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スープ作家・有賀薫さんインタビュー:

家事多すぎ、時間足りなすぎ。最低限の家事を考える実験「ミングル」

2019年05月24日 09時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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 共働きが当たり前になり、家事の時間が減り、家庭料理が簡略化されていく中でも食の豊かさを保つにはどうすればいいか。

 「スープ・レッスン」「帰り遅いけどこんなスープなら作れそう」などの著書があるスープ作家の有賀薫さんが、とてもミニマルな料理設備を開発しました。食卓を兼ねた超小型アイランドキッチン「ミングル」です。

料理と食事ができる95cmサイズのテーブル「ミングル」

 IHコンロ、上下水道、食洗機を備え、基本的な調理道具や箸・スプーンなども収納可能。その場で食材を洗い、料理して、食洗機から食器を取り出して料理をよそい、食べ終わったら食器をまた食洗機に入れる。これまで「手抜き」「ズボラ」などと言われてきたキッチンでの行動を促すような設計の設備です。

中央にIHコンロが一口
小さな流しがひとつ
足元には食器洗い機
食器洗い機から直接食器を並べる
箸やスプーンは脇の引き出しに
手狭だった普段のキッチン
ミングルの広い調理スペース
ミングルに収納した基本の調理器具

 キッチン周辺への動線もよく考えられています。すぐ後ろに冷蔵庫や調理器具ラックなどがあり、「ビールあったかな」「マヨネーズがほしいな」「木べらがなかった」と思ったときはちょっと手を伸ばすだけ。

手を伸ばせばそこに冷蔵庫
おなじく手を伸ばせば調理器具

 ただしミングルはこれまでのキッチンと同じようには料理ができません。簡単な換気設備しかなく、揚げものは苦手。洗い場が小さいので大きな洗いものはできません。コンロも一口しかなく、鍋やフライパンはひとつしか置けません。できることはごく基本的なことに限られます。

 あえてそういう設計にしたのは、これまでキッチンにはできることが多すぎて、逆に家事をつらくしていた部分があったから。そして有賀さんがミングルを開発したのはメーカーのように量販するためではなく、よけいなものをそぎ落とした「最低限の家事」を探るためといいます。

 どういうことか有賀さんに聞きました。

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