ライトなクルマ好きの女性に運転してもらい、その様子をレポートするASCII.jpの自動車レビュー記事。出演している彼女たちに「乗ってみたいクルマを教えて」と尋ねると、必ず名が挙がるのが「Jeep」です。ですがJeepに対して明るくない編集スタッフは、Jeepの名が出てくる理由を不思議に思っていました。そこで逆に彼女たちにJeepの魅力をプレゼンテーションしてもらう当企画。最終回はバイクレビューでおなじみの美環さんに、Jeepのハイブリッド車「レネゲード」に触れて、その魅力を語ってもらいました。
大きなJeepの中で小さなレネゲード
「どうせ乗ったことがないのに、Jeepがイイとか言っているんでしょ?」と思っていたスタッフ一同。ですが美環さんは、どうやら確固たる信念があるようです。「お仕事でスタッフさんが所有する大きなモデル(ラングラー)を何度か乗せてもらったことがあります。その時にほかのクルマにはない安心感が得られたんですよ。守られている感じというのかな。それがイイと思ったんです」とのこと。さらに「Jeepって、道なき道を進むというイメージがあって、実際に進むことができますよね。キャンプ場やスキーへ行くのはもちろん、万が一の時にJeepなら助かるような気がして」とも。「とにかく頼もしさがあるんですよ。それがJeepの魅力ですね」と、饒舌に語る美環さん。さすがバイクレビューをされているだけあって、冷静に自己分析をされます。
Jeepは大型モデルが多いのが特徴。ですが美環さんは「大きいモデルを運転する自信はちょっと……」とのこと。そこで今回用意したのはJeepのラインアップでは最もコンパクトなレネゲードです。レネゲードは全長4255×全幅1805×全高1695~1725mmという、いわばBセグメントに近い大きさのSUVで、日本の道にピッタリ。確かに街でレネゲードの姿を見かけることが多いのも納得です。「ちょっと幅は広いように思いますけれど、これなら運転できそう」と美環さん。
「この丸いライトと角ばったフェンダーがイイですね。柔らかさと力強さが両立しています。いい造形です」と、本業である美少女フィギュア造形師の血が騒ぐ美環さん。美環さんは丸いライトがお好みで、レネゲードやラングラーのそれはツボにハマるようです。「威圧的でないのがイイんですよ。優しさがあるんですよね」なのだそう。
さて、そんなレネゲードですが、基本は1.3リットル直列4気筒ターボエンジンとFFの2輪駆動、もしくは4輪駆動のラインナップになります。ですが昨今の脱炭素(カーボンニュートラル)の流れは、アメリカブランドのJeepにも及び、今回お借りした「レネゲード 4xe」は、なんとPHEV。モーターを搭載しているのです。「ということは、ハイブリッドなんですね!」と興味を示す美環さん。
確かにハイブリッドなのですが、日本車のような、エンジンの動力にモーターがアシストするというシステムではありません。具体的には前輪はエンジンで駆動、後輪はモーターと完全に独立しています。この4輪駆動システムによって、Jeepらしい道なき道を走行できる走破性を得ているのです。
もちろんモーターのみで走行することもでき、その航続距離は最長48km。ですから深夜、住宅街を走行してもご近所迷惑にならないというわけです。「ということは、充電しながらだったら静かに長距離ドライブができるんですね!」と、静かなクルマが好きな美環さんは目をキラキラさせます。ですが、そう簡単な話ではなく……。
このレネゲード 4xe、CHAdeMO(急速充電)ポートを用意していないのです。具体的には高速道路や道の駅などで充電することができないのです。「え?」と驚く美環さん。「だったら走行中(回生時)やアイドリング中に充電できるんですよね」と矢継ぎ早に質問を重ねる美環さん。結論から申し上げますと、回生モードはあることはあるのですが、ほとんど充電できませんでした。「電気がなくなったら、どうなっちゃうんですか?」というと……、普通の前輪駆動のガソリン車に、後ろのモーターが動く程度のクルマになります。「それって……ハイブリッド車の意味あるんですか?」と、美環さんがそう感じるのも無理はありません。ですが、これが意味あるんです。
レネゲード 4xeは充電できることから、国から令和2年の場合39万5000円、令和3年でも18万5000円のCEV補助金を受け取ることができるのです。さらに自治体によっては別途補助金も。加えて自動車税などの各種税制が免税・減税されるのです。「つまり、維持しやすくなるということですね! それはイイですね!」と美環さんのつぶらな瞳は一層キラキラモードに。
ちなみにエンジンはハイオク専用。「え? レギュラーじゃないんですか? Jeepってレギュラーだというイメージだったのですが」という美環さん。実はこのエンジン、イタリア産で欧州車の常であるハイオク専用になるというわけ。さらに言えば、フィアット「500X」というSUVの兄弟車だったりします。「Jeepってアメリカのクルマだと思っていたのですが、イタリアのブランドだったんですか?」と、困惑しながらもおどけた返しをする美環さん。いえいえ、これがグループ企業のシナジーというものなのです。

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