地域の医療福祉事業所ネットワークをLINE WORKSで構築
地域医療と介護事業者のマッチングプラットフォーム「FiNE-LINK PLUS」が全国展開
2021年05月10日 13時15分更新
ワークスモバイルジャパンは5月10日、同社が提供する「LINE WORKS」を活用した地域医療と介護事業者のマッチングプラットフォーム「FiNE-LINK PLUS」の全国展開を開始。全国展開にともない、FiNE-LINK PLUSの販売代理店の募集も開始した。
FiNE-LINK PLUSは、地域の医療機関や福祉施設、介護事業者などさまざまな福祉サービスをチャット形式で連携できる、地域連携ネットワークサービス。AGENが開発し、地域の医療福祉事業所ネットワークをLINE WORKSで構築した。
先行してサービスを展開している兵庫県神戸市/明石市/加古郡では、チャットやファイル送信などでスムーズなやり取りを可能にするインフラ環境や独自のサービスを提供し、加古郡では60%、明石市介護事業所では80%以上、神戸市介護事業所では60%の地域シェアを獲得した。施設・在宅サービス(訪問介護や通所介護)探しに1名あたり平均30分~1時間かかっていた作業時間が約5分に短縮し、大幅な業務効率化を実現したという。
今回、業務効率化の効果が実証されたこと、介護報酬改定にともなうICT化が推進されることから、サービスの全国展開に至ったとのこと。
FiNE-LINK PLUSでは、病院の地域連携室や地域包括支援センター、居宅介護事業所などの担当者が在宅サービスや施設サービス事業所を探す際、希望する地域や該当サービスを受付チャットBOTに伝えることで、FiNE-LINK PLUS事務局から希望要件を各事業所に配信する。一斉に情報配信することで、効率的なマッチングが可能になるとしている。
ネットワークは自治体単位で構築され、通常時は事業所間を結ぶ地域ネットワークとして活用される。災害や疫病などが発生した緊急時においては、そのネットワークを利用して状況に合わせたスムーズなやり取りができるとのこと。
現在、地域医療と介護事業者間では、主に電話やFAXを使用して連携を図っており、連絡調整業務に膨大な時間を費やしている。高齢者の増加や医療福祉関係者の人員不足など、今後の超高齢化社会の進展が予想されるなかで、さらなる連絡調整業務の増加が他業務を圧迫することが懸念されると同社は考察している。
同社は今後も、FiNE LINK PLUSで地域のインフラ環境とBOTを利用した仕組みを活用し、新たな機能を開発することで、医療・介護業界のさらなる業務効率化に取り組むとしている。