値下げ競争が将来足を引っ張りそうだ
世界をリードしている国といえば、アップルやグーグル、クアルコムのあるアメリカや、サムスン電子のある韓国だ。実はこの2つの国の料金プランは決して安いものではない。2つの国のキャリアは世界に比べて高めの料金プランで収益を稼ぎ、研究開発や設備投資につぎ込んでいる。結果として、グローバルで活躍できる土台ができあがる、というわけだ。
日本のキャリアが料金値下げで収益性が悪化すれば、研究開発や設備投資に金が回らず、Beyond5Gや6G時代に、世界から取り残される可能性がある。
宮川社長は「今までの日本はキャリアの個性を追求してきたので、それが失われるのは悲しい。頑張ってやっていくが、4Gまでのインフラと5Gのインフラは、基地局の数も使用される電力もまったく別もの。5Gは相当なエネルギーを消費する。本当に維持できるかちょっと心配だが、工夫してやっていきたい」と気概を見せたが、先行きは不透明だ。
料金値下げ競争により、我々ユーザーの通信料金の負担は軽くなったが、日本の将来におけるネットワーク品質や世界展開の足を引っ張ることにつながっていきそうだ。

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