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リアル志向ながら遊びやすさはアップ! 人気レースシム最新作「Project CARS 3」はRadeon RX 5500 XTで快適プレイ

2020年10月13日 11時00分更新

文● 松野将太 編集● ASCII

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GPUには「Radeon RX 5500 XT」を搭載したASUSの「DUAL-RX5500XT-O8G-EVO」を用意。フレームレートを検証した

■ゲームタイトル:Project CARS 3
■メーカー名:バンダイナムコエンターテインメント
■価格情報:8360円
■公式サイト:https://p-cars3.bn-ent.net/

リアル系シミュレーションでありながら
カジュアルさを備えた新機軸の「Project CARS」

豊富な車種とコースでリアルなレースを楽しめる「Project CARS」シリーズ。本作はややライト寄りに舵を切り、万人が遊びやすいタイトルに進化した

 バンダイナムコエンターテインメントから8月28日にリリースされた「Project CARS 3」は、言わずと知れた人気レースゲーム「Project CARS」シリーズの最新作。一口にレースゲームと言っても様々なタイプの作品があるが、「Project CARS」シリーズはいわゆる“リアルさ”を特徴とするタイトルだ。

 多数のメーカーからピックアップされた200以上の実車、120以上のコースを収録しており、車種ごとの挙動の違い、移り変わる天候といった複雑な条件のもとでカーレースを堪能できるのが、大きな醍醐味になっている。収録車種もゴリゴリのレースカーから「ランサーエボリューション」や「GT-86」のような人気車まで幅広く用意されており、お気に入りのクルマをカスタマイズしてレースに臨む楽しみを味わうことが可能だろう。

アシスト機能が強化されたことで、有効時の快適性が大幅に向上した。もちろん、アシストを外せばレースシム由来のシビアなコントロールを楽しめる

 とはいえ、“リアル系レースシム”と聞くと、ちょっと尻込みしてしまう人もいるかもしれない。往々にして、こういったリアリティー追求型のゲームは操作が困難であり、習熟には一定の時間を要するからだ。単にステアリングを切ればきれいに曲がってくれるかといえばそんなことは全くなく、コーナーの前でしっかりブレーキをかけるスローイン・ファストアウトのような基本はもちろん、車の最高速度やブレーキ性能、駆動方式、果ては路面のコンディションに至るまで、ありとあらゆる条件を考慮する必要が出てくるからだ。

 リアルなレースゲームを買ったけど、コーナーで減速し損ねてコースアウトを繰り返し、レース最下位からまったく脱出できない……なんて経験をしたクルマ好きのプレイヤーは多いのではないだろうか。

アシスト機能は5種類から選択。「カスタム」を選べば細かく要素をオン/オフできる

 もちろん、本作も基本的にはそうしたリアル系レースシムの系列に連なる作品ではある。しかし、前作「Project CARS 2」に比べて、大幅にゲームシステムを刷新したことで、カジュアルなプレイヤーもかなりプレイしやすいタイトルに生まれ変わっているのが、「Project CARS 3」の最大の特長と言っても過言ではない。一度は挫折したというカジュアルプレイヤーにもおすすめしやすく、少なくとも序盤から「まともにシステムが分からず、操作ができない」などということにはならないのが本作のいいところだ。

アシスト項目は非常に豊富だが、分かりにくい場合はプリセットのままにしておくといい。「ビギナー」にするとカジュアルなレースゲームばりに操作しやすくなる。コントロールする楽しみは失われるが、初心者にとってリアル系レースシムはかなり厳しいため、徐々にアシストを切っていくのがいいだろう

 もっとも分かりやすく手が入ったのが、操作アシスト機能の強化。本作ではハンドルアシスト機能を「ビギナー」「ノービス」「ベテラン」「プロ」「カスタム」の5種類から選択でき、それぞれステアリング、ブレーキ、トランスミッション、スタビリティーコントロールといった、細かなアシスト機能をオン/オフできるようになっている。

 もっとも初心者向けの「ビギナー」を選択してしまえば、かなり強めのアシストが加わるため、初めてのプレイでも一応はレースに参加できるぐらいの走りは可能なはずだ。加えて難易度はレースごとに選べるため、慣れてきたらアシストを切るといった切り替えもしやすいよう配慮されている。

 前作までもこうしたアシスト機能はあったのだが、より小規模で効果も小さかったため、初心者にとってはかなり厳しいレースを強いられるのが常だった。最初は「ビギナー」のアシストから始めて好きなクルマを乗り回し、徐々にアシストを切っていく、という遊びの幅ができたのは、ユーザーにとってはありがたいことだろう。ちなみにアシストが少ないほうがレースごとに取得できる経験値が高いため、プレイが上手いユーザーにもメリットはある仕組みになっている。

キャリアモードではレースの勝利に加え、様々なチャレンジを達成することで経験値を稼げる。よりゲームらしいプレイが可能だ

 合わせてシングルプレイの「キャリア」モードも一新されている。基本的にはこのモードを進めていくことになるが、プレイヤーはレースの勝利を目指すのはもちろん、レースごとの様々なミッションをクリアすることで、経験値やゲーム内クレジットを獲得していく。経験値やクレジットは、新しい車を購入したり、車の性能カスタマイズに利用可能だ。

 ステージクリア形式で段階的にステップアップしやすい構造になっており、こちらもカジュアルユーザーには恩恵が強い。総じてレースシミュレーターとしてのシビアさを最低限残しつつ、こうしたタイトルに馴染みの薄いカジュアルユーザーにも間口を広げたのが、「Project CARS 3」のキモというわけだ。

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