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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第60回

人気の予感、final監修の1万円以下ANCヘッドホン「ag WHP01K」

2021年03月15日 17時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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誇張が少なく、優しさがありつつも抜けのいいサウンド

 この価格帯でノイズキャンセリングがあるヘッドホンはWHP01Kだけではないが、それに加えてWHP01Kではfinal監修の音の良さも大きなポイントだろう。

 音質はたしかに1万円以下とは思えないほど音楽を楽しく聞かせてくれる。レベル的にもさらに格上の機種と勝負できるだろう。端的に言って良いポイントは、ボーカルの聴こえやすささ、高域のきつさが少ないこと、低域の小気味良いパンチのよさ、広がりのある音場感などだと思う。聴き疲れしないが音楽のエッセンスは上手に抜き出している感じだ。

 楽器の音がクリアで、弦の爪弾く音や高音域のベルの音が鮮明に聞こえる。シャープすぎず、疲れにくく、優しい高音域だ。低価格のヘッドホンでは、音離れが甘く感じられることもあるが、WHP01Kではあまりそうした感じはない。

 低音はfinal監修らしく、誇張感が大きくない。わりとタイトでパンチを感じる低域だ。このためにスピード感のあるドラミングも気持ち良い。音場が広く音の空間の広がり方が良い。アンビエントなど電子音楽で空間に広がる感じも心地よい。

 また、全体に優しい音調で、楽器ががちゃがちゃとならずに低音も強すぎないので、自然とボーカルが聴こえやすい。このために録音がきつめのアニソンやポップなどでも楽しめると思う。これはヘビメタのようなジャンルでも同じで、音を多少あげても音がきつくなりすぎることがなかった。

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