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巻き取り式で横に伸びる(!)スマホ、「OPPO X2021」を国内お披露目

2021年03月25日 09時00分更新

文● 中山 智 編集● ASCII

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折りたたみはもう古い!?
新感覚の巻き取り式ディスプレー搭載スマホが登場!

 OPPOは2020年11月の「OPPO INNO DAY」で発表した、スマートフォンのコンセプトモデル「OPPO X2021」について国内メディアに向けた説明会を開催。OPPO X2021の実機を披露した。

OPPOの巻き取り式ディスプレーのコンセプトモデル「OPPO X2021」

拡大時は7.4型のディスプレーサイズとなる

 OPPO X2021巻き取り式のディスプレーを搭載したスマートフォンで、ディスプレー巻き取り時は6.7型(2592×1075ドット)で、引き延ばすと7.4型で利用可能となるのが特徴。コンセプトモデルのため、そのほかプロセッサーやサイズといったスペックは公表されていない。

6.7型から7.4型へと伸縮

 巻き取りを実現しているのは、互い違いに組み合わさった「2-in-1プレート」とスライドする「ダイナミックフレーム」の2つの機構。特に2-in-1プレートは多くのプレートが精密に合わさっており、OPPOの技術力の高さかうかがえるポイント。

「2-in-1プレート」でスムーズなスライドを実現

巻き取り状態での背面

拡大した状態での背面

横から見るとスライドしているのがわかりやすい

 本体には、2基のモータードライバーを搭載し本体をスライドさせており、幅6.8mmの中心軸をスベらせるように、フレキシブルな有機ELパネルを収納していく構造だ。

本体左側面内部に幅約6.8mmの中心軸を配置

実際の本体左側面

2つのモータードライバーでディスプレーを動かす

伸縮は10万回のテストを行なっている

 本体の伸縮は、右側面の指紋認証センサー一体型の電源ボタンを使用。電源ボタンを2回連続押すと、拡大もしくは縮小する。実際に何度か試してみたが、手品を見せられているかのような不思議な感覚だ。

本体右側面の指紋認証センサー一体型の電源が、ディスプレー伸縮のトリガーにもなっている

本体底面にはUSB Type-C端子を配置

スライド機構があるため、本体上部にはなにもない

ディスプレーの上下にスピーカーを装備

 縮小時の比率は約21:9でシネスコサイズに近く、映画などの視聴時に余白なく視聴可能。16:9の比率の動画だと左右に黒枠が表示されるが、ディスプレーを伸張させると横幅いっぱいまで表示が拡大されるので、より没入感が得られる。

画面サイズにあわせて表示範囲が広がる

 そのほか伸張時の利点として、電子書籍などの閲覧や写真、オフィスファイルの編集、画面を分割したマルチタスクでの作業が例としてあげられていた。現状では最小、最大での伸縮しかできないが、表示するコンテンツなどの比率に合わせて伸縮率を調整できるように開発中とのこと。

電子書籍の閲覧にピッタリ

画面を左右に分割して、別々のコンテンツやアプリを表示可能

表示領域が広いので、画像編集などもやりやすい

 またOPPOオリジナルのColorOSもOPPO X2021用にカスタマイズされており、伸張時のディスプレーでも使いやすいインターフェースが取り入れられているとのこと。OPPOはタブレットを出したことがないため、「大画面でのAndroidの使い勝手」の追求も、実際に販売されたときのポイントとなりそうだ。

ColorOSもOPPO X2021用にカスタマイズ

 カメラはトリプルレンズ仕様で、メインカメラと2つのToF用カメラを搭載。望遠や超広角ではなく、ToFをあえて2つ搭載している理由は、写真や動画の被写界深度をより自然に取り入れるためだけでなく、ARやVR体験を実現させるためとのこと。OPPOが次に狙っている分野といえる。

2つのToFカメラを搭載しているのもこのモデルのポイント

カメラは縦に3つ並んでいる

 コンセプトモデルのため、価格や発売時期は未発表。こういったスマートフォンが発売されるかどうかも未定だ。ただ触ってみた感じでは、かなり完成度は高く、このまま発売されてもおかしくはない印象。価格面などのハードルは高そうだが、次世代スマートフォンの先がけといったオーラをまとったデバイスだった。

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