大幅に平均fpsを押し上げた「Borderlands 3」
続いては「Borderlands 3」で試してみよう。APIはDirectX 12、画質は“バッドアス”に設定。ゲーム内ベンチマーク機能を利用して計測したが、最低fps(1パーセンタイル点)はログから算出している。
解像度がフルHDの場合、RTX 3080 FEだと平均140fps出れば良い方だが、RX 6800 XTはそれを10fps以上オーバーし、SAMを使うことでさらに10fps強上回る。解像度が高くなるほどRTX 3080 FEとRX 6800 XTとの差は縮まるが、最低でも平均でも安定してRTX 3080 FEを上回っている点は驚きだ。
ライバルに対する純粋な性能差としてはRTX 3070対抗となるRX 6800の方がインパクトが大きい。こちらはフルHDで平均fpsが38fps、4Kでも9fps伸びている。ただ実売価格でいくとRTX 3070の普及モデルなら1万円程度安くてに入る(しかも入手性は良好)なので、価格相応の性能である、という評価が妥当だろう。
このタイトルにおけるSAMの効果はForza Horizon 4よりも低く、3~8%のゲインにとどまる。解像度が低いほどSAMを効かせた時の伸びしろが大きくなるようだ。
メリットはないが、性能差は出た
「Civilization VI: Gathering Storm」
次は少し毛色を変えて「Civilization VI: Gathering Storm」でも試してみよう。APIはDirectX 12とし、画質は最高設定、アンチエイリアスはMSAA 8Xとした。ゲーム内ベンチマーク機能を使い計測している。ゲーム側の結果表示はフレームタイムなので、これをフレームレートに変換して比較している。
Civilizationのようなゲームを高fpsで動かすメリットはあるとは言えないものの、こうしてGPU横並びで比較を行なうと性能差が明確になった。まずRX 6800 XTは概ねRTX 3080 FEよりも最低/平均fpsで上回り、RX 6800は全解像度設定においてRTX 3070 FEを上回った。
また、SAMの有効無効による差異はBorderlands 3よりも小さく、3~5%程度に収まっている。Forza Horizon 4のように描画するオブジェが入れ替わる訳でも、使われるテクスチャーもガンガン入れ替わる訳でもなく、箱庭風かつ一定のパーツを組み合わせるグラフィックをひたすら描画するスタイルなので、SAMを使うメリットがあまりないのだと思われる。

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