モトコンポの色を塗り替え中
昔からマイブームがころころと変わるワタクシ。毎日のようにいじったり関連商品を買ったりお店に行ったり本やネットを見たりしていたと思ったら、スッと別の物に興味が移ることがよくあります。
ハンヴィーのようにずっとブームな物もあるんですけど、基本的にはミリタリーや電子工作などいくつかのジャンルがくるくると回っていて、今はGSX400Sカタナに乗っていた時以来、久々にバイクのターン。中古で買った原付のモトコンポ熱が高止まりの真っ最中です。
ただ、ブームと言っても実はほとんど乗っていなくて、買ってからというものいじってばかり。色を塗り替えたりステッカーを作ったりと、原寸大のプラモデル感覚で楽しんでいます。
購入後いきなりカウルをバラし、米軍払い下げのスプレーでシュシュっと塗装しました。
中古フェンダーをゲット
塗り替えの参考にしたのは米海兵隊の「M1030M1」というバイクです。
向こうはKawasakiのオフロードバイク「KLR650」をベースにエンジンをディーゼルにしたもので、原付&折りたたみのモトコンポとは形も大きさもコンセプトも何から何までまったくこれっぽっちも似ていませんが、カラーリングだけパクろうという作戦です。
そしてトップカウルと左右のサイドカウル、後部のリアカウルを砂漠色に塗ってみたらわりとミリタリーっぽく見えなくもない感じになったんですけど、まだ違うところが残っています。
そのひとつがフロントフェンダー。M1030M1はフェンダーも色が塗られているのに、モトコンポは無塗装で黒いのです。これはやっぱりサンドカラーにしたい。
ただ、同色にしてしまうと純正色のカウルに換装した時に困っちゃうんですよね。別途用意した赤いカウルでも乗るつもりなので、ノーマルのフロントフェンダーも残しておきたいっていう。
というわけで、中古のフロントフェンダーを買ってみました。
フロントフェンダーは左右2ヵ所ずつをボルトで固定するんですけど、この中古品は左の後ろ側のナットをはめ込む部分がひび割れていました。全体的な程度は良好なので経年劣化ではなく、ボルトを締め過ぎてナットが回ってしまい、割ってしまったのではないかと思います。
ひび割れのせいでナットがしっかり固定されていないため、うかつにボルトを回すとナットも回ってしまいますが、ゆっくり締めればちゃんと固定でき、使用に問題はなさそうです。
プライマーを吹き付けます
さっそく塗装をしてみたいと思います。まずは洗浄から。
売主の方が掃除をしてくれていたようで見た限りでは泥汚れも油汚れもありませんでしたが、手の脂が付いているだけでも塗料のノリが悪くなったりするので、塗装の前には必ず洗っておきます。今回はきれいなので普通の中性洗剤で十分でしたが、油が付着している場合は脱脂が必要になることも。
十分に乾燥させたら塗料の密着性を爆上げさせるプライマー「ミッチャクロン マルチ」を吹き付けます。
缶にTEROSON、テロソンコーポレーションと書かれていますが、これは昔買った物をまだ使っているためで、現在は染めQテクノロジィという社名に変更されています。革や布、木材、プラスチック、金属などを染めるかのように塗装できる、あの「染めQ」の姉妹品です。
油分や水分、汚れがしっかり取れていればペーパーがけなどの足付け処理は不要。シリコン系やフッ素系の塗装がされていたり撥水剤コーティングがされていたりしない限りは、いきなり塗ることができます。
フェンダーの素材はABSなのかな。弾力性のあるプラスチックです。ABS樹脂は塗料の溶剤に弱く、塗料によってはひび割れたり劣化することがあるので塗装をする時は要注意。ミッチャクロンマルチもABSについては「素材の強度により溶剤で素材を痛める可能性があります」と書かれているので、塗装は自己責任ですね。まあでもフェンダーは厚みもあるし、薄く重ねるようにして塗れば大丈夫かな。
と言ってるそばからやらかすワタクシ。薄く塗るはずが吹き過ぎたみたいで、多めに付着した部分がマダラになってしまいました。こういう時は焦らず騒がず乾燥を待ちます。
カウルと同じ米軍払い下げ塗料で塗装
乾燥時間は、常温20度、湿度60%で20〜30分程度。
10分ほど経って見てみるとマダラ模様がほとんど消えていました。徐々に広がって平坦になっていったんだと思います。さらに10分待ち、もう一度塗ったらすっかり落ち着きました。危ない危ない。ミッチャクロンマルチは透明なので塗り過ぎには注意です。お前が言うなって感じですが。
今度はちょっと長めに30分間乾燥させて下塗りはおしまい。表面がベタベタした状態になっているためホコリなどが付きやすいので、放置せずにそのまま塗装に入ります。
塗装に使う塗料はもちろんカウルを塗ったのと同じ、米軍払い下げのスプレー塗料KRYLONのCAMOUFLAGE。バリ艶消しのSANDカラーです。
まず内側を軽く1回塗り、15分ほどして手に付かないぐらい乾いたら今度は外側に軽めに吹き付け。乾いたらまた内側→外側と塗って完了です。
カウルは下地としてグレーのサーフェイサーを吹き付けましたが、フェンダーは黒に直接塗装してみました。結果としては全然大丈夫。隠蔽力が強いのか、グレーに上塗りしたのと全く変わりませんでした。
ミッチャクロンマルチもKRYLONのCAMOUFLAGEも乾燥が早いので作業をササッと終えることができるのが嬉しいところです。2時間もかからず塗り終えました。
フェンダー外しは慎重に
KRYLONのCAMOUFLAGEシリーズは塗って1時間もすれば塗装した物を持って動かすことができるようになりますが、1週間経つと完全硬化し、傷が付きにくくなる耐チップ性が十分な状態になるので、それを待って取り付けます。
1週間後に作業再開。元のフェンダーを外します。
フロントフェンダーは4本のボルトで固定されています。
サビや汚れでボルトとナットが固着していたりするとナットが一緒に回ってしまい、中古フェンダーと同じようにナットをはめ込んでいる部分が割れてしまう可能性がありますが、幸いそんなことはなさそうです。ソケットレンチで慎重に力をかけていくとグググっと回り始め、最後まで引っかかったりすることなく外せました。前のオーナーさんがレストアする時に外したことがあるのかもしれないですね。
ボルトが外れたらフェンダーを前方上方に引き抜きます。取り付け部分がフロントフォークの内側にはまり込んでいますが、柔らかいのでギュッと掴むだけで外せます。
ステーは古いままだけどナットは新品に
取り付け用のナットは新品が売っていたので、事前に買っておきました。
品番を調べてみると、このナットはモトコンポ専用ではなくホンダの様々な車種で使われている汎用的な物らしいです。専用品だったらとっくに廃盤になっていたかもしれません。
フェンダーから外してみるとナット部分は特に問題ないようでした。でもフランジの所はすっかり錆びちゃっています。特に中古フェンダーの物はサビサビ。せっかく新品を買ったので、元のナットは予備として取っておいて、新品に交換します。
もう1ヵ所の固定部分は普通のナットではなく、補強のステーと一体化されたパーツがはめ込まれていました。
このステーは残念ながら新品を見つけられなかったのでそのまま使いますが、時間のある時に錆びを落として錆止め塗装をしたいところです。
3時間ほどで完成です
ナットとステーをはめ込んだら、逆の手順で取り付けていきます。
フロントフォークの間の所定の位置にはめ込んだらボルトで固定。この時もボルトを勢いよく締めたり締め過ぎたりすると、ナットが回ってしまってフェンダーを破損しかねません。慌てずゆっくり回し、手にググッと抵抗があるぐらい締まったら、そこでやめておきます。
というわけで、塗装と交換を合わせて3時間ほどで作業終了です。
フェンダーが目立つようになったぶん、落ち着きや一体感がなくなった感じもしますが、これで米軍のM1030M1に一歩近づきました。M1030M1はここに黒でUSMCの文字とタイヤの空気圧表示、登録番号が入れられているので、今後はそれを真似したいと思います。
ちょっとだけ気になるのは、右側のナット固定部分のヒビ。黒から明るいサンドカラーになったためヒビが見えるようになってしまいました。気にするのは本人ばかりで誰にも気づかれないかもしれないですけど、補修しておいた方がいいかもしれないですね。
それにしても、こうなるとフレームやホイール、シートなどが黒いままなのが気になってきてしまいます。M1030M1ではサンドカラーなんですよね。そのあたりも塗ろうかなぁ。
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