■気になる騒音を測ってみた
次に気になるのは騒音でしょう。ちょうど空冷式、水冷式、パワーのない充電式と、タイプの違う高圧洗浄機が手元に揃っているので比べてみました。計測点の環境騒音は40デシベル程度で、絶対的な値は参考になりませんが、形式の違いによる大まかな差を見てください。
測定条件はiPhone 8 plusに、音圧計測アプリ「Sound Level Analyzer」の組み合わせ。高圧洗浄機を同じ場所に置き、1メートル離れて測った1分平均の値です。
・ケルヒャー「K2クラシックプラス」(空冷式)
K MINIの半額で買える、ほぼ同じ性能の製品は「80.2デシベル」でした。戸建ての宅地で使ってきましたが、これでご近所からクレームが来たことはありません。ですが朝っぱらから使う気にはなれない程度にはうるさいものです。
・リョービ「AJP-2050」(水冷式)
常用吐出圧力7.5メガパスカルで、水冷インダクションモーターの静音性がウリ。実際測ってみてもやっぱり静かな「68.8デシベル」。空冷式のK2クラシックプラスより11デシベルほど低く、これくらいになると水の噴射音にマスクされて動作音はほとんど聞こえません。洗車用にはこれくらいのパワーが丁度いいかなあと私は思っています。
・ハイコーキ「AW18DBL」(充電式)
エアコン洗浄のプロ御用達の品ということで、メーカーから長いこと拝借しているものです。電動工具の18ボルトバッテリーで駆動する水タンク一体型で、常用吐出圧力は最弱の2メガパスカル。スノーフォーム洗車は無理ですが、その代わり騒音は低くて「72.8デシベル」でした。早朝の鳥糞攻撃や、深夜の昆虫死体処理、そして家の水回りや網戸の掃除など、パワーがないなりに使いどころもあるというものです。
■振動で歩く高圧洗浄機を初めて見た
そして今回主役のケルヒャー「K MINI」は、同じ空冷式のK2クラシックプラスより1デシベル高い「81.2デシベル」。「ちょっと中音域が高めかな?」という程度ですが、今回の高圧洗浄機では間違いなく一番うるさいものでした。
ただ、それより気になったのが振動の大きさです。計測時に置いた場所がステンレス板だったせいか、なんと振動で歩き始め、危うく倒れて落ちるところでした。やむなくゴム製スノーヘルパーを2枚敷いて計測したのが先の値です。
縦長で接地面積が少ない上に、底に防振ゴムも貼られていませんから、それもむべなるかな。アスファルトやインターロッキングなら問題ありませんが、ベランダの室外機や避難梯子のハッチの上にうっかり置くと危険です。
実際の振動エネルギーがどの程度かは分かりませんが、階下に気を使うマンションのベランダ掃除であれば、私なら本体を手にぶら下げて使うでしょう。
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