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ついにベールを脱いだRadeon RX 6000シリーズのラインアップが明らかに!

AMDがコスパでGeForceを圧倒!?4KでRTX 3090とほぼ同等の性能「Radeon RX 6900 XT」が999ドルで12月8日に発売

2020年10月29日 04時15分更新

文● ジサトラハッチ 編集●ASCII

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 米AMDは、現地時間2020年10月28日(日本時間29日午前1時)に、Radeon DNA 2(RDNA 2)ベースの最新ビデオカード「Radeon RX 6900 XT」、「Radeon RX 6800 XT」、「Radeon RX 6800」を独自のオンラインイベントにて発表した。

本記事はオンライン生放送のスクリーンショットにて作成しています

「Radeon RX 6900 XT」を披露するリサ・スーCEO

 イベントの冒頭にはAMDのCEOリサ・スー氏が登壇。10月9日に行なわれた「Ryzen 5000」シリーズの発表会時と同じく、11月に発売されるソニー・インタラクティブエンタテインメントの「PlayStation 5」、マイクロソフトの「Xbox Series X」&「Xbox Series S」にもAMDのRyzen CPU、Radeon GPUが搭載されていることに言及。

今回もコンシューマーゲーム機について言及

 加えて、シングルスレッド性能が向上したゲーミングに最適な「Ryzen 5000」シリーズに加え、今回発表する「Radeon RX 6000」シリーズがゲーミング用途として最も強力なビデオカードになるとアピールした。

 AMDによると、RDNA 2ベースのビデオカードは、前世代のRDNAベースのビデオカードよりも性能が2倍以上の54%向上し、優れた電力効率を実現。

 また、Microsfotの「DirectX 12 Ultimate」に対応。リアルレイトレーシングを実現する「DirectX Raytracing」や「Variable Rate Shading」、「Mesh Shader」、「Sampler Feedback」が利用可能。

 さらに、MicrosoftのDirectXに追加される、NVMe接続のストレージと組み合わせることでゲームのロード時間を大幅に短縮できる「DirectStorage」APIに対応する。

RDNA 2は「DirectX Raytracing」(DXR)や、「Variable Rate Shading」(VRS)、「Mesh Shader」にも対応する

4K解像度でのプレイでは、RDNA 2ベースのビデオカードは、現行の「Radeon RX 5700 XT」と比べ、数多くのゲームで約2倍の差を実現するという

「DirectX 12 Ultimate」をサポート。画像を鮮明化する「FidelityFX」にも当然対応する

 AMDはまず始めに「Radeon RX 6800 XT」を発表。発売は11月18日で、価格は649ドル(約6万7690円前後)。

「Radeon RX 6800 XT」

「Radeon RX 6800 XT」の主なスペック

「Radeon RX 6800 XT」を使って各ゲームを4Kでプレイした際のフレームレート

4K解像度で各ゲームをプレイした際の「Radeon RX 6800 XT」と「GeForce RTX 3080」との比較

 また、AMDはRadeon設定内にあるワンクリックでGPUのオーバークロックができる機能「Rage Mode」について言及。さらに、Ryzen 5000シリーズとRadeon RX 6000シリーズを、500番台のチップセットを搭載するマザーボードと組み合わせることで、BIOS上で設定でき、GPUメモリーをフルに活用してパフォーマンスを向上させる「Smart Access Memory」という機能を紹介した。

 そして、この2つの機能を両方とも活用すると、多くのゲームで最大で13%性能が向上するとしている。

「Smart Access Memory」は、CPUとGPU両方提供できるAMDだからこそ実現できた機能とのこと

「Rage Mode」と「Smart Access Memory」両方を使った際の各ゲームの性能向上率

 次にAMDは「Radeon RX 6800」を発表。発売日は「Radeon RX 6800 XT」と同じく11月18日で、価格は579ドル(約6万390円前後)。

「Radeon RX 6800」

「Radeon RX 6800」の主なスペック

4K解像度でプレイ中の「Radeon RX 6800」と「GeForce RTX 2080 Ti」との性能比較。「Radeon RX 6800」のフレームレートは、「Smart Access Memory」を使用した時のようだ

 そして、最後に最上位となる「Radeon RX 6900 XT」を発表。発売日は12月8日で、価格は999ドル(約10万4190円前後)になる。

「Radeon RX 6900 XT」

4K解像度でプレイ中の「Radeon RX 6900 XT」と「GeForce RTX 3090」の性能比較。「Radeon RX 6900 XT」のフレームレートは、「Rage Mode」と「Smart Access Memory」を組み合わせた際の数値のようだ

 ライバルであるNVIDIAは、発売したばかりのRTX 30シリーズの最上位「GeForce RTX 3090」にて8K解像度でのゲームプレイの実現をアピールしたが、AMDは一貫として新機能によるパフォーマンスアップや従来からある機能による入力遅延の削減など、4K解像度での快適さをアピール。

 最上位となる「Radeon RX 6900 XT」は、パフォーマンスを向上させる新機能を使っての比較とはいえ、「GeForce RTX 3090」との比較にて、一部ゲームでは性能で勝るなどほぼ互角とのこと。

「GeForce RTX 3090」の発表時の価格が1499ドルと考えれば、999ドルの「Radeon RX 6900 XT」のコストパフォーマンスはかなり高い。

 現実味が帯びてきたとはいえ、まだまだ高価で種類も少ない8K解像度のテレビやディスプレーが揃えられない現状、一般のユーザーが近い未来求める4K解像度に絞って展開したAMDの戦術は現実的と感じる。

 実際の4Kゲーミングでの性能や新機能の効果など、実機への期待感も高まりそうだ。今後の追加情報にも注目していきたい。

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