購入しやすい価格のミドルクラスのモデルながら、防水・防塵やFeliCaに対応するなど日本のユーザーが満足して利用できる機能・性能を備えた、OPPOのSIMフリースマートフォン「OPPO Reno A」シリーズ。2021年5月25日に発表されたその最新モデルが「OPPO Reno5 A」となる。
予約開始は6月1日からで、発売は6月11日。価格は4万3800円。
今回はSIMフリー市場向けだけでなく、ワイモバイルや楽天モバイルからも販売されるというOPPO Reno5 Aだが、その名前の通り、OPPO Reno Aシリーズとして初めて5Gに対応したのが最大のポイントといえるだろう。ほかにも前機種「OPPO Reno3 A」と比べ大幅な進化を遂げている部分があるようなので、発売前のモデルをお借りすることができたので、どのような点が進化しているのか確認してみたい。
大画面だがディスプレーは液晶に
まずは本体を確認してみると、OPPO Reno5 Aは6.5型ディスプレーを搭載し、サイズは約74.6×162×8.2mm、重さは182g。OPPO Reno3 A(6.44型ディスプレー、約74.1×160.9×8.2mm、175g)と大きく変わらないサイズ感で、ベゼルもとても細いという訳ではないのだが、フロントカメラ部分がノッチからパンチホールへと変化したこともあってか、ディスプレーサイズはやや大きくなっている。
ただカメラの性能強化やデザイン変更の影響などもあって、薄さを維持したぶん、背面のカメラ部分はやや出っ張りが目立つ印象だ。背面を背にして置くと本体の傾きが気になるだけに、この点はやや惜しいと感じる。
また5Gへの対応ということもあってか、コスト削減を意識して素材などを変えているようだ。実際ディスプレーは前機種までの有機ELから液晶に変更されており、屋外ではやや見づらくなった印象も受ける。また素材変更に伴い、指紋センサーもディスプレー内蔵型ではなく、背面に専用のセンサーを搭載する形になった。
コロナ禍の現在、利用者の満足度を高める上で指紋センサーは欠かせないが、一方で背面の丸形の指紋センサーは、デザイン面で古さを感じさせてしまうのが弱点でもある。コスト面が影響していると見られるだけにやむを得ない所ではあるが、許すならば側面に指紋センサーを配置して欲しかった。
ちなみに本体カラーはシルバーブラックとアイスブルーの2色。今回お借りしたのはシルバーブラックで、高級感のある配色だと感じる一方、指紋よりホコリが付くと目立ちやすいのがややデメリットとも感じる。
1億画素相当の撮影が可能なカメラ
動画関連機能も充実
続いてカメラを確認すると、背面のメインカメラは6400万画素の広角カメラと800万画素の超広角カメラ、200万画素のマクロカメラと200万画素のモノクロカメラの4眼構成で、Exifの情報によるとF値は広角カメラが1.7、超広角カメラが2.2、マクロカメラが2.4となっている。またフロントカメラは1600万画素/F値2.0となるようだ。
OPPO Reno3 Aと比べた時の変化の1つは、広角カメラの画素数が向上していること。その画素数を生かしてか、新たに「超高解像度」モードを選ぶことで、1億800万画素相当での撮影ができる機能が用意されている。あくまでソフトウェア処理で実現しているものだが、意外と撮影に時間はかからず、通常モードでの写真撮影と変わらない感覚で撮影できるのはメリットだ。
そしてもう1つの変化は、200万画素の1つがマクロカメラに変更されたこと。オッポ製の低価格モデルは4眼カメラを搭載する一方、そのうち2つが特定のフィルター専用であるなど実用性に疑問符が付く構成が多かっただけに、1つが汎用性のあるマクロカメラとなったことはうれしい変化といえる。
ただモノクロカメラは、引き続き「ポートレート」モードで利用するフィルターの1つ「ポートレート」専用と見られ、実用性は低いだけに引き続き改善が求められる所だ。
ちなみにメインカメラでポートレートモードを用いて撮影する際、特徴的なフィルターとして「ネオンポートレート」という機能が用意されている。これは暗い場所で、自然な光のボケ具合を表現できるモードで、夜景で人物を撮影する時より印象的な効果を付与できるようになっている。
またOPPO Reno5 Aは、写真だけでなく動画にもAI技術を活用してシーンに応じた適切な処理を施してくれる「AIハイライトビデオ」が新たに搭載されている。これをオンにしておけば、暗い場所では明るさや鮮やかさを向上させたり、逆光下では独自の「Live HDR」で自然な色合いを実現してくれたりするなど、撮影に厳しい環境下でも自然な映像を実現してくれる。
ほかにもOPPO Reno5 Aは、フロントカメラにも適用できる独自の手ブレ補正機能「Ultra Steady Video 3.0」や、プリインストールされている動画編集アプリ「SOLOOP」を使った動画編集機能、そしてメインカメラとフロントカメラの映像を同時に撮影できる「デュアルビュービデオ」モードなど、動画関連の機能充実がかなり図られている印象だ。この辺りはVLogなど、動画撮影ニーズの高まりを受けた進化といえるだろう。
この連載の記事
-
第511回
スマホ
価格も性能も妥協したくない人にオススメの王道ハイエンドスマホ3選 -
第510回
スマホ
スマホは高くない! 2万円台で買えるオススメ格安エントリースマホ4選 -
第509回
スマホ
着せ替えスマホ「CMF Phone 1」はカスタマイズが楽しいが実用面での弱点もあり -
第508回
スマホ
たたんでも極薄9.2mm! 世界最薄折りたたみスマホ「HONOR Magic V3」を試す -
第507回
スマホ
シャオミの「Redmi Note 13 Pro+ 5G」は2億画素カメラに防水防塵など必要な機能が揃って6万円以下 -
第506回
スマホ
Galaxy Z Fold Special Editonを最速レビュー! 厚さ10.6mmの薄型折りたたみスマホ -
第505回
スマホ
シャオミの折りたたみ機「Xiaomi MIX Fold 4」は閉じても9.47mm! ライカカメラ搭載の激薄機をレビュー -
第504回
デジタル
唯一無二の3つ折りスマホ「HUAWEI Mate XT Ultimate Design」を早くも触った! 40万円の価値アリ! -
第503回
スマホ
シャオミのフラッグシップキラー「POCO F6 Pro」はハイパワー、急速充電、カメラのエモさが魅力 -
第502回
スマホ
vivoのカメラフォン「X100 Ultra」はカメラグリップでコンデジに変身する -
第501回
スマホ
1型センサーで世界一カメラのファーウェイスマホ「Pura 70 Ultra」はデジカメとして使いたくなる - この連載の一覧へ