用途に合わせて選べる7型/8型ディスプレー、Google キッズスペースにも対応

大人から子供まで多彩な使い方が可能! Android 11搭載の高コスパ小型タブレット<LAVIE T7>、<LAVIE T8>の魅力をチェック

貝塚/ASCII

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<LAVIE T7>(写真左)と、<LAVIE T8>(写真右)

7型と8型のコンパクトなAndroid 11タブレット

 <LAVIE T8>と<LAVIE T7>は、NECパーソナルコンピュータのAndroidタブレット。<LAVIE T8>は8型(1280x800ドット)、<LAVIE T7>は7型(1024x600ドット)のディスプレーを採用している。

 <LAVIE T8>は、プロセッサーにMediaTek Helio P22T(2.3GHz+1.8GHz/計8コア)を採用。ラインアップは、3GBメモリー、32GBストレージを搭載する<T0855/CAS>と、6GBメモリー、128GBストレージを搭載する<T0875/CAS>を用意している。

 一方の<LAVIE T7>は、<T0755/CAS>のみの1モデル展開で、MediaTek MT8166(2.0GHz/4コア)、2GBメモリー、32GBストレージというスペックだ。

 OSは、<LAVIE T8>がAndroid 11を、<LAVIE T7>が軽量版のAndroidであるAndroid 11(Go Edition)を採用している。

 今回は両機の外観や仕様を紹介し、両機に共通の特徴を探るとともに、いずれか一方を選ぼうとした場合に、どちらがどのようなユーザーに向いた製品なのかを解説したい。

<LAVIE T7>、<LAVIE T8>の主なスペック
機種名 T0875/CAS T0855/CAS T0755/CAS
CPU MediaTek Helio P22T 2.3GHz(4コア)+1.8GHz(4コア)(計8コア) MediaTek MT8166 2.0GHz(4コア)
メモリー 6GB 3GB 2GB
ストレージ 約128GB 約32GB
ディスプレー 8型ワイド(1280×800ドット)、IPSパネル 7型(1024×600ドット)、IPSパネル
通信規格 無線LAN(IEEE 802.11ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.0
カメラ 前面:約200万画素、CMOSカメラ、固定フォーカス、背面:500万画素、CMOSカメラ、オートフォーカス 前面:約200万画素、CMOSカメラ、固定フォーカス、背面:500万画素、CMOSカメラ、固定フォーカス
インターフェース USB Type-C端子、ヘッドフォンステレオ出力・マイク入力、microSDカードスロット microUSB端子、ヘッドフォンステレオ出力・マイク入力、microSDカードスロット
サイズ およそ幅199.1×奥行121.8×高さ8.15mm/約305g およそ幅176.18×奥行102.28×高さ8.3mm/約240g
OS Android 11 Android 11(Go Edition)

どちらも片手持ちはOK、ポケットのサイズも考慮したい

<LAVIE T8>も片手でホールドできる大きさだ

 まずは両機のサイズ感をチェックしていこう。<LAVIE T8>のサイズはおよそ幅121.8×奥行き199.1×高さ8.15mm、重量は約305g。<LAVIE T7>のサイズはおよそ幅102.28×奥行き176.18×高さ8.3mmで、重量は約240gだ。

 数値だけで見ると121.8mmと幅102.28mmの違いはそれほど大きくないようにも感じられるが、現物を目にすると、ずいぶん印象は異なる。その差はわずか1インチだが、このサイズ付近での1インチは使い勝手に大きく影響する大きな差で、ノートパソコンのサイズが12型か13型かという選び方とは異なった視点が必要だ。

 手で持った印象としては、成人男性の平均的な手のサイズ18cm前後で持った場合、いずれも片手でホールドするのに苦労することはない。<LAVIE T7>なら余裕を持って掴め、片手で持った状態でも、ある程度の範囲まで指が届く。<LAVIE T8>は、片手での操作には無理が生じるものの、親指を大きく伸ばし、残りの4本の指で本体のエッジを支えるような持ち方をすれば、スマホより見やすい大画面でありながら、片手でもなんとか操作ができるといった印象だ。

<LAVIE T7>なら、よりコンパクトに手のひらにおさまる

 また、7型と8型では、手持ちの洋服のポケットにスムースに入るかどうかという違いが出てくる。参考までに手持ちのジーンズのバックポケットのサイズを測ってみたところ、幅はおよそ12cm、深さはおよそ15cmだった。<LAVIE T7>なら収納できるが、上部が数cmは飛び出てしまう。ポケットの生地が多少伸びることを考慮すれば、<LAVIE T8>を入れるのに苦労するというほどではないが、<LAVIE T7>ほどの余裕はない。

 また、手持ちのジャケットのフロントポケットはおよそ幅14cmだった。深さは17cmほどで、<LAVIE T7>ならジャスト、<LAVIE T8>なら上部はやはり飛び出るが、一応収納できるといったイメージだ。

 結論としては、<LAVIE T7>ならジーンズのようにある程度タイトなポケットにも押し込めるが、<LAVIE T8>では服のサイズによってはスムースに収納できないこともあるだろう。両機種ともセルラー通信には対応しないので、使用はWi-Fi接続が前提となるが、軽装時に単体で持ち歩く機会が多かったり、普段カバンを持たないスタイルの人は、気にしてほしい部分だ。

カラーはそれぞれ単色のみ。ボタン類はシンプル

 続いて、<LAVIE T7>と<LAVIE T8>のより詳細な外観を見ていこう。

<LAVIE T8>の前面。ウェブカメラを備える

 <LAVIE T7>も<LAVIE T8>も基本的に外装は極めてシンプルで、あまり装飾の要素がない。左右が細く、上下は少し幅をとったベゼル、背面のLAVIEのロゴ、背面上下のラインなど、デザインのコンセプトも一致しており、見た目の違いは単純に、大きいか小さいかといった印象だ。

 カラーバリエーションは<LAVIE T7>がアイアングレー、<LAVIE T8>がプラチナグレーのみ。<LAVIE T7>のプラチナグレーは、グレーがかった金属調の色味で、やや精悍な印象も持っている。表面の仕上げはいずれもサラサラとしたマット調の仕上げで、手触りはいい。また、いずれも左側面にmicroSDスロットを搭載し、microSDHC、本機種でフォーマットしたmicroSDXCメモリーカード(最大128GB)に対応しているので、ストレージを拡張して、動画をどんどん保存していくような使い方にも対応できる。

<LAVIE T8>の背面。シンプルなデザインも好印象で、ウェブカメラも備えている

<LAVIE T8>の右側面。ボリューム上下ボタン、電源ボタンを備える

<LAVIE T8>の左側面。microSDスロットを備える

<LAVIE T8>の上部。3.5mm音声入出力端子と、スピーカーを備える

<LAVIE T8>の下部。充電端子はUSB Type-C

 ボタン類やインターフェースの配置も基本的には同じだが、<LAVIE T8>がスピーカーを上部に備えるのに対し、<LAVIE T7>は、スマートフォンのように、前面中央に配置されている。また、充電端子は<LAVIE T8>がUSB Type-Cなのに対し、<LAVIE T7>はMicro-USBだ。

 カメラの性能も共通で、リアにはおよそ500万画素のCMOSセンサー、フロントのウェブカメラにはおよそ200万画素のCMOSセンサーを採用している。搭載されているディスプレーの解像度においては十二分以上の性能で、身の回りのもののちょっとした撮影やメモ用途のほか、ウェブ会議などにも対応できるだろう。

 電源ボタンにさり気なくローレット加工が施されているのも好印象。目視をしないで触ったときに、ボリューム上下ボタンとの違いがすぐにわかり、取り違えを防げる。

<LAVIE T7>の前面。ウェブカメラと、スピーカーを備える

<LAVIE T7>の背面。マットな質感のアイアングレーがいい。カメラも備えている

<LAVIE T7>の右側面。ボリューム上下ボタン、電源ボタンを備える

<LAVIE T7>の左側面。microSDスロットを備える

<LAVIE T7>の上部。3.5mm音声入出力端子を備える

<LAVIE T7>の下部。充電端子はMicro-USB

「Google キッズスペース」で親子共用端末にも最適

 そのほか、<LAVIE T7>と<LAVIE T8>の大きな特徴の1つが、Androidの子ども向けモード「Google キッズスペース」に対応している点だ。

 保護者が子どもの使うアプリや閲覧できるウェブサイト、利用時間できる時間などを制限できるため、子どものタブレットの使い方をコントロールできるのだ。

子どもの使うアプリや閲覧できるウェブサイト、利用時間できる時間などを制限できる

 使用方法は簡単で、プリインストールされているGoogle キッズスペースのアプリを立ち上げ、子ども用に用意したアカウントでログインをする。子ども用のアカウントを持っていない場合は、本機から作成することも可能だ。

Google キッズスペースを適用すると、タブレットのホーム画面が子ども向けのものに切り替わる

 Google キッズスペースは昨年にリリースされているが、まだ対応しているモデルはそう多くないため、親子の共用端末として安心して使えるタブレットを探している人にとっても、<LAVIE T7>と<LAVIE T8>はいい選択肢になると思う。

子ども向けのメニューがずらりと並ぶ。よりシンプルで直感的な操作が可能だ

 防水や防塵設計にはなっていないものの、両モデルとも筐体は金属製で剛性が高く、また、継ぎ目が少ないので、多少手荒に扱っても大丈夫そうな安心感がある。中身がきっちりと詰まっているようなソリッド感があり、少なくとも、軽くぶつけたり、低い位置からフローリングやクッションフロアに落としたりした程度で壊れるほど、華奢な造りではない。その点も、親子の共用端末としてうれしい。

携帯性重視の<LAVIE T7>か、使用感重視の<LAVIE T8>か

 以上のように、基本的に<LAVIE T7>と<LAVIE T8>は兄弟のような存在で、共通している仕様も多い。異なる点はプロセッサーの処理性能とディスプレーの解像度、そしてサイズだが、なんとも悩ましい選択である。

 いずれもエントリークラスに相当する価格帯だが、筐体の作り込みの良さや、優れた質感、絶妙なサイズ感によって、単なるエントリーモデルともいえない魅力を持っているのが、<LAVIE T7>と<LAVIE T8>だ。

 ポケットに入れて手ぶらで出かけられそうな<LAVIE T7>のかわいいサイズ感は魅力だが、処理性能と解像度は<LAVIE T8>に一歩譲る。<LAVIE T8>は性能が高いが、どんなポケットにもすんなりと入るとはいかない。

 1つの提案としては、ビジネスでの利用も視野に入れたメイン、またはメインに近い使い方がしたいなら<LAVIE T8>を、日常的に気軽に持ち歩く情報端末としての使い方をしたいなら<LAVIE T7>を選択するというのはいかがだろう。

 ビジネスシーンではカバンを持ち歩いている可能性が高いため、<LAVIE T8>の大きさは問題にならない。むしろ、一般的なタブレットと比較すれば小さく、カバンの中で場所を取らないともいえる。

 一方の<LAVIE T7>は、性能面で<LAVIE T8>に一歩譲っているが、何よりも気軽に持ち歩きたくなるようなコンパクトさにアドバンテージがある。大型のタブレットよりはずっと小さく、多くのスマートフォンよりはずっと大きいというサイズ感は、以前に流行した“ファブレット”の概念にも通ずる部分がある。

 国産メーカーならではの信頼性を持ったタブレットを、手にしやすい価格で買いたいと考えている人には、1つの魅力的な候補となってくれるだろう。用途に応じて、好みのモデルを選んでほしい。

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