミングを測ってカウンターを狙うようなキャラクターコントロールが行ないやすい場合があるのもPC版の利点だ。
加えて、あらゆる面で快適さが増しているのも本作が評価されたポイントのひとつ。クーラードリンク・ホットドリンクの削除に始まり、新たな相棒である「オトモガルク」に乗ってのフィールド高速移動、複数のサブキャンプへの迅速なファストトラベル、ハンターランクをアップさせるためのキークエストの可視化など、『モンスターハンター:ワールド』のいくつかの快適要素を引き継ぎつつ、さらにシンプルに狩りに集中できるようになっている。
シリーズ恒例の拠点防衛戦に新要素が加わり、タワーディフェンス色の強い「百竜夜行」へとブラッシュアップされたのも、こうした改善のひとつと言えるだろう。
最近のシリーズ作では武器の攻撃アクションに多くの派生行動が増えていることもあり、操作はやや複雑化傾向にあるものの、本作はチュートリアルや訓練用のクエストなどが厚めに用意されているため、初めてシリーズに触るプレイヤー、久しぶりに戻ってきたプレイヤーにとっても触りやすい作品ではあると感じる。キャラクターを自由にアクションさせる楽しさはシリーズでも屈指なので、そういった爽快アクションタイトルが好きなユーザーには特にオススメだ。
サンブレイクに備えて、”ひと狩り行こうぜ!“
シリーズ内でも屈指の完成度と評価されることも珍しくない本作。冒頭で述べたように、今夏には追加コンテンツ「モンスターハンターライズ:サンブレイク」が控えており、「Switchを持っていなかったのでこの機会にプレイしたい」「Switch版は持っているけど、PC版で再度環境を整えたい」といったプレイヤーも多いはずだ。拡張コンテンツに期待しつつ、『モンスターハンターライズ』の狩りの世界にどっぷり浸ってみてはいかがだろうか。
【ゲーム情報】
タイトル:モンスターハンターライズ
ジャンル:ハンティングアクション
販売:カプコン
プラットフォーム:Nintendo Switch/PC(Steam)
発売日:
Nintendo Switch:発売中(2021年3月26日/Best版2021年12月16日)
PC(Steam):発売中(2022年1月13日)
価格:
Nintendo Switch通常版:5990円(パッケージ/ダウンロード)
Nintendo Switchデラックスエディション:6990円(ダウンロードのみ)
PC(Steam)通常版:5990円(ダウンロードのみ)
PC(Steam)デラックスエディション:7041円(ダウンロードのみ)
プレイ人数:1人(通信プレイ時:最大4人)
CERO:C(15才以上対象)
※インターネットに接続して遠くのプレイヤーと協力プレイを行なう場合は、Nintendo Switch Online(有料)への加入が必要です。
※PC(Steam)版にはNintendo Switch版と同じゲーム内容が収録されています。
※Nintendo Switch版にあるamiibo機能や特典についてはPC(Steam)版にはございません。
※他機種版とのクロスプレイ・クロスセーブは非対応となります。
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