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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第186回

転ぶと痛いのは嫌なので味わいに極振りしたHonda「GB350」

2022年01月03日 17時30分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 撮影●栗原祥光 モデル●美環(@puritendon

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Honda GB350(55万円)

 2021年に登場した数多あるバイクの中で、Honda「GB350」は異色の存在。それゆえに売れまくっているのだとか。そんなGB350に熱い視線を送っているのが、バイク大好きの美環さん。「乗ってみたいんですよー!」ということなので乗ってもらいました。

人気モデルのGB350とは
どんなバイクなのか?

 GB350は、その名の通り排気量348ccの空冷単気筒SOHCエンジンを搭載した、クラシカルスタイルのバイク。気になる最高出力はたったの20馬力しかありません。参考までも申し上げますと、売れに売れまくっているというアメリカンスタイルのレブル250が26馬力、スポーツバイクのCBR250RRに至っては41馬力と、イマドキの排気量250ccのバイクよりも劣るエンジンを搭載しているのです。これが独特の魅力を放つのですが、それはのちほど。

 Hondaバイクの型番には、「CB」は4サイクルエンジン搭載した新鋭機、「R」の数が多ければ多いほどスポーツ濃度が高まるといった具合にネーミングに法則性があります。ではGBは何かというと、GB250 CLUBMANのネーミングを決める時「見た目がクラシカルだから、最新鋭を表すCBを名乗るのはおこがましい」からGBになったというウワサがあります。とりあえずレトロスタイルのバイクはGBというわけで、レトロで350ccエンジンだからGB350というわけ。わかりやすいですね。

 フルカウル好きの美環さん的に、このレトロスタイルがどのように映ったかというと、「カッコイイ」と高評価。なかでも「エンジンが地面に対して直立なのがイイ」のだそう。一般的にバイクのエンジンは、カムヘッドがハンドル側に傾いていますからね。

 さっそくバイクに乗車する美環さん。身長150㎝前後の彼女的には「シート高は800mmとちょっと高めなうえに、タンクの幅が広いので女性には厳しいかもです」と、厚底っぽい靴じゃないと足つきは悪い模様。一方、185㎝の不肖は足がベッタリ。自動二輪は自転車と違ってシートの高さが変更できません。ですのでバイクにとって足つき性はとても大事だったりします。それにしても、写真を並べてみると、体格の違いというか、不肖太っているなぁと……、バイクに乗るならダイエットしないとですね。

 操作系のボタン配置はHondaではおなじみの配置。つまり左手のウインカーの上にホーンボタンが置かれ、うっかり鳴らしてしまうアレだったりします。美環さんは鳴らすことはありませんでしたが、不肖はうっかり……。手の大きさ(指の太さ)や慣れもあるんでしょうね。とはいえ、美環さんも不肖もHonda乗りなのですが。

 メーターはタコメーターがないシンプルなもの。つまりバイクと対話しながら合わせなければなりません。「シフトインジケーターが付いているのはイイですね。何速が入っているかって、案外わかんなくなりますからね」と美環さん。そのとおりだと思います。

 そんなギアですが、トランスミッションは5速リターン式で、シーソー式ペダルを採用。1速はかなりのローギヤードで、2速がハイギアード。そして2~4速はクロス気味というセッティングです。スポーツバイクに慣れている美環さんや不肖は、かかとでシフトチェンジすることはそうありませんでした。

 ブレーキは前後油圧式のシングルディスクブレーキで制動は十分。ABSもついていますから安心です。ということで試乗に移りましょう。

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