ネットワークフライアウトを直接表示させる
Windows 10では、タスクバー右のネットワークアイコンをクリックすると、接続可能なネットワークを表示するフライアウト(ポップアップウィンドウ)が開いた。Windows 11からは、タスクバーの右側、日時表示の左側は1つのブロックになって、右クリックでクイック設定が開く。
このフライアウトを表示するには、Wi-Fiアイコンの右隣の矢印をクリックする必要がある。Windows 10よりも1アクション増えるのでちょっと不便だ。これも前述のURIのショートカットで対応可能だ。
ネットワークフライアウトを開くURIは、「ms-availablenetworks:」だ。前記のようにこれをショートカットとして作成すれば、スタートメニューに追加できる。ただ、これだと、開くのにいちいちスターメニューを開けなければならない。しかし、ショートカットの対象がURIだと「インターネットショートカット」になるためタスクバーには配置できない。できれば、タスクバーからなんとかしたい。その場合には、以下のコマンドでショートカットを作成する。
cmd.exe /c start ms-availablenetworks:
こうすると、コマンドプロンプトのアイコンを持つショートカットができる。ショートカットのアイコンはユーザーが変更可能である。前記のスタートメニューのフォルダーのどこかに上記のショートカットを作成すれば、スタートメニューの「すべてのアプリ」からアクセスが可能になる。
エクスプローラーでこのショートカットのプロパティを開き「実行時の大きさ」を「最小化」とする。必要なら、ここでショートカットのアイコンを変更しておく。次に、このショートカットの旧メニューから「タスクバーにピン留めする」を選んで、タスクバーに表示させる。いつでもこのアイコンのクリックでネットワークのフライアウトが開くようになる。
このcmd.exeを使ったショートカットは、「ショートカット」となる点が、前述の設定ページのショートカットとは違う。単にURIのみを指定すると「インターネットショートカット」として認識されるが、実行コマンドを指定すると「ショートカット」になる。ショートカットならタスクバーにも配置が可能なのだが、インターネットショートカットはタスクバーに配置ができない。この方法は他のURIを使うときでも応用が可能だ。
タスクバーからタスクマネージャーが起動できなくなった
……細かな諸々の対策
個人的には、タスクバーの右クリックメニューでタスクマネージャーが起動できなくなったのがイタイところなのだが、結局、タスクマネージャーのアイコンをタスクバーに登録することにした。他の方法(たとえば、スタートボタンの右クリックメニューや「Win+X」でも開く)などでもタスクマネージャーは起動可能だが、スタートボタンという固定した位置までカーソルを動かすのが面倒だ。タスクバーのどこでも右クリックで起動できたからこそ、右クリックメニューから起動していたのである。
スタートメニューまでカーソルを動かすのなら、スタートメニューにタスクマネージャーアイコンをピン留めしても使い勝手はさほど変わらない。だとしたら、タスクバーにアイコンを登録して、クリック一発で起動(あるいは復元)できるようにしたほうがストレスが少ない。最近は高解像度&大画面が増えたので、タスクバーにアイコンが1つぐらい増えたって問題ないだろう。
Ctrl+Shift+Escで、どんな場合でもタスクマネージャーを起動できるが、この3つのキーの組み合わせは押しにくい。筆者は片手では押せず、両手を使ってしまう(Escキーの位置にもよるのだが……)。そもそも、このキーが押しやすかったら、タスクバーの右クリックメニューで起動などしていなかった。
タスクバー上のアイコンは「Win+数字キー(1~9)」で起動が可能だ。スタート/検索/タスクビューボタンなどは数に含まれず、その右隣から1、2、3と順に番号が割り振られている。だから、タスクビューボタンの右隣にタスクマネージャーのアイコンを置けば「Win+1」でも起動が可能になる。これは3つのキーを押すよりも簡単で片手で押せる。
これまでWindowsのアップデートで何が問題だったかというと、デスクトップの使い勝手が変わることだ。最初に使うWindowsがWindows 11ならどうでもいいのだろうが、こっちは何年も同じものを使わされて、それに慣れた後のいきなりの変更である。作った人たちは「改良」と思っているかもしれないが、必ずしも誰にとっても「改良」であるとは限らない。新しいものを導入するのはかまわないし、むしろそれは歓迎したい。しかし、使い慣れて体が覚えた操作を変更するときには十分配慮してほしいものだ。

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