要素単位で演算の制御を可能にする命令機能
Predicationレジスター
A64FXはSVEにいろいろとおもしろい実装を行なっている。そもそもSVEで利用するベクトルレジスターはNEONを拡張する形になっており、SVEの演算幅(A64FXなら512bit幅)になっているわけだが、これについて必要ならページフォルトを抑制できるFault-tolerant Speculative Vectorizationや、先ほど話が出てきたPredication操作による、要素単位での演算制御が可能である。
Fault-tolerant Speculative Vectorizationの説明。普通は(1)の実装になるが、Page Faultは処理遅延につながるので、「データがなければ飛ばして良い」という処理なら(2)で構わない。また通常1回Page Faultが発生すれば複数ページを読み出すので、(3)のような実装にすることでPage Faultによる処理の遅れを最小にできる
Predicationレジスターは、要素単位で演算を行なう/行なわないといった制御を可能にするためのもの。当然これはデータ型によって要素数が変わるわけで、最小データ型のINT8にあわせて64bitのBit Fieldになっている
このPredicationを使った活用例が下の画像で、P1(Predication Register)を利用することでループを回さずに境界条件付きの加算が可能になるとする。
またSVEレジスターの水平加算が可能になっており、これを利用して大規模な総和を求めることも容易になった。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事
-
第882回
PC
IBMが0.7nmチップの製造に成功! 変態的CFET構造NanoStackの凄みと、あまりに高すぎる製造コストの壁 -
第881回
PC
同一周波数で消費電力18%削減! 進化した「Intel 18A-P」はどこが変わったのか? -
第880回
PC
次世代NVLinkの布石か? TSMCの光電融合技術「COUPE」がもたらすAIサーバーの光接続 -
第879回
PC
なぜAIには「光」が必要なのか? NVIDIAが解説するスケールアップネットワークの低遅延・省電力化戦略 -
第878回
PC
もはや銅配線は限界? 3200Gイーサネット実現に立ちはだかる200GT/秒の壁 -
第877回
PC
「不良品ゼロ」と「水冷NG」の狭間で。ルネサスが明かした車載チップレットSoCのリアル -
第876回
PC
このままではメモリーが燃える! HBM4/5世代に向けた電力供給の限界と、Samsungが示すパッケージ協調設計の解 -
第875回
PC
1000A超のAIプロセッサーをどう動かすか? Googleが実践する垂直給電(VPD)の最前線 -
第874回
PC
AIの未来は「電力」で決まる? 巨大GPUを支える裏面給電とパッケージ革命 -
第873回
PC
「銅配線はまだ重要か? 答えはYesだ」 NVIDIA CEOジェンスンが語った2028年ロードマップとNVLink 8の衝撃 -
第872回
PC
NVIDIAのRubin UltraとKyber Rackの深層 プロトタイプから露見した設計刷新とNVLinkの物理的限界 - この連載の一覧へ















