音声通話も含めて、ケータイ用の回線としても優秀なpovo2.0
基本料が0円、1回5分までの通話定額のトッピングが月550円、かけ放題でも月1650円となると、音声通話専用としても便利に使える。スマートフォンでは通話はしにくいと感じるなら、やはり中古端末が豊富に出回っている、auの4G LTEケータイを使えばいい。
入手しやすいのは京セラ製「GRATINA 4G」シリーズ。細かい仕様変更とともに現在まで型番が何度か変わっているが、SIMロック解除さえしてあれば動作はほぼ同じ。筆者が試した範囲では、2016年発売の初代モデル(KYF31)がpovo2.0のSIMで利用ができており、音声通話はもちろん、簡易ブラウザー、さらにテザリングも使えた。
また、この応用として子供用ケータイの回線としても利用可能だ。auの子供用ケータイで4G LTE対応なのは「mamorino4」と「mamorino5」で音声通話とSMS以外、たとえば居場所検索などは使えないが、親回線とセットで契約する必要もなく、通話ができれば十分という子供用ケータイが欲しいのであれば検討する価値がある。
なお、一部のメディアでは、3Gサービスの終わり(KDDIは2022年3月末で終了)ともに、いわゆる“ガラケー”と呼ばれるケータイ/フィーチャーフォンが使えなくなると誤解させるような報道もあるが、auでは早くからケータイの4G化が進んでおり、4G LTEケータイであれば3Gサービスの終了は関係ない。前述のGRATINA 4Gやmamorino4/5も4G LTEのサービスがあるうちは使い続けられるはずだ。
有料トッピング購入なしで180日経過で利用停止は
逆にメリットという見方もできる
povo2.0では基本料0円であるかわりに、有料トッピングの期限切れから180日間購入しない場合は利用停止になるとされている。つまり着信専用や128kbpの低速通信オンリーで使う場合でも、半年に1回程度はなんらかトッピングを購入する必要がある。
このことは逆に言えば放置してしまえば自動的に契約が解除になるとも言える。povo2.0をせっかく契約したのにあまり使わず、料金請求もないため存在まで忘れてしまった場合でも大丈夫だ(悪用されないよう注意は必要だが)。過去にタダに近い金額で維持できる回線が、解約を忘れたばかりにしばらくして多額の料金発生するということもあったが、povo2.0では現在の仕組みではそうならない。
また、不幸な話で恐縮だが、契約者本人が亡くなった場合でも料金が発生し続けて遺族に迷惑をかけるということもなさそうだ。
ただし、通話定額トッピングに関しては一度申し込むと、トッピングを解約するまでは自動で料金が発生するので、回線の自動停止もされない。契約自体を忘れがちな人は通話定額のトッピングの申し込みには注意したい。
新しい形の料金プランで
さらに活用の幅が広がりそうなpovo2.0
基本料が0円で、トッピングの追加でサービスを構成していくpovo2.0は新しいタイプの通信サービスと言え、利用シーンに合った人がうまく使いこなすと、非常に便利で無駄のないサービスになりそうだ。
もちろん普通にスマートフォンで使う場合でももちろん便利。ここで紹介した以外にも、面白い活用法がありそうなので、povo2.0の便利な使い方をぜひ考えてみてほしい。
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