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仕事に差がつく!阿久津良和「Microsoft 365のスゴ技」 第28回

コラボ時はMicrosoft Wordのコメント機能を利用しよう

2021年08月27日 10時30分更新

文● 阿久津良和(Cactus) 編集●MOVIEW 清水

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 本連載は、マイクロソフトの「Microsoft 365」に含まれるSaaS型デスクトップ&ウェブアプリケーション(以下、アプリ)「Microsoft 365 Apps(Office 365)」について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。今回はMicrosoft Word(以下、Word)のコメント機能に注目した。

まだまだ進化するWordのコメント機能

 ある日、SNSで本連載の担当編集者が「せっかくWordを使っているのに、コメントではなく色を変えて修正(指示を)入れる人がいてモヤるw」と投稿していた。関係者でひとしきり盛り上がったところ、「相手は紙時代の校正方法に慣れていた」もしくは「社内で校正指示の方法を共有していなかった」のでは、と考えた。

 雑誌や書籍はゲラと呼ばれる校正刷りに、校正記号と修正内容を赤色のペンで書き込むのだが、2000年代に入るとゲラはPDFファイルとなり、赤字を入れていた記憶がある。これはゲラを受け取った編集者などが、DTPアプリで修正を行なうためだ。このような習慣から、現在も推敲(すいこう)時はテキストファイルをPDFに出力し、iPadやSurface Proにデジタルペンで赤字を入れているが、あくまでも自分用。社内外の相手と共有するのであれば、Wordのコメント機能を活用したい。

コメントを挿入する語句を選択し、ミニツールバーの「新しいコメント」をクリックする。ミニツールバーの操作が難しい場合は、「Alt」キー→「R」キー→「C」キーでもよい

コメントウィンドウに修正内容を入力する

 半期エンタープライズチャネルをお使いの方は、「返信」「解決」といったボタンに目新しさを感じるだろう。これはバージョン2104から加わった機能で、コメントが相談や修正相談といった内容が投稿された際のコラボレーションを想定しているためだ。また、大量のコメントが含まれている場合は「変更履歴」ウィンドウを表示させるとよい。

「解決」を押すと、ウィンドウ内のボタンが変化する。なお、ウィンドウが閉じた状態でマウスオーバーしても操作を求められなくなる

「校閲」タブに並ぶ「変更履歴ウィンドウ」のドロップダウンリストから「横長の[変更履歴]ウィンドウを表示」を選択する

 コメントの配色はコメントを加えたユーザーごとに切り替わるが、修正指示や相談など用途に合わせて配色を変更するときは「変更履歴の詳細オプション」から選択する。既定は「校閲者別」になっている「コメントの色」を目的に応じて変更すればよい。

「校閲」タブの「変更履歴オプション」をクリックする

変更履歴オプションダイアログの「詳細オプション」をクリックすると、変更履歴の詳細オプションダイアログが起動する。「コメントの色」のドロップダウンリストで任意の配色を選び、「OK」ボタンを押して各ダイアログを閉じる

 なお、本稿は最新チャネルで配付中のバージョン2106を使用しているが、今後もコメント機能は変化する予定だ。Office Insider PreviewのWordはボタンもなくして、メニューから操作を選択する手法になる。コメントの表示形式もWordの右上にある「コメント」ボタンをクリックするとトグル式に切り替わる仕組みだ。これらの仕様変更は公式ブログにあるとおり、バージョン2006から段階的に展開を続けている。ここにMicrosoftのハイブリッドワーク推進も相まって、コラボレーションを踏まえたコメント機能に発展しそうだ。

Word バージョン2108のコメント機能

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