今年も残すところあとわずか。2021年の自作PC業界は、第11世代Coreプロセッサーと第12世代Coreプロセッサーが発売されたことが大きな話題となった。とくに第12世代Coreは、最新規格のDDR5メモリーを採用し、勢いに乗るAMDの攻勢にストップをかける性能なこともあって、注目が高まっている。
ほかにもビデオカードが品薄で慢性的に入手困難な状況が続いたこと、リード7000MB/sec超えのNVMe M.2対応SSDが数多く出てきたことが、2021年のトピックといえよう。
そんな2021年はどんな年だったのか、自作PCニュースを振り返ってみよう。
1月
ビデオカードが品薄
ビデオカードが品薄で、ショップの棚から商品が消える状態が続いた。とくに2020年12月に発売されたばかりのGeForce RTX 3060 Tiは人気で、入荷後即完売を繰り返していた。2月には品薄がさらに深刻化している。
また、新型コロナウイルスの影響で手の消毒や殺菌への関心が高まったこともあり、水に浸して洗えるCooler Masterのゲーミングマウス「MM720」に注目が集まった。
2月
GeForce RTX 3060搭載ビデオカードが発売
NVIDIAのAmpereアーキテクチャーを採用したGPU「GeForce RTX 3060」搭載ビデオカードの販売が26日より一斉にスタートした。登場したのは9メーカーから計15モデルで、価格は5万6900円~7万2800円。販売初日はショップ店頭には開店前から行列ができるところもあったが、初回の入荷数が多かったため即完売とはならなかった。
3月
第11世代Coreプロセッサーがデビュー
インテルのデスクトップPC向け最新CPU「第11世代Coreプロセッサー」の販売が3月30日の22時よりスタートした。Core i9とCore i7が4モデル、Core i5が5モデルの全13モデル。秋葉原では恒例の夜間販売を実施。一部ショップでは事前抽選も行なわれたが、当日販売分も用意された。
事前抽選を専用サイトで行なっていた店舗では、当選者を対象に製品の引き渡しを実施。購入期限が数日確保されていることもあり、本日店頭に訪れた人は各店ともに10名に満たない人数だった。
一方AMDは、新型GPU「Radeon RX 6700 XT」を搭載するビデオカードを19日19時より販売開始した。登場したのは6メーカー計14モデルで、価格は7万7000円~10万4500円。そのうち、いわゆるAMD純正デザインのリファレンス版はSAPPHIRE「Radeon RX 6700 XT 12G GDDR6」のみで、他はすべてオリジナルVGAクーラーを採用した製品だ。
ほかにも、AMDのプロフェッショナルワークステーション向けプロセッサー「AMD Ryzen Threadripper PRO」シリーズの販売が26日19時よりスタートした。従来シリーズ「Ryzen Threadripper」をベースに、メモリーチャネルを4チャネルから8チャネルへ、PCI Express4.0のレーン数も128レーンへと拡張したハイエンドCPUだ。ラインナップは3モデル。対応マザーボードの販売もスタートしている。
対応ソケットはSocket sWRX8、対応マザーボードはチップセットにAMD WRX80を採用する製品で、ASUS「Pro WS WRX80E-SAGE SE WIFI」(13万9700円)とSuperO「M12SWA-TF」(8万5250円)が発売されている。