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ちょうどいい暮らしを探るなべ:

スープ作家・有賀薫さん、象印「STAN.」自動調理なべを試す

2021年11月26日 09時00分更新

文● スープ作家:有賀薫 編集● ASCII

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「自家製ミールキット」で鶏肉のトマト煮を作ってみた!

 今回、この商品は、2つの大きな提案をしています。1つは、「自家製ミールキット」を使った料理です。

 たとえばこれ。鶏もも肉と、じゃがいも・にんじん・たまねぎを鍋に入れ、カットトマト、調味料を加えてスイッチオン。これだけで、素朴な鶏の煮込みが完成! 野菜も肉もほろほろでした。

 これ、実は、自分で食材をあらかじめ切って下ごしらえまで完了してジッパーつき食品保存袋(ジップロック的なやつ)に入れておいた「自家製ミールキット」を利用しています。

 鶏には下味もつけておいたので、調理のときはほぼ味つけ不要。

 レシピブックにはいろいろなミールキットの組み合わせが並んでいます。週末こういうミールキットを作っておいて、平日帰ったら鍋に放り込んでスイッチを入れ、お風呂なんかにのんびり入っているうちにあったかい煮込みができているという生活が描けますね。

 このミールキット×STAN.のかけあわせがうまく習慣化すると、平日の「買い物」「献立作り」の手間を省き、「残り食材の悩み」が減り、日常の料理がかなり楽になりそうです。とはいえ、作り置きは習慣化しにくいものなので、そこは人によるかも。

「パック調理」でさつまいものレモン煮を作ってみた!

 もう1つ、STAN.の大きな提案は、ジッパーつき食品保存袋に食材(と調味料)を入れて袋ごと加熱する「パック調理」です。鍋も汚れず、しかも同時に2品まで調理ができるというもの。

 鍋の中にパックホルダーをセットし、食材や調味料入りのジッパーつき食品保存袋を入れ、パックホルダーカバーで固定して、水を鍋に注ぎ、湯せんするような形で調理します。

 今回はさつまいもを煮てみました。輪切りのさつまいも、みりんと塩少々をジッパーつき食品保存袋に次々入れ、付属レシピのかぼちゃの煮物を参考に加水。これをホルダーにセットして、スイッチオン。30分加熱します。(沸騰までの時間を合わせた調理全体は1時間)

 最後にレモンの輪切りを袋に入れてなじませたら完成! さつまいもがほくほくで、いい感じに味もしみています。煮崩れがないのはありがたい。

 どんなに調理が楽でも、食べ終わったあとに汚れた大鍋が残ってしまうとうんざりします。このパック調理は鍋を汚さず、「洗い物」という料理のオペレーションの中でも最も手ごわい仕事を一気に減らしてくれるのが魅力。

カレーは肉を炒めてから。鍋がコンロにかけられるのっていい

 もちろん、煮込みの定番料理も作れます。STAN.は、内鍋が火にかけられるのも特長のひとつ。炒めてから煮込む、煮汁を煮詰める、コンロでサッとあたためかえす、などが気軽にできます。

 自動調理器定番料理のカレーを、レシピの分量は変えず、肉だけサラダ油で焼き付けてから作ってみました。

 肉をガスコンロで焼いてから、

 他の材料とカレールーを入れてスイッチオン!

 軽く混ぜて出来上がり。肉を焼きつけてあるのでかなりおいしいです。スイッチひとつでできるという自動調理の意味は薄れてしまいますが、煮ただけのカレーだと若干味気なく感じる私には価値が感じられました。

 また煮込み料理は残り物の温め返しも多くなります。本体にセットしてあたためると結構時間がかかるので、さっとコンロが使えたら便利ですよね。

炊飯機能は?

 STAN.の自動鍋では、普通の炊飯器と同じようにお米も炊けます。しかし同じSTAN.シリーズに炊飯器もあるため、炊飯はレシピブックにも載っていません。とりあえず2合のお米を炊いてみたら……

 おいしく炊けました!保温機能こそごはん専用のものではなく、鍋のこびりつきも気になりますが、あまり炊飯の頻度の高くない家庭なら、これ1台でいけるかもしれません。ただ、炊飯時間1時間はやや長い。

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