●備長炭電池を作ってみよう
続いては、備長炭電池をつくる方法をご紹介します。炭に色々なものを巻くだけでなぜ電流が流れるのか、考えながら実験してみましょう!
【用意するもの】
・アルミホイル
・キッチンペーパー
・備長炭
・オキシドール ※薬局などで購入可能
・塩
・ワニ口クリップ 2本 ※ない場合はアルミホイルでも可
・豆電球やモーター、電子オルゴールなど
【実験の手順】
備長炭をよく洗って、水を切ります。
塩を水に溶かし、オキシドールを少量加えます。その中に、洗った備長炭を浸しておきます。濃いめの食塩水の方がうまくいきます。
今度は、キッチンペーパーを食塩水に浸します。
食塩水に浸したキッチンペーパーを備長炭に巻きます。このとき、写真のように備長炭の一端は出したままにしておきます。また、もう一端の備長炭からはみ出たキッチンペーパーは絞ってまとめおきます。
アルミホイルをキッチンペーパーの上から巻きます。このとき、備長炭にアルミホイルが当たらないように、写真のように少し下げて巻いてください。また、備長炭が出てない側の一端は、絞ってワニ口クリップではさみやすいようにしておきます。
豆電球やモーター、電子オルゴールのプラス極と備長炭、マイナス極とアルミホイルをワニ口クリップで写真のようにつなぎます。ワニ口クリップがない場合は、アルミホイルを細長くぐるぐると巻いてつないでも良いです。
豆電球につなぐと、電流が流れて豆電球が光りました!
これで備長炭電池の完成です!
~なぜ電流が流れて豆電球が光ったのか~
アルミホイルは食塩水によって、アルミニウムイオンと電子になり、放出された電子が、ワニ口クリップを通って備長炭の方に移動します。備長炭には小さな孔が無数にあり、その中に閉じこめられている酸素と、アルミホイルから移動してきた電子が結びつきます。電流はこれら電子の動きと反対向きに流れることから、備長炭(プラス極)からアルミホイル(マイナス極)に向かって電流が流れ、豆電球が光ったのです。
~うまく電流が流れない時は~
・食塩水が薄い場合や、備長炭によくしみこんでいない場合は電流が流れにくくなります。
・アルミホイルと備長炭が当たってしまっていると電流は流れませんので、当たらないように巻いてください。
・アルミホイルを強く巻いたり、ぎゅっと強く握ったりすると電流が流れやすくなります。
この連載の記事
-
最終回
アスキーキッズ
ペットボトルで雲を作る、火を起こす! 子どもとやりたい空気の圧縮・膨張にまつわる科学実験 -
第61回
アスキーキッズ
ペットボトルから水がピューッ! 子どもとやりたい水圧の科学実験 -
第60回
アスキーキッズ
紙皿とモーターで風力発電装置を作ろう 子どもとやりたい再エネの科学実験 -
第59回
アスキーキッズ
ジュースからDNAを取り出してみよう 子どもとやりたい科学実験 -
第58回
アスキーキッズ
フリクション鉛筆で「温めると変わる絵」を描く 子どもとやりたい科学実験 -
第57回
アスキーキッズ
おうちで花火!? 子どもとやりたい炎色反応の科学実験 -
第56回
アスキーキッズ
「磁性スライム」を作る 子どもとやりたい磁力の科学実験 -
第55回
アスキーキッズ
100円ショップの材料で電磁石おもちゃを作る 子どもとやりたいコイルの実験 -
第54回
アスキーキッズ
電球直列・並列の明るさ徹底比較! 実際に実験してみた【中学受験対応】 -
第53回
アスキーキッズ
湿度計を自作してみよう 子どもとやりたいセロファンの科学実験 -
第52回
アスキーキッズ
巨大シャボン玉を大量に作る 子どもとやりたい界面活性剤の科学実験 - この連載の一覧へ