要素単位で演算の制御を可能にする命令機能
Predicationレジスター
A64FXはSVEにいろいろとおもしろい実装を行なっている。そもそもSVEで利用するベクトルレジスターはNEONを拡張する形になっており、SVEの演算幅(A64FXなら512bit幅)になっているわけだが、これについて必要ならページフォルトを抑制できるFault-tolerant Speculative Vectorizationや、先ほど話が出てきたPredication操作による、要素単位での演算制御が可能である。
画像の出典は、“ポスト「京」開発の取り組み”(以下同)
このPredicationを使った活用例が下の画像で、P1(Predication Register)を利用することでループを回さずに境界条件付きの加算が可能になるとする。
またSVEレジスターの水平加算が可能になっており、これを利用して大規模な総和を求めることも容易になった。
この連載の記事
-
第769回
PC
HDDのコントローラーとI/Fを一体化して爆発的に普及したIDE 消え去ったI/F史 -
第768回
PC
AIアクセラレーター「Gaudi 3」の性能は前世代の2~4倍 インテル CPUロードマップ -
第767回
PC
Lunar LakeはWindows 12の要件である40TOPSを超えるNPU性能 インテル CPUロードマップ -
第766回
デジタル
Instinct MI300のI/OダイはXCDとCCDのどちらにも搭載できる驚きの構造 AMD GPUロードマップ -
第765回
PC
GB200 Grace Blackwell SuperchipのTDPは1200W NVIDIA GPUロードマップ -
第764回
PC
B100は1ダイあたりの性能がH100を下回るがAI性能はH100の5倍 NVIDIA GPUロードマップ -
第763回
PC
FDD/HDDをつなぐため急速に普及したSASI 消え去ったI/F史 -
第762回
PC
測定器やFDDなどどんな機器も接続できたGPIB 消え去ったI/F史 -
第761回
PC
Intel 14Aの量産は2年遅れの2028年? 半導体生産2位を目指すインテル インテル CPUロードマップ -
第760回
PC
14nmを再構築したIntel 12が2027年に登場すればおもしろいことになりそう インテル CPUロードマップ -
第759回
PC
プリンター接続で業界標準になったセントロニクスI/F 消え去ったI/F史 - この連載の一覧へ