低コストでアプリ開発できる「KNTool」提供で“端末1台レベル”の小規模な導入にも対応を拡大
キヤノンMJ、軽量バーコードスキャナ端末とノーコード開発ツール発表
2020年07月13日 13時00分更新
キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は2020年7月13日、キヤノン電子製新製品として、バーコードスキャナー一体型ハンディターミナルの小型軽量エントリーモデル「PRea(プレア)ST-150」と、STシリーズ用の業務アプリをドラッグ&ドロップ/ノーコードで簡単に開発できる「KNTool(ケーエヌツール)」を発表した。発売はいずれも9月7日。
従来からのスクラッチ開発に加えて、短期間/低コストでアプリ開発/改修のできるKNToolも新たに提供可能にしたことで、これまでバーコード管理ソリューションが普及してこなかった企業規模/業界/職種での活用も見込む。
PRea ST-150は、一次元バーコードの読み取りに対応したスキャナー一体型ハンディターミナル。OSにはWindows Embedded Compact 7を採用、インタフェースはBluetooth、無線LAN、USB(クレードル経由でPC接続)。価格はオープンプライス。
ST-150の本体サイズ(突起部を除く)は、幅55.5(47.0)mm×長さ157.4mm×高さ35.9(20.9)mmで、重量は約140g(iPhone 7/8とほぼ同じ)。握りやすく落下させにくい本体形状や、手袋をしたままでも押しやすいボタン形状を実現した。さらに、複数人での利用や医療業界などでの採用も想定して、本体表面に抗菌素材を採用している。
KNToolは、STシリーズハンディターミナル用アプリが直感的なドラッグ&ドロップ操作で開発できるノンコードアプリ開発ツール。Windows 10上で動作し、ターミナル上での動きを確認できるエミュレーターも内蔵している。税抜価格は10万円。
KNToolでは一般的な業務アプリのテンプレートも用意されており、プログラミングスキルを持たない現場担当者でも簡単に、自社の業務内容に合わせたアプリの開発や修正ができる。
キヤノンMJによると、従来のハンディターミナルソリューションでは、スクラッチ開発に伴う「アプリ開発コストの高さ」がネックとなり、中小企業や部門/拠点単位での導入が進みづらかった。この課題をKNToolの組み合わせ提案により解消し、従来からの大規模システム提案に加えて、ターミナル1台からの小規模な導入提案も進める方針。流通/小売業、倉庫/物流業、製造業、医療機関といった主要業種のほか、一般企業での資産管理や文書管理、入退場管理、イベント受付といった業務にも適用できるとしている。
キヤノンMJでは新製品の国内販売計画について、ST-150では「8000台/年」、KNToolは「1000ライセンス/年」としている。