コンパクトさは猫撮影にあたって
機動力が上がるので重要
続いて、コンパクトさ。E-M1クラスになるとボディーは大きめだけど、レンズがコンパクトなので全体としてかさばらないのがよい。だから交換レンズを何本か持って行ってもつらくないし、普段は大げさなバッグを使わなくてすむ。日常で出会う猫スナップを撮るのにかさばるセットは持ち歩きたくないからね。疲れるし。
その点、OM-Dはちょうどいいのだ。ズームレンズにプラスして、そのときの気分で大口径の単焦点レンズを持って行く。最近はシグマの「30mm F1.4 DC DN」か「56mm F1.4 DC DN」が多い。このレンズがまた手頃でよく写るし、ボケもきれいなので背景をぼかして猫を撮りたいときによいのだ。
オリンパス純正でも、安くて小さなのがよければ45mm F1.8なんかおすすめ。ポケットに入るサイズだし。
ハイエンドのF1.2シリーズになると、ちょっと価格的にもサイズ的にも思い切りが必要なので、画質命の人向け。
予想外の動きをする猫には
強力な手ぶれ補正が頼もしい
3つめに超強力な手ブレ補正をあげたい。デジタル一眼に比べて技術的に優位なのがこれだ。今は多くのミラーレス一眼がボディー内手ブレ補正を持っているけど、実際に使ってみるとオリンパスのが一番強力だなと思う。特にスローシャッター時。だから深夜猫も撮れる。
高速な電子シャッターや連写+合成を活かした比較明合成などミラーレス一眼ならではの良さを堪能できるのもよい。つまるところ、すごくよい仕事をしてくれるカメラなのだ。
わたしははじめてオリンパスっていいじゃん、と思ったのが初代OM-Dの「E-M5」。レトロな見た目に最初はちょいと不信感を持っていたのだけど、使ってみるとすごくよいのだ。小さいのに使いやすいし、これぞミラーレス一眼、これからはもうミラーレスの時代だ、と思わせてくれたのだ。
そして、買っちゃったのである。これはその頃の写真。それまで、パナソニックのマイクロフォーサーズ機を使ってたので、使ったレンズはパナソニックの「LEICA DG SUMMILUX 25mm」だ。
その後、E-M5の上位モデルE-M1が発売され、ボディーは少々デカくなったがグリップしやすくなり、写真を撮る機械としてのレベルがぐっと上がり、気持ちよく写真を撮れるようになり、いつのまにか主力カメラになってたのだ。これは「猫宅訪問シリーズ」で訪れたおうちで撮ったベッドでお昼寝してる猫。
というわけで、ボディーもレンズもほどよく揃っててめちゃ働いてくれてるのであった。
将来のことはまったく見えない昨今なのでうかつなことは言えないのだけれども(カメラ関係は特にそうだ)、オリンパスオンミラーレス一眼を古くから使っており、その強みや個性も知ってる身としては、その将来を悲観してないのである。
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筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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