超パワーなM1 Pro/M1 Max搭載のMacBook Pro登場 新型AirPodsも! 第22回
新MacBook Proレビュー
新MacBook Proは「Macノートブック」におけるプロ仕様の再定義
2022年01月03日 12時00分更新
本体の基本形状も一新して、新世代のMacBook Proの姿を具現化
新しいMacBook Pro 14インチ、MacBook Pro 16インチモデルは、本体外観デザイン的にも、これまでのMacBook Proシリーズとは一線を画するものとなっている。これは、2020年のMacBook Pro 13インチモデルが、中身はまったく別物になりながら、Touch Barを含めたデザインとサイズについては、従来のインテル搭載モデルを踏襲していたのと対照的だ。
新しいMacBook Pro 14インチ、MacBook Pro 16インチモデルは、従来のMacBook Pro 13インチ、MacBook Pro 16インチモデルとは、ディスプレーのサイズも微妙に異なるが、本体サイズや基本的なデザインが違うものとなっている。新旧モデルの外観を比較すると、それぞれ同じサイズのクラスに投入された、まったく異なる製品と考えたほうが理解しやすい。
念のために、インテル搭載MacBook Pro 16インチモデル、2020年のM1搭載MacBook Pro 13インチモデル、そした新しいMacBook Pro 14インチ、16インチモデルのディスプレーサイズ、本体サイズ、重量を比較しておこう。
このサイズの数字には、納得できる部分と、ちょっと意外に感じられる部分がある。まず、MacBook Pro 13、MacBook Pro 14インチモデルを比較すると、幅、奥行きともMacBook Pro 14インチモデルの方が大きい。ディスプレーサイズが大きくなっているのだから、これは納得できる。しかし、高さ(厚み)を比べると、意外にもわずかながらMacBook Pro 14インチモデルは13インチモデルよりも小さい。その差はわずか0.1mmだから、実際にはほとんど同じなのだが、手に持った感覚では、数字とは逆にMacBook Pro 14インチモデルの方が厚く感じられる。
新しいMacBook Pro 16インチモデルは、旧MacBook Pro 16インチに対して奥行きは2mmほど大きいが、逆に幅は2mmほど小さい。ディスプレーの対角サイズも、0.2インチ(約5mm)ほど大きくなっているだけなので、ディスプレー部分を開いた際のサイズ感は、ほとんど同じ。厚みも新しいMacBook Pro 16インチの方が0.6mmほど厚いが、これもほとんど同じと言っていい範囲だろう。それでも、やはり新しいモデルの方が、その数字よりも厚く感じられる。
新しいMacBook Pro 14インチ、MacBook Pro 16インチモデルが、いずれも従来のモデルよりも厚く感じられるのは、側面というか、縦に切った断面の形状が、これまでとはまったく異なるからだ。これまでのMacBook Proは、極端に言うと、長方形のハンバーグを両側から薄い長方形のパンで挟んだような、四角いハンバーグ型だった。これは、厚さを実際よりも薄く見せる工夫だろう。それに対して、新しいMacBook Pro 14インチ、MacBook Pro 16インチモデルは、断面が横に長いU字型となり、持っても置いても、厚みをそのまま感じるようになった。
このように側面(縦断面)の形状が変更された理由には、大きく2つあると考えられる。1つは、側面に配置する拡張ポートの種類と数が増えたからだろう。2021年秋発売の新しいMacBook Proが登場した際のインプレッション記事「「モアポート派」が勝利した真のプロ用MacBook Proの登場」でも書いたように、レスポート派とモアポート派の抗争の結果かどうかはわからないが、新しいMacBook Proは、これまでのThunderboltポートとヘッドフォンジャックに加えて、電源供給用のMagSafe 3、SDXCカードスロット、そしてHDMIポートを装備するようになった。この中で特にHDMIは、他のポートに比べて高さがあり、これまでと同じ厚さの側面に配置するのは無理があると思われる。
もう1つは、後で述べるように、新機種がディスプレー周辺のベゼルをできるだけ細くすることを目指した設計となっていること。そのため、ディスプレー裏面の周辺に近い部分を薄くするのが困難になったと思われる。そこで、ディスプレーの裏面は端まで平面で、そこからは、わずかなアールを介してすぱっと90度で側面と接続する形状にしたのだろう。
このような事情から、本体の外装デザインは、ここ数年慣れ親しんできたMacBook Proの印象とはだいぶ異なるものとなっている。これは好みの問題もあるが、実際に使い始めれば、あっという間に慣れて、違和感を覚える間もないだろう。
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