東京大学・ソフトバンクなど、海老名駅周辺にて「次世代AI都市シミュレーター」の応用研究を開始
国立大学法人東京大学とソフトバンク、小田急電鉄、グリッドの4社は4月28日、小田急線海老名駅と周辺施設を対象として来訪者の行動変容を促す人流誘導アルゴリズムを実装する「次世代AI都市シミュレーター」の研究開発において連携して研究を開始すると発表した。
これは東京大学とソフトバンクが行なう「Beyond AI研究推進機構」の研究テーマのひとつとして進めるもの。Beyond AI研究推進機構は「基礎研究(中長期研究)」と社会課題へのAI(人工知能)の活用を目的とする「応用研究(ハイサイクル研究)」の2つの領域で研究に取り組んでいる。
今回は応用研究のひとつとして、スマートシティーに関する研究を行なうことを決定。小田急電鉄およびグリッドと協力し、小田急線海老名駅および周辺施設の各種データと人流誘導アルゴリズムを組み合わせ、快適で便利な都市づくりと地域活性化への貢献を目指す。
研究では、仮想空間に現実世界を再現するデジタルツインを活用。デジタル空間上に小田急線海老名駅と周辺エリアを再現し、人流・交通・購買・来訪者の属性などのデータを使って人々の流れや行動を可視化・予測するシミュレーションを行なう。これに基づいて実際に来訪者のスマホアプリへの各種情報の通知やクーポンの発行、施設内のデジタルサイネージでの情報表示などを実施することで、人々の行動変容を促し、混雑緩和と購買促進の両立、交通の最適化、災害時の避難誘導などに関わる技術を開発し、社会実装を目指す。