今回紹介する「Kill It With Fire:HEATWAVE」は、日常における天敵「クモ」を倒すPC向けのアクションコメディゲームである。8月14日にSteamでリリースされる「Kill It With Fire」の体験版で、価格は無料。
従来のゲームに登場するクモは中規模~大規模なものが多く、非現実的なモンスターとしてゲームファンに親しまれている。だが、本作に登場するクモは小さい。いい意味でリアル、悪い意味で気色悪いのだ。そういった日常に潜む小さな脅威を、現実的にありえない手段で倒す。それが本作の面白い、もしくはツッコミポイントである。
本記事ではKill It With Fire:HEATWAVEを紹介したいが、「クモは苦手だけど本作に興味がある人」(が実在するのかどうかは不明だが)に向けて、クモの画像に超ギリギリモザイク処理を施させていただく。気になる人は実際に本作をダウンロードして確かめてほしい。
クモが苦手な人は要注意!
小さな脅威の存在にビビりまくり
本作の目的は、部屋に潜んでいるクモを倒すこと。部屋を隅々まで探索し、大量のクモを一掃すればクリアだ。画家のボブ・ロス氏いわく、「ね、簡単でしょ?」なルールである。部屋内に置かれた武器を回収し、ぶっ飛びファンキーなクモ退治を楽しむギャグ要素満載のゲームといったところだ。はっきりいって「バカゲー」の部類に属するタイトルだが、クモが苦手な人にとってはトラウマ必至のホラーゲームといってもいいだろう。
舞台は、アメリカ映画やドラマで見かけるような欧米風のマンションの一室。一見すると静けさが漂うのどかな光景だ。耳を澄ますと、どこからか「チューチュー」という鳴き声が…。ネズミを連想させる、実にかわいらしい鳴き声である。ハムスターだったらなおよし。猫だったらもっとよしといった感じだが、その微笑ましい期待は単なる妄想だと後々思い知ることになる。何を隠そう、その鳴き声を発したのはクモなのだから。
恐ろしいのはそれだけではない。部屋のどこかに隠れているクモを見つけないと、穏やかな日常を取り戻す戦いは始まらない。そのためにも、嫌々だが本棚や引き出しなどを全部チェックする必要があるのだ。何気なくオーディオアンプを手に取ってみると、そこには…。
幸か不幸か、オーディオアンプの裏に小さな脅威がいるではないか! 誰もが経験したことがあるであろう、クモとの遭遇をゲーム内で体験できる。いや、体験する羽目になるのだ。いくら本作がバカゲーとはいえ、偶然クモを見つけてしまったときの恐怖はトラウマ級。「笑いと恐怖は紙一重」とはまさにこのことである。そこまでクモが嫌いではない私でも、初遭遇した際は「うわっ!」と、近所迷惑レベルの悲鳴を上げてしまった。
引き出しや棚を開けると、そこにクモが。「あ、呼んだ?」といわんばかりに姿を見せ、「俺を倒すつもりなの? じゃあやってみなよ」と挑発するかのように素早く逃げ出す。それもまた気持ち悪いのだが、逃げ回るクモを倒さないとクリアは望めない。クモを逃がすと別の場所に隠れてしまう。つまり、あの恐ろしいクモ探しからやり直す羽目になるのだ。意地でも倒してやる。
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