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クリエイター入門マシンでもプロ用としてもオススメできる性能

どこでもガッツリ写真・動画編集できるクリエイターの最強の味方! RTX 3060搭載15.6型ノートPC「raytrek R5-CA」をチェック

2021年05月31日 11時00分更新

文● 周防克弥 編集●八尋/ASCII

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クリエイティブ系ソフトでも高いパフォーマンスを発揮
少し前の世代のマシンとも比較

 ベンチマークの結果はパーツ単体の性能チェックで、あくまでもベンチマーク。そこで、実際の作業を交えて動作検証を行なってみた。今回は、私が普段から業務で利用しているAdobeの「Photoshop」「Photoshop Lightroom Classic」「Premiere Pro」「DaVinci Resolve」で実際に作業を行なって、使用感を確認してみた。

 なお、今回は比較用にインテル第9世代Coreの「Core i7-9750H」とNVIDIAの「GeForce GTX 1660Ti」を搭載した「GALLERIA GCR1660TGF-QC」を借りることができたので、処理時間の違いを計測してみた。GALLERIA GCR1660TGF-QCには16GBのメモリーとNVMe対応の512GB SSDが搭載されており、メモリー搭載量に差があるほか、GALLERIAはゲーミングパソコンなので正確な比較とまではいかないが、一世代前のCPUとミドルレンジのGPUの組み合わせでどれくらいの差が出るのか参考にはなるだろう。

 Photoshop Lightroom Classic(Ver.10.2)は、デジカメユーザーにはお馴染みの現像処理ソフト。今回は2400万画素のデジカメで撮影した500枚のRAWデータを、補正なしでそのままPSD16bit形式とJPEG(最高画質)形式で書き出しに要した時間を測定。さらに補正処理時の動作もチェックした。

 PSD16bit形式への書き出しは約6分15秒、JPEG(最高画質)形式への書き出しは約6分10秒とかなり高速に処理できている。PSD形式の書き出しでは1枚あたり約0.75秒と1秒もかからないので、数十枚くらいの書き出しならそれこそ一瞬で終わるような感覚だろう。今回のテストでは補正や修正をまったく行なっていないのでその分速いこともあるが、十分に高速なのは間違いない。

 比較用のGALLERIA GCR1660TGF-QCでの処理は、PSD書き出しが約10分40秒、JPEG書き出しが約7分20秒となった。PSD書き出しの処理時間が長いが、これは書き出し中にストレージへの書き込み待ちが発生したためで、単純な比較はJPEGでのデータを参照すると、500枚の書き出しでraytrek R5-CAのほうが1分以上速く処理が完了したのは、結構性能差があるといえる。

 CPUは1世代しか変わらず、同じCore i7ではあるが、Core i7-9750Hは6コア/12スレッド、Core i7-10875Hは8コア/16スレッドで動作し、1世代分プラスして1クラス分上位のCPUに相当する。Photoshop Lightroom Classicでの書き出しは単純なCPUパワーが重要なため、Core i7-10875Hの能力が発揮されていると考えられる。

RAWデータ500枚をPSD16bit形式に書き出し中。ほぼCPUだけで処理されている。ストレージの書き込み頻度は波があり、上がっても40%程度で処理に影響は出てない

Lightroom Classicでは基本的にCPUでの処理がメインになり、GPUへの負荷は高くない。一部の処理では描画の演算にGPUを利用するようだがRTX 3060なら余裕で処理できる

GALLERIA GCR1660TGF-QCでJPEG書き出し中の様子。CPUはほぼ100%で動作しているが、GPUには負荷が掛かってない様子だ

 Photoshop Lightroom Classicの要求GPUはあまり高くない。作業時に補正や描画処理にGPUの機能を利用するが、GPUの要求は低いため余裕で動作する。拡大や細部のチェックなどで、画面の隅々までスクロールしてもほぼほぼCPUで処理されており、複雑な処理を行なった場合にGPUへの負荷が掛かる程度。しかし、負荷は10%にも満たないが、GPUのおかげで瞬時に処理されるため、プレビューの反映速度は速く補正処理などの作業時に「待つ」ということがなく快適な作業が可能だ。

 Photoshop(Ver.22.3.1)も、デジカメユーザーにはお馴染みの画像補正ソフトだ。Photoshop Lightroom Classic同様に、GPUへの要求はあまり高くないが、高性能でかつビデオメモリーを多く搭載しているほうが、一部のGPU機能を利用するフィルターでのプレビュー表示は速くなる傾向がみられる。

 今回は2400万画素のデジカメで撮影した6000×4000ピクセル、PSD16bit形式のファイルを使用し、動作の確認を行なった。

浅いピントを後処理で再現するぼかしフィルターは、GPUが有るとないとでは操作感が大きく変わる

 ぼかしフィルターのプレビュー確認は内蔵グラフィックの場合、ボケ量を調整すると反映にワンテンポ遅れることもあるが、raytrek R5-CAのGeForce RTX 3060では調整スライダーの動きに合わせて即座に反映され確認がスムーズに行なえる。

 ぼかしフィルターに限ったことではないが、補正や修正で効果の具合を確認するときは、微妙に調整スライダーを動かしながらチェックすることが多い。そのため、反応が鈍いとスライダーの動きと効果の適用プレビューが微妙に遅れてしまい、適切な効果量を判断しにくくなる。

 その点、GeForce RTX 3060を搭載するraytrek R5-CAでは、ほぼリアルタイムで動いているかのようにプレビューが反映されるので、作業もスムーズだった。Photoshop Lightroom Classicも同様だが、搭載メモリーが32GBあるのも動作の快適さに影響していると思われる。派生モデルにAdobeCC推奨スペックモデルがあるだけあって、Photoshopでも十分なパフォーマンスを発揮できている。

 Premiere Pro(Ver15.1.0)は、定番の動画編集ソフトだ。最終的な書き出しの際にGPUのハードウェアアクセラレーションが機能するのでGPUの効果は大きく、CUDAコア数の多い3060には大いに期待が持てる。

 今回は、2400万画素のデジカメで撮影した約30秒のカットをつなぎ、約10分の動画を作成、MP4形式で書き出すのにかかった時間の測定と、カット編集時の使用感をチェックした。書き出しのテストはPremiere Proに用意されているYouTube用の4KとフルHDのプリセットを使用し、ファイル形式だけmp4形式に変更している。なお4K動画の作成には、4Kで撮影した素材を使用し、フルHDの動画では素材もフルHDで撮影したものを使用している。

 結果は4K動画の書き出しには約2分25秒、フルHDの書き出しには約1分30秒と驚異的な速度で処理を行なうことができた。

 比較用に計測したGALLERIA GCR1660TGF-QCでは4K書き出しが約2分45秒、フルHDが約1分30秒となり、こちらの処理能力もかなり高い。フルHDで比較すると処理の頭打ちになっている可能性があるが、負荷が高い4Kの処理だとraytrek R5-CAのほうが高速だった。

 GeForce RTX 3060とGeForce GTX 1660 Tiでの差は、今回だと4K書き出し時で約20秒と大きな差には感じられないが、これは処理時間が短いためにそう感じるだけだ。実際には15%程度高速化されているので、長時間の動画となるとより効果は大きいだろう。また今回の書き出しではエフェクトやトランジション等の処理を一切行なっておらずただ繋げて書き出しているので、処理が加われば加わるほど負荷は増加し差も大きく開く可能性がある。

 Premiere Proでの書き出し処理において、NVIDIA製GPUによるハードウェアアクセラレーションはGPUのCUDAコアに依存される。ノート向けのGeForce RTX 3060のCUDAコア数は3840、GeForce GTX 1660 TiのCUDAコア数は1536と倍で、Turbo時のブーストクロック数も3060は1703MHz、1660 Tiが1590MHzと差があり、処理が増えれば増えるほどこの差が処理速度に影響するのではないかと思われる。

4Kの書き出しを行なっているところをタスクマネージャーで確認した。CPU使用率はさほど上がらずRTX 3060の使用率がほぼ100%まで上がっている。CUDAコアを使用したハードウェアアクセラレーションがかなり有効的に機能しているのが確認できる

タイムラインのプレビューや補正、エフェクトを入れるなどの簡単な作業を行なったが動作は快適でプレビューもスムーズに確認できる。補正時にもGPUの負荷が上がりアクセラレーションが機能しているのが確認でき処理はとても速く快適に操作できる

GALLERIA GCR1660TGF-QCでの稼働率を見るとCPUが60%弱、内蔵グラフィックが70%前後、1660 Tiが80%前後といったところ

 色の補正やエフェクトの調整などもプレビューの反映は速く、ほぼリアルタイムで表示されるので作業効率がとても高い。また、GeForce RTX 3060を利用したハードウェアアクセラレーションが機能し、タイムライン編集や書き出しでも高速に行なえている。4Kで10分の動画をノートパソコンが3分に満たない時間で書き出せるのは驚きとしかいいようがなく、Photoshop Lightroom Classicでも思ったが、静止画も動画もraytrek R5-CAでは書き出しが高速なので、むしろ一休みする時間がなくなったな……とさえ思った。

 DaVinci Resolve(Ver.17.1.1)はフリーでも利用可能な動画編集ソフトで、ユーザー数も多くメジャーなソフトだ。Premiere Pro同様プロのユーザーも多い。DaVinci ResolveでもGPUのCUDAコアを利用したハードウェアアクセラレーションを利用可能で、GPUの性能的に期待が持てる。こちらも約10分の4K動画とフルHD動画を作成し書き出しにかかった時間を測定、タイムラインの編集を行ない、使用感をチェックしてみた。

 書き出しにはDaVinci Resolveに用意されているYouTube用のプリセットを使用、ファイル形式だけMP4形式に変更して書き出しを行なっている。

 4Kの書き出しには約9分52秒、フルHDは約4分28秒とダビンチとしてはかなり高速に処理が行なえている。4Kが再生時間とほぼ同じ時間、フルHDは半分以下の時間で書き出せているのは十分に実用性がある。

 比較用のGALLERIA GCR1660TGF-QCでは4K書き出しに12分29秒、フルHDの書き出しに5分50秒となった。こちらも、4K書き出しでは30%程度の高速化が見られ、全体的に大きくパフォーマンスアップしているのが確認できる。

4K書き出しの様子をタスクマネージャーで確認、CPUはほぼフル回転状態。GPUの使用率は100%に近いところまで上がっている。GPUのハードウェアアクセラレーションがかなり効いてるように見える

カット編集はCPUパワーで乗り切っている感じ。カット間にエフェクトを入れプレビューを見るとGPUの負荷が一時的にあがりRTX 3060のハードウェアアクセラレーションが機能しているようだ

CPUとRTX 3060、ともに使用率は高くハードウェアアクセラレーションが有効的に機能しているのが確認できる

 書き出し処理中はCPUの稼働率が100%まで上がり、GPUも平均80%くらいで処理されており、動作はいたって快適だ。プレビューの反映も速く、補正作業もスムーズ。微妙な調整などでも遅延は感じず、作業の妨げになるようなことも一切ない。Premiereでの処理と見比べると内蔵グラフィックがあまり動作しているように見えないが、この辺はソフト側の処理の仕方の違いだろうと思う。

 Premiere Pro、DaVinci ResolveともにGeForce RTX 3060のCUDAコアを利用したハードウェアアクセラレーションが有効的に機能しているように見える。比較機であるGALLERIA GCR1660TGF-QCに比べてraytrek R5-CAはLightroomのJPEG書き出しで約25%、Premiere Proの4K書き出しで約15%、DaVinci Resolveの4K書き出しで約30%の高速化が確認できた。

 raytrek R5-CAとGALLERIA GCR1660TGF-QCは、GPUこそ結構な性能差があるものの、CPUは1世代違うだけでそこまでの差はない。しかし、CPUの性能が重要な写真・動画編集でも、その性能にしっかり差が出ている。

 raytrek R5-CAは、処理能力的には1~2世代前のハイエンドデスクトップパソコンに近く、このことを考えると3~4年前のクリエイティブパソコンを使用している人は、買い替えれば十分快適になるということがわかってもらえたのではないだろうか。

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