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石川温のPCスマホニュース解説 第113回

アップル、世界からパスワードをなくそうともくろむ

2021年06月11日 09時00分更新

文● 石川温 編集● ASCII

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サービス提供側にもメリット

 新しいウェブサービスやアプリが登場するたび、我々はアカウントの作成に頭を痛めてきた。

 メールアドレスを登録し、パスワードを設定するのだが、基本的には「ほかと同じパスワードは止めておけ」というのが常識とされている。しかし、そんなに次々に新しいパスワードを考えられるわけもなく、また、サービスごとにパスワードをそれぞれ覚えておくのも無理があり、結局、同じパスワードの流用を繰り返してしまう。

 しかし、なかにはパスワードを設定する際「記号を入れろ」とか「大文字を入れて10文字以上」といった条件を出してくるところもあり、それらを満たそうと新たに作ったパスワードを忘れてしまい、結局、「パスワードの再発行」をしまくることも多い。

 「パスワードがわからないから、サービスを使うのを止めよう」ということなれば、サービス提供側にとってもマイナスだ。

 サービスを提供する側としても、ユーザーのパスワードを保管するということは、ある種のリスクを抱えることにもなる。アタッカーから攻撃されてパスワードを盗まれようなら、企業の信用に傷をつけることになる。サービス提供側とすれば、パスワードを預からずにサービスを提供できるのが理想といえるだろう。

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