チップセットは共通、バッテリーは増量
続いて性能面を確認すると、チップセットはクアルコム製の「Snapdragon 765G」で、こちらもPixel 5/Pixel 4a(5G)と同じ。ストレージは128GBだが、メモリーは6GBなのでPixel 5(8GB)より少なく、Pixel 4a(5G)と同等の性能ということになる。
それゆえベンチマークやゲームプレイでも大きな性能差はなく、他のSnapdragon 765G搭載機種と同等のパフォーマンスとなる。ただPixel 5a(5G)はディスプレーのリフレッシュレートが60Hzなので、90Hz駆動に対応したPixel 5と比べるとスクロールやゲームプレイの滑らかさで差が出てくるが、その代わりディスプレーサイズは大きいので、それなりにメリットがあることも確かだ。

チップセットが同じということもあって、「PUBG Mobile」のグラフィック設定は「HD」、フレーム設定は「高」までというのはPixel 5と共通している
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もう1つ、重要な要素となるバッテリー容量を確認すると、4680mAhとかなりの大容量化が図られている。Pixelシリーズはバッテリー容量があまり大きくない傾向にあり、Pixel 4a(5G)は3885mAh、Pixel 5は4080mAhであっただけに、その弱点が改善されたことは評価できるだろう。
ただその分重量が180g台に増しており、重量とのトレードオフになっているのも事実だ。また18Wの急速充電には対応するが、低価格化のためかPixel 5に搭載されていたワイヤレス充電には対応していないので、手軽に充電するニーズに応えられていないのも惜しい。
通信面に関しては名前の通り5Gに対応しており、ソフトバンクから販売されることもあって5Gの対応バンドもPixel 5などと共通。サブ6のみの対応で3.7GHz帯(n77/n78)には対応するものの、ドコモが使っている4.5GHz帯(バンドn79)には対応していない。SIMも物理SIMとeSIMのデュアルSIM仕様と、こちらも共通している。
【まとめ】オトク感は高いが従来機種との違いは少ない
Pixel 5a(5G)は実際に使って比べて見ると、細かな違いはあれど想像以上にPixel 5/Pixel 4a(5G)と同じであり、どちらかというとPixel 5の低価格版というより、Pixel 4a(5G)のバッテリーを増やして耐水性能を追加したアップデート版という印象だ。それでいて価格が5万1700円と、Pixel 4a(5G)(6万500円)より安価に設定されていることから、リーズナブルであることは確かだろう。
ただここまで違いが少ないのであれば、あえて新機種を出すより、Pixel 5やPixel 4a(5G)の値段を下げて販売してもよかったのでは? と感じてしまうのも事実。現行のPixelシリーズは5G非対応の「Pixel 4a」も含めると、デザインだけでなく機能・性能が似通ったラインアップとなっており消費者が違いを見出しづらいだけに、独自チップセット「Tensor」を搭載した新機種「Pixel 6」の投入後にはラインアップの整理が必要になってくるだろう。
グーグル「Google Pixel 5a (5G)」の主なスペック | |
---|---|
ディスプレー | 6.34型有機EL(20:9) |
画面解像度 | 1080×2400ドット |
サイズ | 約73.2×156.2×8.8mm |
重量 | 約183g |
CPU | Snapdragon 765G(オクタコア) |
内蔵メモリー | 6GB |
内蔵ストレージ | 128GB |
OS | Android 11 |
対応バンド | 5G NR:n1/n3/n5/n7/n8 /n28/n40/n77/n78 LTE:1/2/3/4/5/7/8/12/13/14/17 /18/19/20/25/26/28/29/30/32/38/39 /40/41/42/46/48/66/71 W-CDMA:1/2/4/5/6/8/19 4バンドGSM |
CA対応 | ○(4CC) |
無線LAN | IEEE802.11ac |
FeliCa | ○ |
カメラ画素数 | 12.2メガ(標準)+16メガ(超広角) イン:8メガ |
バッテリー容量 | 4680mAh |
生体認証 | ○(指紋) |
防水・防塵 | ○ |
Qi | × |
SIM | nanoSIM+eSIM |
USB端子 | Type-C |
イヤホン | ○ |
カラバリ | Mostly Black |
発売時期 | 8月26日 |
価格(税込) | 5万1700円 |

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