このページの本文へ

トヨタSUVの大本命! 新型ハリアーの進化点は高級感と先進性

2020年07月25日 12時00分更新

文● 松永和浩 モデル●宮瀬七海(@miya_nana73)編集●ASCII 車両協力●トヨタモビリティ東京

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

スポーツセダンを超える高級感と先進性

 インテリアに目を移してみましょう。今回の試乗グレードはハイブリッドの「Z」というグレードですが、シートは合成皮革とファブリックのコンビネーションで、運転席はフル電動シートとなっています。そしてセンターコンソール、ドアトリムのアームレスト、ダッシュボードの一部など肌が触れると思われる部分にもシートと同素材の合成皮革が使われています。

 合成皮革というといまだにビニールのようなものを想像するかもしれませんが、現在の合成皮革は質感も高く、通気性に優れたものとなり、本革に比べて色落ちしない、滑りにくいという特性があります。本革に比べて機能面ではハリアーの合成皮革の方が優れている部分が多く、また合成皮革と言われなければ気づかないほど優れた素材なのです。それでも本革のシートがいい! という方にはZグレードにレザーパッケージが用意されています。

 そのハリアーの内装はシート表皮以外にもラグジュアリー感にあふれています。インパネはモノトーンに統一されアクセントはメッキパーツのみ、とソリッドな雰囲気。そのモノトーンの色調も微妙に変化させながらグラデーションをつけており、室内の部位によってさまざまな表情を見せてくれるのです。

 メーター類は速度計やガソリン車のエンジン回転計、ハイブリッドではパワーメーターが違和感なく視認できるアナログ式で、その中央にマルチモニターを装備し、カーナビ設定車ではこの部分にルートを表示できます。

 最上級グレードのZにはフロントウインドウに速度やルートなどを表示できるカラーヘッドアップディスプレイを標準装備しているので、視線を大きく移動することなく情報を確認できます。

 また、廉価グレードのSを除いて全車にデジタルインナーミラーを装備しているのでラゲッジの積載物やリアシートの乗員の有無に左右されることなく後方視界を確保できます。

 新型カローラからトヨタの新型車で標準装備となっていたディスプレイオーディオが、このハリアーから大幅に進化しました。これまではTVキットをオプション設定しなければ「Apple CarPlay」や「Android Auto」などのスマホリンクのフル機能を使えませんでしたが、今回からはフル機能で使えます。

 ハリアーの最上級グレード「Z」では12.1型の大画面ディスプレーとなっており、これまでのディスプレイオーディオの表示に加えて、燃費表示やハイブリッドのパワー配分などのメーターパネルのマルチインフォメーションの内容や、エアコン制御の内容なども同時に表示。また、12.1型モニター装着車はJBLのオーディオを搭載しているため、ディスプレイオーディオにはJBLのロゴも入ります。その他のグレードではJBLオーディオはメーカーオプションとなります。JBLのサウンドシステムはかなりいい音を出しますので、オーディオ比較をしたら標準には戻れません。特にサブウーハーもついているので重低音から高温まで本当にクリア。ドアトリムに内蔵されているスピーカーもネット越しにオレンジのリングが主張してくるのが満足感をくすぐります。

 乗降性についてはSUVながらドア開口部が上下に広く、特に床面のドア開口部の張り出しも低いので地上高が気になりにくいところがポイント。しかしながら、クーペフォルムのデザインでAピラーがかなり傾斜しているため、前席へ乗り込む際には少し頭をかがめるようなポジションになることは否めません。

 リアシートですが、写真は助手席を身長163cmの宮瀬七海さんのポジションに合わせた上でリアシートの居住性を表したもの。先代よりも30mm長いミニマムサイズのミニバンにも匹敵する2690mmというホイールベースを贅沢に5人乗りとして設定しているために、足元空間もかなり広くなっています。

 見た目に反して頭上空間が広いところも魅力です。もう一度サイドビューを確認してみると、リアウインドウとサイドのキャラクターラインの面構成でCピラーがかなり傾斜して見えますが、実はルーフラインはリアタイヤの車軸よりも後ろから傾斜が始まっており、デザインの巧みさがリアシートの居住性を高めていると言えます。そしてセンターコンソール後端にはリアシート用のエアコン吹き出し口もあり、夏場でも後席に快適な涼風を届けます。

 ラゲッジスペースはかなり広大で、72リットルクラスのスーツケースなら重ねて4つは入るサイズとなっています。リアシート同様に天地にサイズ的なゆとりがあるため、背の高い荷物への対応力もありそうです。リアシートのシートバックは4:6の可倒式で右側が4、左側が6となっています。

 フロアの高さは割と高く、身長173cmの筆者や163cmの宮瀬七海さんが腰掛けても地面に足は届きません。そのため全開になったリアハッチには手が届きづらいですが開閉は電動となり、スマートキーを持っていればリアバンパー下につま先を入れるとセンサーが感知して開閉ができるので、リアハッチに手が届かなくても問題はありません。

 なお、JBLオーディオ設定車ではこのラゲッジの左サイドにサブウーハーが装着され迫力のサウンドを生み出します。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ