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IoTデバイスを使ったモニタリング環境の構築に挑戦!

赤ちゃんの健康のために、寝室のCO2量を可視化してみる

貝塚/ASCII 編集●大谷イビサ

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 ASCII編集部の貝塚によるSORACOM体験記をお送りする。第1回はソラコム IoTストアで購入できるCO2センサーで、家の中の空気を可視化してみる。寝室のCO2量を調べて、赤ちゃんに新鮮な空気を確保してあげようじゃないか。

寝室の空気の薄さが気になる……IoTの力を借りてみよう

3人で眠ると、寝室の空気が薄くなることがある

 一時に比べれば気温は落ち着いたが、天気が崩れたり、急に気温が下がったりしたかと思えば、また少し暑くなったりと、不安定な気候が続いている。

 夜は相変わらず寝苦しい。我が家の寝室は8畳間で、そこにダブルベッドとベビーベッドを置いているから、ほとんど空間的な余白がない。3人で眠っていると、3人分の呼吸で、どんどん空気が薄まっていくように感じることがある。私の住んでいるマンションのドアはなぜか無駄に密閉性が高く、私たちが呼吸に伴って二酸化炭素の排出量が、隙間から入ってくる酸素の供給量を上回り気味になることがあるのだ。

 対策として、我が家では、空気が薄くなってきた感じがしたら、寝室のドアを開放して、リビングの新鮮な空気を取り入れるようにしている。窓を開放すれば、空気の通り道ができベターだ。

 たいていの場合、家の中で最後に眠るのは私だ。だから、夜間の寝室の空気の管理は家庭における私の仕事なのである。だが問題は、私が夜遅くまで仕事に集中していて、2人が熟睡しているというケースがあること。集中力のオンとオフが極端にはっきりしているのが私の特性・性格であり、仕事に集中していると、3時間や4時間、他のことを一切考えずに、ひたすらキーボードを打っているということがある。

 熟睡している2人は、空気が薄くなってもドアを開放することができない。熟睡しているのだから当然だ。だから、「昨日は寝苦しかった」と言ったようなことを妻に言われると、「ああ、また空気の管理に失敗してしまったな」といつも感じる。

 何か、解決策はないか。考えていたら、編集部の大谷が、「ソラコムが販売しているCO2センサーがおもしろい」といった話をしていたことを、ぼんやりと思い出した。

個人でもカンタンに使えるCO2センサー

 調べてみると、それは「LTE-M CO2センサー RS-LTECO2 スターターキット」という商品名で販売されていた。ラトックシステムが開発した商品で、ソラコムの直販サイト「SORACOM(ソラコム)IoTストア」から購入できる。

SORACOMでは、注文時にアカウントを作成する方式を取っている。このアカウントはそのまま、デバイスの管理にも使えるし、デバイスとアカウントの紐付けもカンタンにしている

 内容としては、CO2濃度、温度、湿度が計測できる「LTE-M CO2センサー(RS-LTECO2)」と、通信用のナノSIMカードをセットにしたもので、これを購入すれば、誰でも自宅に空気のモニタリング環境を構築できる。スマートフォンと同じLTEでつながるなら、部屋のWi-Fiの電波状況などを気にせずどこにでも置けそうだ。なお、気になる通信料は、添付されているSIMは月あたり300MBまでのデータ通信量が基本料金に含まれており、今回送るデータの量を考えると基本分だけでカバーできそうである。

 「空気」というものはさまざまな物質や要素を含んだ言葉だが、CO2濃度、温度、湿度と言えば、私たちが生活する上でに気になる空気の重大な3要素と言っても過言ではないのではないか。空気の大部分を占める窒素の量を把握する必要はないし、名も知らぬ些細なガス状物質の量を把握する必要もない。科学者でない私たちが知りたいのは、そして知ることで生活の改善につながりそうなのは、まさにCO2濃度、温度、湿度だ。LTE-M CO2センサーを使って私たちができることは、いわば、空気の可視化と言っていい。

 価格は1万9800円。ちょっとお試しで買ってみるにしては、ややハードルが高い気もしたが、私の仕事的に、面白いテクノロジーを積極的に生活に取り入れてみるという姿勢は大切なことである。何にしても、触ってみないことには分からない。使う以前から、「赤外線機能がついていないからスマートフォンは流行らない」と断じるべきではない。そういった意味で、IoTデバイスも使ってみないことには、本当の面白さがわからないはずだ。私は早速注文してみることにした。

 何しろ、相手は赤ちゃんだ。酸素をたくさん含んだ新鮮な空気を吸ってほしい。寝室の二酸化炭素の量が可視化できれば、リビングにいながらにして、赤ちゃんの酸素の具合を気にかけることができるようになる。ITの本質は技術の力で生活を豊かにすることである。自宅で気軽にIoTを使ってみるという経験は、ITの分野に関わる者としても喜ばしいことである、という言い方もできる。IoTで赤ちゃんの新鮮な空気を確保しようじゃないか。

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