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ソニーが世界に感動をもたらすための8つの技術を紹介、Sony Technology Day

2021年12月08日 21時00分更新

文● ASCII

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 ソニーグループは12月7日、「Sony Technology Day」を開催。テクノロジーは人材と同じぐらい重要であるという考えを持つ同社が、将来に向けて取り組んでいるプロダクトや研究成果を披露する場となった。

 大きく掲げられたテーマは3つ。(1)フィジカルとバーチャルの融合、(2)リアリティの追究、(3)人・社会・地域への貢献だ。このテーマに沿って8つの新技術が開発者/研究者自身から紹介され、技術が切り拓く未来像について、インスピレーションを得られる内容になっていた。

 (1)については、新たな市場ができ、需要が高まっているバーチャルプロダクションに加え、ソニーのグループ会社であるイギリス・ホークアイのトラッキング技術を応用したスポーツ競技のバーチャルリクリエーション技術を紹介した。

●バーチャルプロダクション

バーチャルプロダクションのイメージ。額縁のないCrystal LEDのディスプレーで背景を作り、それを高性能なシネマカメラVeniceで収録する。背景の映像と周囲、撮影するカメラの特性なども考慮して、色合わせする必要があり、映像制作に関する機材を手掛け、そしてクリエイターを抱え制作も手掛けるグループの強みが生かせるとする。

●スポーツ競技のバーチャルリクリエーション技術

プレーヤーすべての動きをトラッキングするホークアイの技術。

動きだけでなく各種分析にも応用できる。

さらにこの情報を元に3D再現することで、競技をリクリエーション(再現)できる。

 (2)については、片眼4K/両眼8Kの解像度を持つ有機ELマイクロディスプレーを活用したHMD、レイトレーシングの技術を応用し、限られた演算リソースで高精度な映像が得られる超解像技術、プレイステーション 5に「Tempest3D」「ハプティックフィードバック」「アダプティブトリガー」として導入した3D音響/触感表現が紹介された。

●有機ELマイクロディスプレー

両眼8Kの高密度な画素により、リアリティが高まる。

デバイスは非常に小型。一般的なスマホの画面の倍以上の画素密度となっている。

デバイスの構造

HMDの低遅延化についての説明

●レイトレーシングを活用した超解像技術

概念図。3DCGの制作現場では計算量を減らすため、画質を落とした状態で確認や制作をする場合がある。その際にも効果が得られるとする。

HDやFHDの映像ソースと空間情報を照合してリアルなディティールを再現する。

シミュレートする光線の数を増やすことでより精細な画像が得られる。

毛でおおわれた質感がよく再現されている。動画になるとよりその差が明確だ。

曖昧な輪郭がハッキリと見え、全体のディティールやフォーカス感が向上しているのが分かる。

●PS5の3D音響/触感表現

PS5は体験に対するソニーの技術が詰まっている。

Tempest 3D対応ヘッドホン

3D音響の概念図。仮想スピーカーを想定して音の大小で位置関係を出すが、それだけだと位相のズレが発生するため、それを低減する演算も入れている。

空間の再現に必要な反射音についても付加し、よりリアルな再現を目指している。ただし、標準状態では効果を掛けず、クリエイターがそれを利用できる仕組みにしている。

PS5のコントローラーと内蔵している振動デバイス。

横軸が振動の周波数、縦軸が振動の強さ。DualSenseと、DUALSHOCK4の特性の比較。

アダプティブトリガー

内部構造

荷重やレバー位置による反応の変化で様々な感触を再現する。

開発中のPS5向け次世代VRのコントローラー。

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