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安定した動作と、つなぐだけで使える手軽さが◎

4K解像度+オートズーム対応の高機能ウェブカメラ、エレコム「UCAM-CX80FBBK」を試す

2021年11月22日 11時00分更新

文● 貝塚 編集/ASCII

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「UCAM-CX80FBBK」の本体。黒を基調としたシンプルな外観を持つ

4K解像度のオートズーム対応ウェブカメラを試す!

 ここ2年ほどで、にわかに注目を集め始めた周辺機器のジャンルといえば、なんといっても「ウェブカメラ」だろう。

 それまでのウェブカメラといえば、(ブロードキャスティングをする機会の少ない多くの人にとって)“一応、あれば便利”というものだったと思う。使う機会は、ほとんどなかった。でも、ごく稀にウェブカメラを使って簡単な面談をしたり、スマートフォンのカメラが使えないときに、メモ的に何かを記録しておいたりする程度の役割を果たすことが、なくもなかった。その程度の存在でしかなかった。

 ところが、新型コロナウイルスの感染症が拡大して以降、リモートでの会議が急激に増え、ウェブカメラは、一気にPCに置ける重要な装備に昇格している。いまや、なくては業務に支障をきたすほどだ。

 その流れに乗って、各周辺機器メーカーから、外付けの高機能なウェブカメラが続々とリリースされたわけだが、中でも最近私が注目しているのが、エレコムの「UCAM-CX80FBBK」である。

本体のほかに、プライバシーシャッター、USBケーブル2種類(Type-C、Type-A)を同梱する

 UCAM-CX80FBBKは、1/2.8型の積層型CMOSセンサーを内蔵する、4K解像度(3840×2160ピクセル)のウェブカメラだ。フレームレートはフルHD時で60FPS、4K時で30FPS。レンズ構成は5群6枚で、F値は2.8。

 まるでビデオカメラや、ハイエンドなスマートフォンのインカメラのようなスペックではないだろうか。PC用のウェブカメラが、いつの間にこんなスペックを持つようになっていたのだろう。

 さらにUCAM-CX80FBBKは、AIによるオートズーム機能を搭載し、話者に合わせて自動的に画角を調整してくれる機能も持っているという。これは、使ってみないことには評価ができない。実機を借りて、その使用感を試してみることにした。

本体側の接続端子はUSB Type-Cだ

 UCAM-CX80FBBKのサイズはおよそ幅72.0×奥行き50.1×高さ30.5mm、重量はおよそ125g。筐体はブラックの樹脂製で、光沢感がある。機能に対して、大きいどころかむしろコンパクトに感じるほどで、一見した限りでは、ほかの多くのウェブカメラと大きな違いがあるようには思えない。

3脚用のネジ穴を備えるため、任意の三脚に載せて使うことも可能

 設置方法は3通り。ノートPCの上ベゼル部分に引っ掛けて固定するか、スタンドを引き出して自立させるか、底面の三脚用ネジ穴に任意の三脚を装着するかだ。

ノートPCへの設置イメージ

 ビジネスシーンでは、ノートPCのベゼルに引っ掛ける固定方法がもっとも一般的装着かと思う。この方式でも、好みの角度に調整できる。

角度を変えることもできる

本体に格納されているスタンドを立てて使うことも可能だ

 画角は最大で対角130度、歪曲収差を低減する「歪み補正」機能をオンにしていた場合で対角100度だ。100度といえば、35mm判に換算するとおよそ18mmで、カメラのレンズでは広角〜超広角として販売されている画角である。ノートPCに備え付けのウェブカメラは28mm〜35mmほどであることが多い。

 比較すると、UCAM-CX80FBBKの方が、より部屋の状況などを含めて配信しやすい画角といえるだろう。人数で例えれば、ノートPCに備え付けのウェブカメラは最大でも2〜3人での利用が限界であるのに対し、UCAM-CX80FBBKなら、5〜6人で同時に使うようなことも可能だと思う。

MacBook Pro(2017年モデル)内蔵のウェブカメラ(フルHD)

UCAM-CX80FBBKの映像。画質も明るさも、明らかに異なる。画角も広い

 上の画像は、MacBook Pro(2017年モデル)のウェブカメラと、UCAM-CX80FBBKを、それぞれGoogle Meetで使ったサンプルだ。画角、明るさ、画質の違いがわかりやすいと思う。

 MacBook Proのウェブカメラは、品質は悪くないものの、全体的に暗く、画角も狭いため、部屋の状況が掴みにくい。UCAM-CX80FBBKからの映像では、天井からペンダントライトが釣り下がってる様子や、窓の上にエアコンが設置されていることが読み取れる。設置方法を工夫すれば、サンプルを写しながら商品を説明するような使い方もできそうだ。

 UCAM-CX80FBBKは露光時間の異なる画像をリアルタイムに合成する「DOL-HDR技術」と呼ばれるテクノロジーに対応している。上のサンプル画像は照明装置を使っておらず、自然光のみで収録しているが、通常は露出アンダー気味になりがちな暗い部分も、潰れずに表現できている。

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