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次の技術ブログを狙う「Zenn」がクラスメソッドへ 改めてエンジニアの情報発信を問う

2021年02月01日 10時00分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

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手を挙げてもうまくいくと思わなかった

オオタニ:サービスも一気に成長したんですよね。

catnose:昨年の9月にオープンしたのですが、知名度の高いエンジニアがZennに投稿してくれたということもあり、ユーザー数は思った以上に伸びました。その一方で、やはり個人が開発やデザイン、サポートまでやるのは大変で、アプリの改修になかなか手を付けられませんでした。お金がからむプラットフォームなので、個人での運営は心配という声も聞くようになります。そこで、どこか企業のサポートがほしいなというブログを書いたんです(Zenn needs help:https://catnose99.com/zenn-needs-help/)。そうしたら、20社以上のところからお声がかかったんです。

オオタニ:20社以上!めちゃモテ期到来じゃないですか(笑)。

catnose:本当にありがたいことです。その20社の中にクラスメソッドさんがいました。

オオタニ:わりと一目惚れというか、相思相愛だったんですか?

catnose:いいえ。魅力的なオファーだらけで、すごく迷いました(笑)。

オオタニ:なるほど。では横田さん、今回クラスメソッドとして手を挙げた理由を教えてください。

横田:Zennがリリースされてしばらくして、社内のSlackチャンネルでZennというサービスがいいねという声は出ていました。さらに、catnoseさんの募集ブログが上がったときも「うちも手を挙げた方がいいんじゃない?」という意見があったので、早速記事を読んだり仕組みを調べてみたら、とてもフィット感がありました。社員が「手を挙げたらいい」と言う意見に納得し、僕もその気になりました。

オオタニ:どこらへんにフィット感がありましたか?

横田:自社で運営する技術情報発信メディアである「Developers.IO」もすでに10年目になっています。基本は社員による情報発信なので、間違いの修正などクオリティコントロールはやりやすいのですが、より多くの人が関わって有益な技術情報を発信する方法がないのか長らく模索していました。執筆者を増やし、クオリティをコントロールしつつ、誰か役に立つ、治安のよい情報発信プラットフォームを作りたい。でも、具体的なアクションに至らず、今に至っています。

そんな中、新しくリリースされたZennを知って、執筆者の方にお礼をする機能や書籍を作る機能があったり、うちがまさにやろうとしていたことをかなり実装していたんです。だから、catnoseさんのブログを読んだとき、開発や運用に関してもお手伝いできるのではないかなと思って、こちらから連絡しました。

オオタニ:勝算はあったのでしょうか?

横田:うーん。手を挙げても、正直うまくいくとは思わなかったですね。いいサービスなので、高いお金を積んでくる会社はいっぱいあるだろうし、M&AやVCの会社とかもありますし。

ただ、読者のためになる記事を執筆し、発信し続けようと思ってDevelopers.IOを10年間続けてきた自負はあります。金額に関しては負けるかもしれないけど、エンジニア向けの情報発信プラットフォームという観点ではZennとの相性はいいので、唯一そこは勝ち筋につながるかなとは思っていました。

あこがれのあの会社からもオファーいただいたけど……

オオタニ:ここまで聞いたら、catnoseさんは、なぜクラスメソッドといっしょにやったか興味ありますね。たぶんお金じゃなかったんでしょうし。

catnose:魅力的な会社からのオファーがいくつかあったので、最初に横田さんのメールを読んだときに、正直あまり惹かれなかったんですよね(笑)。あこがれの会社からもオファーをいただいて、とてもうれしかったです。だから、ほかの数社で候補が決まっていて、クラスメソッドさんは入ってませんでした。

ただ各社と話しをする中で、クラスメソッドだけは他の会社と空気感が違ったので印象に残ったんですよね。ほとんどの会社は、サービスを今後どうスケールさせるか、どうマネタイズするかということに関心があるようだったのですが、クラスメソッドだけはなんだか空気がゆるくて(笑)。僕自身、スケールやマネタイズの話を重要だと思ったからこそ、横田さんのゆったりした雰囲気が印象的でした。

オオタニ:「うち買収する気ある?」みたいな(笑)。

catnose:はい。でも、Developers.IOみたいに、読者にメリットを与えつつ、回り回って自分たちに戻ってくればいいやみたいな感じがすごくいいなと思って。Zennのようなサービスはマネタイズももちろん必要なんですけど、正直時間はかかるはず。その成長フェーズを自分のペースでやれそうだなと感じて、クラスメソッドがポッと浮上しました。

でも他社のオファーはより魅力的で、実はクラスメソッドさんには一度断りの連絡を入れていました。

オオタニ:えーーーっ?

catnose:はい。でも、お断りのメールに対する横田さんからのメールが「残念ですが、ここまで検討してくれただけでもうれしいです。その会社でうまく行かなかったら、ぜひうちに声かけてください!」というものすごく前向きな内容だったんです。

そんな答えをもらい、自分の中で「本当に断っていいのか?」という迷いが生まれました。そして、その迷いを捨てきれず、話を進めていた他社さんには謝罪して、最後は直感でクラスメソッドさんとやらせていただくことに決めました。

オオタニ:ドラマチックですね。個人的にもDevelopers.IOが持っている「売りよし、買いよし、世間よし」の近江商人的な思想は、書き手にも、読み手にも、メリットを還元していくZennのコンセプトにあっていると思います。

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