このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

こんな所までこだわるの!? GALLERIA(ガレリア)の品質向上の取り組みを徹底取材! 第1回

インタビューでわかったこだわりの電源選び、工場での品質管理もチェックしてきた

サードウェーブ綾瀬工場でGALLERIA(ガレリア)の電源品質へのこだわりに迫る!

2020年12月11日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

提供: サードウェーブ

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

組み立ての現場を見学
1時間ほどの負荷テスト、最低4回の電源オンオフも実施

 石黒氏へのインタビューを通じて、どうやって品質の確保をしているのか、モデルにふさわしい電源を選んでいるのかという話はだいぶ見えてきた。

 今回、電源を含め実際にどのようにPCを組み立てているのかも見学できたので、こちらも紹介しておこう。

 工場内のレイアウトは、奥にパーツをストックしておく大きな倉庫があり、そこから入り口に近づくにつれ、開梱、パーツ棚、組み立て作業、OSインストール、負荷テスト、梱包、出荷作業といったように並んでいた。

 倉庫の天井は高く、とても広い。いかにも工場といった雰囲気。ここに、深圳市で全件検査したパーツが集められることになる。

一番奥にあったのが、かさばるケース。そして手前のほうにはマザーボードや電源といったパーツが積み上げられていた

 この倉庫から必要なパーツを箱単位で取り出し、パーツ棚へと補充していく開梱作業が行なわれる。開梱作業を行なうのは、それを専門に行なう人員が配備されていた。

電源の入った箱に寄ってみたところ。メーカーやワット数、モデルの違いなど、色々な電源が並んでいた

 注文されたBTOパソコンに必要なパーツを集める作業が行なわれるのが、パーツ棚。専用端末が取り付けられた黒いカートを押しながら、ピックアップ。コンテナへとPCパーツをまとめていく。

パーツ棚の様子。ここが欠品とならないよう迅速に補充する必要がある。また、ピックアップミスがないよう、手元の端末で確認しながらパーツを集めていた

 集められたPCパーツは、ケースと共に組み立て作業場へと移動される。コンテナの中にはパーツ一式がそろい、組み立てられるのを待つ状態となっていた。

多くのケースがずらりと並んでいる姿は迫力がある。ケースとPCパーツは別の机に集められていた

こちらはBTOパソコンに組み込まれるPCパーツ一式がまとめられたコンテナ。側面に印刷された注文票やサポート用のシールなどもセットされていた

 組み立てでは、ケースの分解から電源取り付け、マザーボード、CPU、ビデオカード、ストレージなどの装着まで、ハードウェアの組み立てがすべて行なわれる。次々とパソコンが組み立てられていた。

配線にも気を使った組み立てを実施中。みるみる組み上がっていくが、丁寧な作業だ

 組み上がったBTOパソコンは起動確認とOSのインストール、そして自動チェックプログラムによる動作確認、負荷テストなどが行なわれ、梱包。そして出荷となる。

 なお、これらの手順の中で、少なくともパソコンは4回ほど電源のオンオフが行なわれる。また、OSのインストールも含めれば1時間半ほど負荷がかかった状態での動作となるため、動作しない、不安定になるといった初期不良は、この段階で見つかるとのことだ。なお、不具合が出たものは工場内のインライン修理部門へと回され、そこで原因となるパーツの交換を実施。再度テストを行なってから出荷となる。

手前のUSBメモリーが挿されているのがOSのインストールや初期設定など。奥が負荷テスト実行中の様子だ

 ちなみに、パーツのピックアップからテスト完了までの時間を聞いてみたところ、大体2時間半程度とのことだった。

 多数のBTOオプションに対応し、膨大な生産数を支えるには、広大な倉庫が必要なのも当然だ。

なぜかちょっとテンションが上がってしまった、CPUやCPU用のシール。セットで欲しい。最後にこれを貼って完成となる

電源品質はメーカー任せではない!
工場内で行なわれていた2つの電源評価

 電源の品質にこだわるには、その品質を調べる手段がなければならない。その一例として紹介されたのが、オシロスコープと電子負荷だ。

上にあるのがオシロスコープ、下にあるのが電子負荷。電子負荷では電圧もチェックできる

 ATX電源は電源スイッチを押すと出力を始め、すべての電圧が安定したときに「PWR_OK」ピンが5Vになる。このピンが5Vになるまでの時間はATX電源のデザインガイドで決められており、電源オンからおよそ1000ms以内となっている。

 電源が不安定な場合は、このPWR_ONが5Vにならない、もしくは、タイミングが遅くなるといったことが起こるため、そういった電源は品質が低いとわかるわけだ。

 この作業を電子負荷を使って無負荷、中負荷、高負荷の3段階で行ない、どの負荷のときでもしっかりとPWR_OKが5Vになっているかを確認。さらに、各出力が既定の電圧を出力しているか、ノイズがないかなども確認しているとのこと。

 また、温度による変化も見るため、テストスペースには恒温恒湿器も用意。同じテストを温度や湿度条件を変えて繰り返し、動作が正常かを確認している。

 もし正常な動作をしていなかった場合は、電源メーカーへと報告、相談して対応してもらうことになる。

計測は評価時はもちろんだが、動作の怪しい電源があった場合の解析にも利用。もちろん、このスペースでは他のパーツの評価も行なわれる

 もう1つのテストは、騒音についてだ。こちらは簡易防音室の置かれた評価室で行なわれる。

ベンチマークソフトなどを使ってパソコンへと負荷をかけ、この時に電源の騒音などを計測するそうだ。今回見学時に行なっていたのが、“コイル鳴き”の確認。

 これは電源に高負荷がかかったときに起こりやすいもので、コイルが小さく振動し、「チーー……」とか「ジーー……」などと一定の周波数で鳴るものだ。ACアダプターなどで経験したことがある人も多いだろう。

電源ファンを強制的に停止し、コイル鳴きの音量がどのくらいかを計測。規定値以下になっているかを確認していた

 品質の低い電源ではこのコイル鳴き対策が弱い、もしくはまったく考慮されていないものもあるため、こういったテストを行なっているとのこと。電源の騒音といえばファンの騒音ばかりが注目されがちだが、こういった細かい点までしっかりチェックしているというのはありがたい。

GALLERIAは電源品質まで厳しくチェック
安心して使える製品だった!

 BTOパソコンについて、電源に不安を感じるネガティブなコメントはいくつかあるものの、その情報は正しくない。現在採用されている電源は、メーカーと普段から意見交換を行ない、信頼できる品質で作られているものばかりだ。もちろん、品質の確認もしっかりと行なわれているので、動作が不安定になることも、電源容量が足りなくなる心配もない。

 パソコンに詳しくない人でも、標準電源で安心して購入できる構成となっているだけに、PCゲームが遊びたいけど、どのパソコンを選べば安心して遊べるか不安という人は、GALLERIAのデスクトップパソコンを選択してほしい。

 もちろん、さらなる品質や大容量を求めるのであれば、こだわりの電源を選ぶのも自由だ。こういったカスタマイズができる点が、BTOパソコンの魅力でもある。

(提供:サードウェーブ)

■関連サイト

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事
関連サイト