予想以上に効いた排気ファン交換
まずは、6種類の異なるシーンをレンダリングする「Blender Open Data」を、CPU処理で実行しよう。8コア/16スレッドCPUのCore i9-9900でも完了に50分近く必要とし、CPUクロックは全コアが4.6GHzに張り付く高負荷テストになる。
ここでは6つ目のシーンで最も処理に時間が掛かる「victor」の処理中後半5分間のCPU温度(CPU Package)、チップセット温度(PCH Temperature)、電源回路温度(VRM MOS)、CPUクーラー搭載ファンの回転数をHWiNFOのログから抽出している。5分間の推移と、平均温度に、テスト実行中の最大温度で比べてみた。
結果は一目瞭然で、リア排気ファンをNF-P14s redux-1500 PWMに交換することで、テスト後半5分間の推移平均でCPU7.7度、チップセット6.22度、電源回路7.69度もダウン。テスト中の最大温度ではCPU温度が82度から73度にまでダウンしている。
CPU温度が低下することで、CPUクーラー搭載ファンの回転数もわずかに低下したが、NF-P14s redux-1500 PWMの回転数は最大値にまで上昇するため、ファン回転音がそれなりに耳につくことになった。
騒音計を使いDefine 7を足下に置き、椅子に座ったときに頭の位置が来るケーストップから約60cmの位置で計測してみると、標準ファンでは33.9dBAだった騒音値が、NF-P14s redux-1500 PWM交換後のテスト中は38.5~40.2dBAまで上昇していた。
騒音値とのトレードオフになったが、Define 7のリア排気ファンの交換、強化で試してみたエアフローバランスの改善は、PC内各部の温度が確実にダウンするので試してみる価値ありだろう。