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全国12カ所の物理拠点とオンラインを通じて日本のDXを支援する「Azure Base」も本格始動

日本MS、Azureの新年度事業戦略と具体的な取り組み計画を発表

2020年10月16日 07時00分更新

文● 大河原克行 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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新しい働き方とDXの実現を支援する「Azure Base」を本格始動

 今年度取り組みを本格化させるAzure Baseは、日本法人独自の活動となる。同社ではこのプロジェクトを「ニューノーマルを見据えた、すべての組織・個人の新しい働き方やDXの実現を支援する」ものと位置づけており、対象となるユーザーは企業や組織に所属するユーザー、パートナー各社、それにインフラやソフトウェア、AI、IoTなどの開発者など。

 Azure Baseではまず、物理拠点を全国に展開する。同日から東京・代官山のフラッグシップ拠点に加えて、全国10の拠点が始動した。2021年第1四半期には全国12拠点へ拡大し、その後も拡大を進める方針だ。うち3拠点(東京都、大阪府、佐賀県)は日本マイクロソフトの直営拠点だが、その他の拠点は各地域のパートナーが運営する施設となる。それぞれの特色を生かした活動が行われ、地域密着型の取り組みも推進する予定で、今後1年間で、オンラインも含めて1万人規模の利用を見込む。

 「産官学に幅広く利用してもらえるアイデアソンやハッカソンの会場、働き方改革やDXを推進するためのオンライン/オフラインのスペース、また、各種マイクロソフト製品の勉強会、ハンズオン会場として利用してもらいたい」(同社 マーケティング&オペレーション部門 Azureビジネス本部 プロダクトマネージャーの柴田大樹氏)

来春までにオープンするAzube Base拠点として全国12カ所が紹介された。パートナーが運営する地方拠点もある

 ちなみに、2019年11月に先行プレローンチされた代官山のAzure Baseは、新型コロナウイルス感染拡大前のおよそ3カ月間に69回のイベントを実施、1100人以上が利用したという。上述のようなハッカソンやセミナーの会場として利用できるほか、Azure、Teams、Surface、HoloLensといったマイクロソフト製品やパートナーソリューションの体験の場、最新テクノロジーの実証実験の場としても利用できる。

 また「Teams Live Studio」を4拠点(東京、大阪、福岡、沖縄)に設け、Teamsを活用したライブ動画配信スタジオとしても活用する。同社 マーケティング&オペレーション部門 Microsoft 365ビジネス本部 製品マーケティング部プロダクトマネージャーの岸裕子氏は、同スタジオはオンラインイベントに必要な機材がすべて整っており、無償で利用できると説明した。Teamsに関する質問、オンラインイベント実施に関する質問にもその場で対応するという。

 Azure Baseでは、オンラインでの情報提供も積極的に行っていく。Azureの最新情報を提供する「Azureコンテンツポータル」のほか、全国のAzure Baseでのイベント開催情報告知、そしてオンライントレーニングコンテンツも配信する。

Azure Baseでは物理拠点/会場の提供だけでなく、オンラインでの情報提供や情報発信支援にも注力していく

 もうひとつの特徴的な取り組みが、AzureパートナーであるFIXERの協力によりオンラインで提供する「Virtual Azure Base」である。これは、各地のAzure Base物理拠点で開催されるセミナーやイベントに、オンラインのバーチャル会場から参加できる仕掛けだ。同社では「時間や距離を超えて、Azureユーザーがつながる新しいプラットフォーム」と位置づけており、12月からサービスをスタートする予定だ。

 「Virtual Azure Baseは、オンラインから全国各地のAzure Baseで実施されるセミナーやイベントに参加したり、Azure関連のトレーニング映像や自習資料を利用できるサービス。利用者はアバターとして仮想空間に入り、無料でコンテンツにアクセスできる。コロナ禍において、時間や距離の制約が大きくなるなか、Azureユーザー同士がつながりにくい状況を打破することを狙っている」(柴田氏)

物理拠点でのイベントやセミナーにオンラインの仮想空間から参加できる「Virtual Azure Base」も提供予定だ

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