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アップアップガールズ(アスキー) 第50回

新生アップアップガールズ(仮)初単独公演ライブレポート

この8人で積み上げていく新しいアプガ(仮)

2021年04月02日 11時00分更新

文● JJ 写真:マツヲシンジ

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 2021年2月28日、1月1日より新体制となったアップアップガールズ(※以下アプガ)(仮)の体制変更後初となる単独公演が、渋谷「Veats Shibuya」にて開催された。

 アプガ(仮)は2017年に7人体制から5人体制に移行しており、グループとして体制が変わるのは2回目だが、8人中7人が新メンバーという、2人が卒業した前回より大きな体制変更となったため、ファンは大きな期待と少しの不安を胸に来場した。

 当日は緊急事態宣言下であったこともあり、検温や消毒、マスク着用などの入場時の対策はもちろん、20時までには観客が完全撤退できるタイムスケジュールと、スタンディングで700人入るキャパシティーに対して全席着席として150人程度の入場、とするなどの多くの制限を実施しての開催となった。

 開演10分前に会場に入り席に付くと、それぞれ会話を控えながら黙々と準備するファンの姿が多い。会場内ではマスク着用でも会話を控えるようアナウンスされており、ファンもそれを徹底しながら準備している。体制が変わってもアプガ(仮)ファンのマナーの良さが失われていないと感じた。そして開演の時間となる。

スタートから感じる完成度の高さ

 アプガ(仮)では公演スタート時にオープニングSEがかかる。それも新体制になり「overture(仮)2021」としてリニューアルした。その後にメンバーが登場…と思いきや、ステージ上のビジョンで映像が流れ始めた。新オーディション発表から本公演のリハーサル風景まで、初単独公演に向かう足跡を紹介する映像だ。ここで改めて振り返ることで、ステージ上に感情移入してもらうための演出だろうと感じた。

 映像が終わり、メンバーが登場。そのまま「イチバンガールズ!」を披露した。同曲は5人体制移行時にも新体制用にアレンジされた曲で、今回も歌詞などが現体制用にリニューアルされていた。続いて人気の定番曲「バレバレI LOVE YOU」のイントロがかかると、客席からは声が漏れ出る。「イチバンガールズ!」と比べてソロパートが多い同曲は、いくつかの“見せ場”があるため、それぞれの歌割りやフォーメーションがどう変わったのかが注目ポイントだった。歌い出しはそれまでと変わらず関根梓だったが、その後の落ちサビ部分が関根梓から住田悠華に変更されていた。卒業メンバー4人の歌唱パートが新メンバー7人に割り当てられるのではなく、残った関根梓も含めて歌割りが変更されたことになる。この2曲をスタートに持ってくることで「体制が変わったのだ」と再認識するには充分な約10分間だった。

 そして最初のMCを迎える。リードするのは関根梓だ。感慨深げに「やっぱりライブっていい。楽しい。会えるっていい」と率直な想いを語る。そして改めて関根梓がグループのリーダーとなることを宣言した。アプガ(仮)にはいつの時代も正式なリーダーは存在しなかったので、グループ10年目にして初めてリーダーが誕生したことになる(※7人時代に仙石みなみがリーダー(仮)を務めていた時期はある)。

 MCの最後に全員が自身の名前を高らかにアピールした後、イントロがかかった3曲目は「UPPER ROCK」。これには客席からも驚きの声があがった。アプガ(仮)の持ち曲の中でも体力を使う難しい曲だと感じていたので、筆者は初単独で披露するとは思っていなかった。しかし、フォーメーションのズレなど甘い部分は多少あったものの、最後まで思い切って動いており、ステージで披露すべきパフォーマンスになっていた。続く「Crazy Sparky」は、卒業した佐保明梨と、関根梓の歌唱が見どころだった曲だ。新体制で関根のパートナーを務めたのは古谷柚里花。新しい色が出せていたように感じた。披露できるまでの努力が思い浮かぶ瞬間だ。

 この「イチバンガールズ!」から「Crazy Sparky」までの4曲で、客席の期待度は大きく上がったように思う。この4曲だけで想像以上のパフォーマンスだったからだ。

継承されたアプガ(仮)魂

 その後は2曲披露してMCが入る、という構成で進んでいく。6曲目の「FOREVER YOUNG」はメンバー同士が連動して動く振付が多い曲だが、非常にスムーズに位置移動しており、ぎこちなさは微塵も感じなかった。多くのリハーサルを経て積み上げてきたことが表現できているのだろう。ただ、この辺りから少しシンドそうな表情を見せるメンバーが出始めてくる。10曲目の「アッパーディスコ」は歌割りが細かく、歌唱をつないでいくのが難しい曲だ、これもスムーズにつないでいた。しかし10曲目ということもあるのか、多少ダンスにキレが無くなり始めてきたメンバーが出て、立ち位置を間違える場面もあった。やはり中盤は体力的にキツいことが窺える。

アッパーディスコをパフォーマンスする8人

 しかしMCを挟んだ11曲目の「アッパーレー」では、アイドルでありながらアイドルオタクを自称する青柳佑芽が振付の中でヲタ芸を披露するなど、余裕を持って”遊ぶ“ことができていた。同曲は元々ステージ上でアレンジを加えやすい曲ではあるが、パフォーマンスしていて楽しくなってきたのか、自然な笑顔で踊るメンバーが目立つようになる。14曲目の「ソラハレルヤッ!!」は5人体制の最後に発表された曲で、夏にぴったりのパーティーソングだ。本来であれば客席も一緒になって踊るような曲だが、全員着席の環境にあってはペンライトを振るのみとなったが、人数が増えたことがプラスに働く曲だと感じた。夏フェスなど大きなステージでパフォーマンスする8人が楽しみになった。そして最後の16曲目に「私達」を披露し、全16曲を駆け抜けた。

 ここまでで新生アプガ(仮)の努力が随所に見えたわけだが、特に記憶に残ったのはアプガ(仮)の代表曲である「アッパーカット!」の歌唱中だ。パフォーマンス中に照明が一瞬消えるシーンがあったが、ここで誰一人としてパニックになることなくパフォーマンスを続けたのだ。5人体制以前のアプガ(仮)も、歌唱中のトラブルに動じず、照明が消えてもマイクの音声が入らなくなっても何食わぬ顔でパフォーマンスを続けるのがグループとしての強さの一つだった。メンバーは大きく変わったが、グループの魂は継承されていると感じたシーンだった。

最後まで元気よく走り切った8人

関根梓が支える土台に積み上がった個性的なメンバーたち

 今回はそれぞれにMCの時間が与えられ、自身のパフォーマンスの他に言葉でアピールできる機会も多かった。早くも「アプガの芸人枠」と呼ばれるようになった鈴木芽生菜、「姫ポジション」でありながら阿波踊りを披露する古谷柚里花、自身の行動で「アプガのヤバい奴」としてSNSを中心に話題となっている青柳佑芽、最初から最後まで明るい笑顔でステージを盛り上げ公演を通じて目立っていた工藤菫、終盤まで表情豊かに客席とコミュニケーションを取りながら笑顔で演じ切った小山星流、経験者らしい安定したパフォーマンスで全体を支えた鈴木あゆ、最年少らしく天真爛漫なふるまいがファンの心をつかんだ住田悠華と、リーダーの関根を含めた個性的な8人のメンバーが、結成2ヶ月と思えないほどの完成度の高いステージを作り上げた。関根が本連載で語った「最強なLIVEパフォーマンスアイドル」を目指すことができる8人であると感じたファンも多いだろう。

 しかし、やはりこのステージを作り上げた立役者は関根梓だと感じた。全体に気を配りながら、随所で各メンバーにいたずらするように絡んだり、プレッシャーにならないように鼓舞して、ステージの温度を一定以上に保つような動きを見せていた。そのいたずらに反応できるメンバーが今回はいなかったが、初単独の場とあっては仕方ない部分もあるだろう。しかし、この16曲を走り切った7人は大きな自信を手にしたはずだ。関根梓自身、最後の「私達」を歌い切ると、涙をこらえながら「こんなにも逞しい新メンバーがアプガ(仮)に飛び込んできてくれて、そして多くのアプガファミリーに囲まれて、本当に心強い。いつの時代もアプガ(仮)は最高だなと思った。今日ここから、沢山の人達にアプガ(仮)を愛してもらえるように頑張りたい」と語った言葉は本心だろう。

変わらぬアプガ(仮)の存在感

 公演の最後には、4月に2回目の単独ライブを開催することが関根の口から発表された。披露する曲はガラッと変えるという。次の単独ライブまでは約1ヶ月。さらに厳しいリハーサルを積み重ねる必要があることは容易に想像できるが、悲鳴を上げながらも笑顔の新メンバー7人に、アプガ(仮)魂を見た。

 今回は2曲ごとにMCタイムが設けられていたため、少し余裕のある構成であったことは確かだ。これが5曲、10曲と連続して歌唱していく際に、同じパフォーマンスができるかが今後の課題になってくるだろう。しかし、度胸と思い切りの良さを存分に発揮した新メンバー7人の姿に、今後を期待せずにはいられないファンは多いだろう。

 この日、長くアプガ(仮)を応援するファンは、別グループを観るような感覚で来場した人もいたはずだ。しかし、ステージ上にいたのは紛れもないアプガ(仮)だった。新メンバー7人の血を滲むような努力があったのは間違いないが、関根梓が残ったことで守られたグループとしての世界観を感じたファンは多いはずだ。だが、8人は第1回目の単独ライブという一歩を踏み出したばかり。しかも今は客席からの反応が返ってこない特殊な環境下だ。アプガ(仮)の本来のスタイルである客席を巻き込んだ「一体感」を発揮できる環境になった時に、この8人がどう輝くのか。7人時代~5人時代に築き上げてきたアプガ(仮)に、これから新しいモノを積み上げていくこの8人から、しばらく目を離すことができそうにない。

次回の単独公演が発表され喜ぶ8人

★セットリスト
00 overture(仮)2021
01 イチバンガールズ!2021
02 バレバレI LOVE YOU
MC1 関根梓
03 UPPER ROCK
04 Crazy Sparky
MC2 鈴木芽生菜
05 キラキラミライ
06 FOREVER YOUNG
MC3 古谷柚里花
07 お願い魅惑のターゲット
08 アッパーカット!
MC4 青柳佑芽
09 唇はナイフ
10 アッパーディスコ
MC5 小山星流
11 アッパーレー
12 HAPPY NAKED‼
MC6 鈴木あゆ
13 BIG BANG
14 ソラハレルヤッ!!
MC7 住田悠華
15 愛愛ファイヤー!!
MC8 工藤菫
16 私達(with friend)

★アップアップガールズinformation
☆アップアップガールズ(仮)単独LIVE開催!

<公演情報>
【公演タイトル】
 アップアップガールズ(仮) みんなのことが、バレバレI LOVE YOU
【会場】
  表参道 GROUND
【日時】
 2021年4月3日(土) 
①開場13:00 / 開演13:30
②開場17:00 / 開演17:30
【一般販売チケット】
販売期間: 4月2日(金)23:59まで
販売サイト:http://r-t.jp/upgk_0403
※①は残り枚数わずか(4/2 11時時点)
※②はSOLD OUT
【注意事項】
・本公演は主催者より様々な注意事項が発表されております。
・状況により開催概要に変更が発生する可能性がございます。
・公式サイトなどにて最新の情報をご確認ください。

 

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