Intel MacとM1 Macで内蔵SSDやThunderbolt 3の転送速度に差があるかを検証してみた
Thunderbolt 3接続の超高速SSDとRAIDボックスを用意して検証
M1 MacBook Airでは内蔵ストレージの速度が大きく向上していることは確認できた。では、外付けSSDに対しての速度はどうなのか、チェックしていこう。
今回テストに用意した機材は全部で2種類だ。1つは、Samsungの外付けSSDのハイエンドモデルである「Samsung ポータブル SSD X5」(以下、SSD X5)の2TBモデルだ。
インターフェースに40Gbpsの高速な転送速度を誇るThunderbolt 3(以下、TB3)を、SSDにはPCIe/NVMe SSDを採用することで、アクセス速度はリード最大2800MB/Sec、ライト最大2300MB/Secに達している。外付けSSDとして他を圧倒する速度で、まさしくハイエンド製品と呼ぶに相応しい製品だ。今回は、なるべく最大限のパフォーマンスを検証したかったため、一般的なUSB接続の外付けSSDではなく、TB3接続のSSD X5を利用することにした。
そしてもう1つは、2.5インチドライブベイを6基備えるAreca Technology製のハードウェアRAIDボックス「ARC-8050T3U-6M」だ。
最大6基の2.5インチHDD/SSDを装着してRAID環境を構築できる外付けストレージボックスだが、こちらに2.5インチSSDを6基装着するとともに、RAID 0構成で領域を確保することにより、大容量かつ超高速な外付けストレージとして利用することにした。
装着する2.5インチSSDとしては、Samsungの「870 EVO」の4TBモデルを6台用意。なお、本RAIDボックスではRAID 1/5/6/10 などの設定も可能だが、今回はTB3の速度の検証が主目的のため、RAID 0構成で領域を確保した。
870 EVOの4TBモデルは、単体ではリード最大560MB/Sec、ライト最大530MB/Secとなるが、6基をRAID 0構成とすれば、理論的には速度が単体の場合と比べて6倍に向上する。もちろんそれは理論値であり、実際にはRAIDコントローラーの性能などによって大きく左右され、6倍まで達しないことがほとんどだが、4~5倍ほどの速度は十分に狙えるだろう。
合わせて、ARC-8050T3U-6MはインターフェースにTB3を採用しているため、インターフェースがボトルネックとなる心配もない。というわけで、これら2種類の外付けストレージを接続して速度をチェックした。