日本ファルコムより2021年6月24日に発売されたストーリーアクションRPG『那由多の軌跡:改』(PlayStation 4)のプレイレビューをお届けする。価格はパッケージ版が4378円、ダウンロード版が3960円となる。
本作は、2012年に発売されたPlayStation Portable(PSP)版のリマスター作品。キャラクターやイベントシーンのグラフィック要素が強化されたほか、フレームレートが60fpsに対応し、BGM、各種SEも高音質化されているのが特徴だ。
筆者は同社の人気ストーリーRPG「軌跡」シリーズのファンで、『空』『零/碧』『閃』『創』と(順はバラバラだが)プレイし、同シリーズが紡いできた大河ドラマのように壮大な物語を追っている1人。本作もいつかやってみたいと思いつつ、PSPというハードの壁にはばまれてプレイすることができていなかった。
それが今回、PS4版が発売されたことでじつに9年越しのプレイが実現。感無量である。筆者と同じような人も多いと思うので、今回は本作がどういうゲームなのか、周りから聞こえてくる「外伝的作品」というワードはなんのことなのか、ネタバレに配慮しつつ紹介していきたいと思う。
■PS4「那由多の軌跡:改」デモムービー
しっくりと手になじむアクションパート
まず、『那由多の軌跡:改』はストーリーアクションRPGというジャンルであり、ほかの「軌跡」シリーズのコマンドバトルとは違って、アクションで戦っていく。
また、攻撃を連続で敵やオブジェクトに当てると「チェイン」が蓄積し、一定数までチェインをつなげると攻撃力がアップするといった「ボーナス効果」が得られるシステムも存在する。
ゲームは1ステージずつ攻略して進んでいく仕組みで、1大陸あたり3~4つほどのステージで構成されている。特徴的なのが、「四季」によってステージの構造がガラリと変化する点だ。
さらに、主人公・ナユタと一緒に冒険するノイは「四季魔法(アーツ)」を使用することができる。これがまた種類が豊富で、剣が届かない敵を攻撃したり、大勢に囲まれた際にはとても重宝する。
各大陸の最奥にはボスが控えており、それぞれ特殊なスタイルで戦闘することになるのもおもしろい。敵の攻撃を見極め、弱点を見つけて攻めるバトルは、非常に手ごたえのあるものだと感じた。
また、ゲームを進行することで「ギアクラフト」という技が使えるようになる。「クラフト」といえばシリーズファンにはお馴染みの呼称だが、本作の「ギアクラフト」はクラフトゲージ(時間経過で回復)を消費することで、さまざまな技を使うシステムだ。
このように、ゲームを進めるほどにできることが増えていくのは、同社のもう1つの人気シリーズ『イース』にも通じるところがあると感じた。とてもしっくり手になじむ。
また、難易度を「BIGINNER(ビギナー)」に設定すれば、難しいところはアクションが苦手な人向けに「補助の床」が用意されるので、誰でも楽しく遊ぶことが可能だ。
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