デジタルに本格参入するバルミューダの尖兵
「BALMUDA Phone」
アスキースマホ総研の2人(オカモト、スピーディー末岡)が2021年冬の最新スマートフォンをクロスレビュー! 第3回は2021年末に発売され、いろいろな意味で大きな話題を呼んだ「BALMUDA Phone」を紹介する。
バルミューダのスマートフォン参入第1弾「BALMUDA Phone」は、最近のスマホにしては珍しいコンパクトなボディーと、独自開発のホーム画面やアプリが大きな特徴だ。
ディスプレーは4.9型(1080×1920ドット)の液晶で、SoCはSnapdragon 765、メモリー6GB、ストレージ128GBと、バッテリー容量は2500mAhとミドルレンジのスペック。本体サイズは約69×123×13.7mm、重さ138gと、片手でラクに握れる。
カメラは背面が単眼で約4800万画素/F値1.8、フロントカメラが約800万画素/F値2.0と非常にシンプル。「料理」「人物」「夜景」といった機能はあるが、フロントカメラでは使えない。
ソフトバンク版とSIMフリー版が発売されているが、SIMはシングル仕様で5Gにも対応。ただし、ドコモのn79は非対応となる。
価格はソフトバンク版が14万3280円、SIMフリー版が10万4800円。
さすがにバッテリーが2500mAhというのが……
スマホ総研リーダー オカモト
評価:★★★☆☆
コスパ云々の製品ではないので、価格の話はまず除外。独自アプリも個人的にはあまり評価の対象にはならなかった。長所は圧倒的持ちやすさ。ただしよく言われるように、左手持ち/右手操作の人限定。それでもどうしても本機に2500mAhのバッテリーはないと思う。このデザインとサイズに絶対こだわるなら画面解像度やSoCを落とすとか……。割り切った製品のようで、そうではない感じもした。
激戦区にあえて挑む姿勢は尊敬できる
主席研究員 スピーディー末岡
評価:★★★★☆
筆者はバルミューダの家電を一切持ってないので、どんな製品作りをしているのかは詳しくはわからないが、このスマホはブランドを買うものだと思っている。ブランドものを買うときってコスパは気にしないものだ。そのブランドの価値、所有欲、体験を買うのだから。たとえばポルシェを買う場合「同じ300馬力ならあっちのクルマのほうが100万円安い!」なんて比較はしないだろう(ポルシェは性能もいいけど)。BALMUDA Phoneはそういう指名買いのスマホなのだろう。
ただ、筆者はスペック厨だ。このスペックで10万円と言われても心がピクリとも食指は動かないし、白物ならバルミューダよりもアイリスオーヤマを買ってしまう男である。性能やコスパで見るなら「ほかにいいのあるよ」となってしまうが、バルミューダというブランドに価値を感じるなら買いだろう。ではなぜ、★×4なのか。iPhoneのシェアが6割、残りの4割を国内メーカーと海外メーカーのAndroidがしのぎを削っている大激戦区の日本で、まだ新しいチャレンジをするメーカーがいたことに対し、敬意を込めての★×4とした。
バルミューダ「BALMUDA Phone」の主なスペック | |
---|---|
ディスプレー | 4.9型液晶(16:9) |
画面解像度 | 1080×1920 |
サイズ | 約69×123×13.7mm |
重量 | 約138g |
CPU | Snapdragon 765(オクタコア) |
内蔵メモリー | 6GB |
内蔵ストレージ | 128GB |
OS | Android 11 |
対応バンド | 5G NR:n3/n28/n77/n78 LTE:1/2/3/4/8/12/17/18 /19/28/41/42 W-CDMA:1/2/4/5/8 4バンドGSM |
無線LAN | IEEE802.11ac |
カメラ画素数 | 4800万画素(イン:800万画素) |
バッテリー容量 | 2500mAh |
FeliCa/NFC | ○/○ |
生体認証 | ○(指紋) |
防水/防塵 | ×(生活防水、IPX4/IP4X) |
USB端子 | Type-C |
カラバリ | ブラック、ホワイト |
価格(SIMフリー版) | 10万4800円 |
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