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一足先に5G対応の新モデル! グーグル「Pixel 5」「Pixel 4 5G」発表 第12回

グーグルの軌道修正に納得。ミドルレンジのPixelは案外強いかもしれない【太田百合子】

2020年10月03日 09時00分更新

文● 太田百合子 編集●飯島恵里子/ASCII

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 5G対応、超広角カメラ搭載の「Google Pixel 5」の発表はほぼ予想通りでしたが、SoCがミドルレンジ向けのSnapdragon 765Gだったこと、「Google Pixel 4a(5G)」も一緒に発表されたことは予想外でした。予想外ではあったものの、「なるほど、こうきたか」と妙に納得感もありました。

 これまでGoogle Pixelシリーズは、日本未発売の初代とPixel 2、日本でも発売されたPixel 3とPixel 4とも、常にディプレイサイズ違いのXLとセットで、心臓部にはその時々のハイエンド向けのSoCが採用されてきました。また、Pixel 3/3 XLのときは約半年後に廉価版のPixel 3a/3a XLが発売に。Pixel 4/4 XLからは少々間が空いたものの、今夏にも同じく廉価版のPixel 4aが発売されています。

 このとき一緒にPixel 4a XLが出なかったので不思議に思っていたのですが、今回Pixel 4a(5G)を見て、「XLがこうなったのかな?」と思いました。と言っても、Pixel 4aとPixel 4a(5G)は、名前は同じでも中身はまったくの別のスマートフォンになっています。

 Pixel 4a(5G)のSoCは、同時発表されたPixel 5と同じSnapdragon 765G。カメラもPixel 5とまったく同じものが搭載されています。違うのはディスプレイサイズ(Pixel 5は6.0インチOLED、Pixel 4a(5G)は6.2インチOLED)とリフレッシュレート(Pixel 5は90Hz対応)、急速ワイヤレス充電対応やバッテリーシェア機能、防水対応の有無くらい。中身だけ見るとPixel 4a(5G)は、むしろPixel 5 XLなのでは?とも思えてきます。ただ外観はガラスではなく、これまでの廉価版シリーズと同じポリカーボネート。そういう意味ではPixel 5の廉価版=Pixel 5aとも言えます。

 果たしてPixel 4a(5G)は、Pixel 4a XLなのか、Pixel 5 XLなのか、Pixel 5aなのか。ややこしくって頭の中がこんがらがってきます。

グーグルの最先端技術指向とユーザーニーズの乖離

 ただひとつ言えるのは、Pixel 4a(5G)、そしてPixel 5もそうですが、これまでのGoogle Pixelシリーズのパターンには収まっていないということ。それはつまりグーグルが、スマートフォンの方向性を軌道修正したということです。ハイエンドな無印のPixelとその大画面モデルのXL、廉価版のaという従来の展開はやめにして、ミドルレンジを中心にしていくということでしょう。

 そもそもPixelシリーズは、ハイエンドモデルとしてはやや競争力に欠けると言われてきました。シングルカメラにも関わらずAIを用いて被写体を認識し、背景をきれいにぼかせるPixel 3のカメラ機能は素晴らしかったですが、とはいえ同じ価格帯でダブルレンズ、トリプルレンズの他社製品が買えるとなると考えてしまいます。Pixel 4の夜景モード、望遠カメラの安定感は抜群でしたが、他社では主流になっていた超広角に未対応だったのは残念なポイントでした。

 カメラに使用されているAI、日本語には未対応ながら音声認識&テキスト化できるレコーダー機能、Pixel 4に搭載されたモーションセンサーの「Soli」など、グーグルが誇る最先端の技術はほかにない大きな魅力ですが、ユーザーがハイエンドスマートフォンに求めるニーズとの間には、やや乖離があったかもしれません。Pixel 3を販売したドコモがPixel 4を取り扱わなかったのも、そういうことなのかなぁと思ったりしていました。

 もちろんこれは筆者の勝手は想像ですが、今回のグーグルの軌道修正には、そんな風にハイエンドモデルで苦戦してきた背景があるのではないかと思います。今やミドルレンジでもスマホの性能としては必要十分ですし、グーグルに限らず、ハイエンドモデルは高くなりすぎて買いづらくなっています。5Gだからといってハイエンドが売れる時代では、もうないのかもしれません。

 実際に多くのメーカーが主力をミドルレンジにシフトしています。ハイエンドモデル以上に競争が厳しくなるかもしれませんが、筆者はグーグルの最先端AIという強みを持つPixelシリーズは、その中でも十分に差別化できるのではないかと思っています。むしろ他メーカーにとってこの軌道修正は戦々恐々なのでは?──なんてことを考えなから、ローンチイベントの映像を見ていて、「あぁなるほど、こうきたか」と、妙に納得した次第です。

 

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